青銀狼の一匹劇場

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第19話 海の魔物にご用心



玉乗り6兄弟の物語

第十九話 海の魔物にご用心

島に漂流して2日が経った。さて、どうやってご主人の下にたどり着こうか考えていた。
アクリュ「ねぇバローゼ、そろそろこの島から離れようよ。」
バローゼ「離れたければ好きにしろ。俺は自分のやりたい路で1人でやる。」
アクリュの言うことを貶すようにバローゼは言った。今のアクティとアクリュでの力では、この島から離れるのは困難に近い。
アクリュ「お願いだよバローゼ。僕たちじゃ危ないから言っているんだよ!」
バローゼ「・・・ちっ、分ったよ。ついていけばいいんだろ。」
バローゼは面倒くさそうに言った。
バシャーン!!すると海の水しぶきが上がった。何か来る。水面から長い首が出てきた。その姿はネッシーにも似たようなドラゴン、形からして氷基本種濃だ。バローゼと2匹の幸運種は警戒しながら身構える。
アクティ「あれは氷基本種濃!」
すると、その氷のドラゴンはいきなり氷塊を放ってきた。アイスシュートだ。氷塊は2匹の幸運種めがけて飛んでいく。
アクティ・アクリュ「あわわわわわ!」
バローゼ「シールド!」
2匹の前にバローゼが割って入り、反射の盾を張って氷塊を跳ね返す。でも、同属性の技を跳ね返すだけであって、氷のドラゴンにはあまり効いていなかった。
バローゼ「てめぇら!シールドも張ることもできねぇのか!」
アクティとアクリュに怒鳴りつけた。
アクティ「だって、突然アイスシュートを放ってきたんだよ。」
アクリュ「そうそう、僕たちも驚いたから張れなかったんだよ。」
確かにとっさのことだったから、シールドを張るのは難しかったかもしれない。
バローゼ「判断が遅すぎる。シールドを張れと言ったら張れ!」
アクティ・アクリュ「シールド!反射の盾!」
バローゼの言われた通り、面白半分で反射の盾を張る。今更シールドを張っても氷塊は飛んでこない。
バローゼ「お前らぁ、焼かれたいのか?あぁ?今度は黒くしてやってもいいんだぜぇ。」
片手に火球を作って2匹の頭に触れようとする。
アクティ・アクリュ「わぁあああ!!ごめんなさいごめんなさい!!ちゃんとシールド張りますぅ!!」
焦げるのはもう嫌だ。2匹は必死で避けようと謝る。と、その時、バローゼが後ろを振り向き、手に作っていた火球を氷のドラゴンに放った。このときバローゼは感じ取っていた。後ろから氷塊が飛んできたのを。炎と氷がぶつかり合い、目の前に蒸気が発生し視界が悪くなった。
バローゼ「ちっ、これじゃ前が見えねぇ。」
判断を誤ったか、不安と緊張が走る。殺気が高まってきて足下が冷たく感じた。ひんやりする空気の中、自分の足に目を向けると足が凍り付いていた。
バローゼ「い、何時の間に!・・・くっ・・・。」
足が凍り付いて動けない。氷のドラゴンが突如目の前に現れ突進してきた。ハードインパクトだ。防ぎきれない。
バローゼ「ぐぁああっ!!」
バローゼは大きく吹っ飛ばされてしまった。徐々に視界を悪くしていた蒸気が消えていく。
アクティ「うぅ、こうなれば僕が相手だ!」
バローゼ「待て!」
前に躍り出ようとするアクティを止める。
アクティ「どうして止めるんだよバローゼ!」
バローゼ「お前だけじゃ無理だ。今のあのドラゴンは操られている。カオスリングによって・・・。首下をよく見てみろ。」
その氷のドラゴンには、確かに半径型の黒い首輪が着いていた。もしかしてバローゼ、この黒い首輪のことについて何か知っているのか。
アクティ「それじゃどうすればいいの?」
戸惑いながらバローゼに聞く。
バローゼ「方法はただ一つ、奴の首輪を破壊することだ。」
このときアクティは思った。ドラゴンにできるだけ傷をつけないようにと。
アクリュ「うわぁああ!アームズブロー!」
気合いの声と共にアクリュが突進していく。
バローゼ「ば、バカ!何してやがる!」
バローゼの話を聞いていたのか聞いていなかったのか。しかし、氷のドラゴンは身構えていてアクリュの攻撃は全く効かなかった。すぐに氷のドラゴンは反撃をし、冷たい息吹でアクリュに攻撃をする。というもの息吹どころか、狭い範囲での猛吹雪だ。
アクリュ「うぅうささささ寒いぃいい・・・。」
ガクガクと震えるアクリュ。カチーン!アクリュは氷付けにされてしまった。
アクティ「アクリュ!」
バローゼ「バカだな・・・。」
さすがにバローゼも呆れてしまった。
アクティ「呆れていないで早く何とかしようよ!」
バローゼ「いちいち言われなくても分ってんだよ。(俺1人なら数秒で片付いているのによ・・・しかし、今はこいつらにあまり危害を加えられないようにしなければならねぇ。)」
相手の様子を伺いながらも考える。と、アクティが氷のドラゴンに立ち向かっていく。
バローゼ「おい!待てチビ!・・・くっ、仕方ねぇ・・・大地を守りし荒れ狂うものよ、爆炎の力を今、我に与えよ。ファイアテンペスト!!」
大きな火球がアクティに飛んでいく。いや、違う。このファイアテンペスト、アクティを援護するために放ったものだった。ドーン!と大きな爆発音が響き渡る。氷のドラゴンは・・・アクティは・・・再び蒸気が立ち込める。
「グォアアアア!!」
ドラゴンの鳴き声がする。徐々に蒸気が消えていくと、そこにはアクティが氷のドラゴンの背中にのって、カオスリングを取り外そうとしていた。
アクティ「うぅ~ん!外れろ~!」
しかし、そう簡単にカオスリングは外れなかった。
バローゼ「何をしている!それを破壊するんだ!」
アクティ「だって・・・あまり傷つけたくないんだもん!」
バローゼ「そいつを壊さなければ意味が無い!自分を信じろ!」
自分を信じろ・・・自分を信じろ。アクティの頭の中であるドラゴンが浮かんできた。
『自分を信じろ・・・信じろ・・・。』
アクティ「(自分を信じろ・・・ルク。)わかった!僕に能力を貸してルク・・・静かなる冷たき氷の精霊よ、敵の動きを封じると同時に怒りを静めよ。クールストーム!!」
バローゼの言うとおりにアクティは瞑想し、氷のドラゴンにクールストームを放った。
バリーン!砕け散る音がした。見事にカオスリングを破壊することに成功した。リングが砕け散ったあと、氷のドラゴンは我に返って海へ戻っていった。

アクティ「やったよ!バローゼ!」
喜びを隠しきれず、アクティが嬉しそうに言った。
バローゼ「まだまだ甘いんだよ。俺だったら数秒で終わっている。しかし、チビにしてはなかなかやるじゃねぇか。」
始めにまだまだだなと修練が足りないというような言葉を吐いたが、バローゼにしては珍しく、最後に褒め言葉を言った。
バローゼ(にしても、カオスリングがまだ出回っていたとはな・・・あいつがまだ生きているってことなのか・・・。)
カオスリングの謎、いったい何なのか。あいつとはジュノン・カオスデス以外にも闇を支配する者がいるというのか。
アクティ「どうしたの?バローゼ。」
バローゼ「何でもねぇよ。それより行くぞ。ここにいては先には進めない。」
ここから早く脱出して先に進まなくては。と、アクティがバローゼを呼び止める。
アクティ「待って!まだアクリュが。」
そこにはまだ氷付けになったアクリュの姿が。
バローゼ「ちっ、面倒くせぇ。」
そう言うとバローゼはアクリュの下に寄って頭を掴む。じわじわと固体の物体が液体に変わっていく。
バローゼ「悪く思うなよ。俺は悪くねぇからな。」
ジュウウ!また焦げる臭いが漂っていくる。
アクティ「アクリュ熱そう・・・。」
そして、
アクリュ「うわぁああ!!あつ熱いー!!」
あまりにの熱さに飛び跳ねて走り回るアクリュ。
バローゼ「よかったじゃねぇか、無事に戻れて。」
アクリュ「無事じゃないよ!酷いよバローゼ・・・。」
何とか氷付けから開放されたアクリュ。バローゼももっと優しい助け方をしてもよかったのでは。さぁ、島から脱出です。
アクティ「え~っと、確かイルートっていう街に行けばいいはず。」
バローゼ「そこに行けばいいんだな。」
1頭と2匹の幸運種はイルートの街を目指すことに。そこでリュシフルは待っている。

第19話「海の魔物にご用心」おわり
今回は次回につなげるため場面の変化に注意して書いたのですが、短すぎましたね・・・(滅)やはりどうしても文章が書けない・・・何故か台本に近いようなものになってしまうのです!
声をだすことが強いからこうなってしまうのかなf^_^;
次回はバローゼの過去についてのお話になると思います音符

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