青銀狼の一匹劇場

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第34話 紅蓮の猛攻



玉乗り6兄弟の物語

第三十四話 紅蓮の猛攻 

もう何を言っても無駄かもしれない。ここは助けが来るまで粘るしかない。アクリュは逃げ惑う作戦にでた。
「すぐに始末してやる。グォアアア!」
逃がしはせん、一撃でしとめてやろうかの勢いでライオウショウは突進する。ボディパニッシャーだ。動きもかなりはやい。ドーン!
「うわぁああ!!」
地雷が爆発したような音がし、アクリュは吹き飛ばされた。
「ちっ…はずしたか。この俺の牙を交わしたやつはお前が初めてだ。」
相手が小さい身体とあってか、アクリュは何とか一撃だけは免れた。しかし、衝撃が大きかったせいか、ダメージを喰らっている。
「うぅ…くっ…。」
立ち上がってまた逃げようとする。
「今度はどこに行くつもりだ?」
いつの間にアクリュの前に!さっきまで後ろに居たはずなのに一瞬で移動した。ライオウショウはクイックダイブで素早く移動したのだ。すると大きな尻尾がアクリュを直撃する。
「うわぁああ!!」
ズザァア!また吹き飛ばされてしまった。先ほどとは違ってよく見てみると崖から落ちそうな場所まで吹き飛ばされていた。下を見ると雲だろうか、白い霧がそこにはあった。翼を使って飛び降りることも可能だが、相手の餌食になってしまう確率が高い。
「うぅ…(こうなれば…!)うわぁぁぁ!」
もう時間稼ぎは無理と判断したのか、アクリュはライオウショウに向かって走り出した。アームズブロー、いや違う。アクリュの手に斧が握られている。ライオウショウを斬る行動にでた。
「その程度の攻撃、通じんわ!」
ライオウショウはシールドを張った。アクリュの攻撃を受け止めると電撃が発生した。バチバチ!とものすごい音がした。
「うわぁあっ!」
いかづちの盾がサンダーブレスを発動させた。また吹き飛ばされたアクリュをライオウショウは押さえつける。
「そろそろ眠りについてもらおうか。」
辺りが殺気立つと電撃を溜め込む。このままではアクリュが。と、そのときだった。ドスッ!
「グアッ!」
何かがライオウショウにぶつかった。
「キミはユフィル!どうしてここに?」
ライオウショウにぶつかったのは、エルムが乗っていたドラゴンユフィルだった。どうやら角笛の音を聴いて駆けつけて来たようだ。と、そこへエルムとレッシュがやって来た。
「アクリュ!それにユフィルまで。」
「やっぱりあのドラゴンはライオウショウです!早くここから逃げるです!」
あのドラゴンに何をやっても勝ち目はない。それはレッシュだけが知っていた。
「他にも仲間が居たとは。まとめて始末してくれるわ!グォアアア!」
「エルム!あのドラゴンを遣うです!アクリュは僕に任せて!」
「わかったわ。ユフィル!こっちよ!」
レッシュの言ったとおりにユフィルを呼ぶ。そしてユフィルの背中に乗る。
「ライオウショウ!お前の相手をするのはこの僕です!」
レッシュが相手を引きつけるように言った。これが作戦のようだ。
「小賢しい。まずはこっちのチビからだ。いかづちの威力を思い知るがいい!」
するとアクリュの方に向きを変え電撃を溜め込む。サンダーシュートだ。
「危ない!」
レッシュが素早くアクリュの前に入る。以前と違って動きが瞬時に見える。シールドを張るとサンダーシュートを受け止める。
「レッシュ、どうしてここが。」
「話は後です!アクリュも手伝ってくださいです!この技を跳ね返したら崖から飛び降りるです!」
「本気で言ってるの?そんなことしたら僕たち死んじゃうよ!」
正気?アクリュはレッシュを疑いながら反射の盾を張った。でも、戦っていても相手の餌食になってしまう。何か作でもあるのか。気づけばエルムとユフィルの姿がなかった。
「ここは僕に付いてきてくださいです!」
「わ、わかったよ。」
少し恐怖感を感じた。しかし、ここは兄弟同士。仲間なんだから信じなくては。と、二匹のシールドがサンダーシュートを跳ね返したときだった。
「グアッ!くっ……逃がしはせん。」
ライオウショウが怯んだ隙だった。そこにはアクリュとレッシュの姿もない。そう、二匹は崖から飛び降りたのだ。

「うわぁああ!!」
ドサッ!少し柔らかい感触がした。
「上手くいったわ!」
二匹が落ちたところ、そこはエルムのドラゴン、ユフィルの背中だった。
「そういうことだったんだ!」
アクリュは一安心した。だが、まだこれで終わったわけではなかった。
「作戦成功です!エルム、急いで下降へ向かうです。」
「わかったわ。ユフィル!」
三匹の幸運種を載せたドラゴンは急いで下降へ。と、後ろから追っ手がやって来る。
「生かしては還さんぞ!」
背後から電撃が飛んでくる。サンダーシュートだ。
「シールド!」
一番後ろに乗っていたレッシュがシールドを張った。衝撃を少し和らげることができた。魔法を打ち消しサンダーシュートを跳ね返す。しかし、相手も自分の放った技を見切りよけられてしまった。すると今度は電撃が連続して飛んでくる。ライオウショウはサンダーブレスを連発して放ってきた。
「しっかり掴まってて!」
エルムが二匹に言う。と、こっちも負けじと電撃をよける。一つずつ巧みにかわしていく。
と、次の瞬間だった。バチッ!
「グォアア!」
一発の電撃がユフィルの翼を直撃した。
「ユフィル!頑張って!もう少しで下降に着くから!」
エルムが懸命にユフィルを励ます。傷は少しだけ受けたが、ユフィルは小さく頷いた。
「愚か者が。これで最後だ!神速に仕えしいかづちの風よ、雷鳴の響きと共に我に力をかさん…サンダーボルテージ!!」
まずい!いかづちの最強技サンダーボルテージだ。あれを喰らったらひとたまりもない。
「あわわ!もうだめです!」
強大な電撃が襲いかかる。だが、そのときだった。
「ファイアテンペスト!!」
ドーン!ものすごい音がした。下の方から大きな火球が飛んできていかづちとぶつかった。いったい誰が。幸運種たちが下を見ると燃え盛る溶岩のような身体をしたドラゴンが身構えていた。
「エルドラ!」
アクリュが叫んだ。さっきのファイアテンペストはエルドラが放ったのだ。と、ユフィルはエルドラの後ろに着地した。
「どうやら無事だったみたいだな。後は俺に任せてお前らはここから逃げろ。」
「え…?でも…。」
どうしてエルドラは逃げようとしないのか。
「奴なら俺もよく知っている。とにかくお前等は逃げろ。そこに白い袋がある。それを持って行け。」
気づけばユフィルの足下に白い袋があった。それをエルムが拾う。
「ここからは俺の仕事だ。心配するな、無事に終わらせるからよ。さぁ早く行け!」
自信たっぷりの表情でエルドラは言った。自分は爆炎の猛攻を誇るドラゴン。相手は魔法能力の高いいかづちのドラゴン。正に打撃と魔法のぶつかり合いだ。
「うん…わかったよ。」
「ユフィル!」
エルムのかけ声でユフィルは羽ばたいた。こんな形でエルドラと別れようとは思ってもいなかった。
「これは俺を裏切ってくれたエルドラではないか。」
「もう終わりにしようか、いかづちの帝王さんよ。これ以上ドラゴンが目の前で殺されるのはもうごめんだ。あいつらには黙っていたがな。」
「ずいぶんと変わったな。狙った獲物は逃すことなく、息の根を止めるまで仕留める。そう決めなかったか?」
この二頭のドラゴン、過去は互いに譲ることなく数々のドラゴンを倒してきたと言う。中には奇跡的に生き延びたドラゴンも居た。ところがある日を境にエルドラは戦いを辞めることにして、集落の守護に就くことになった。
「さぁな、過去のことなんか忘れたな。今はおまえを倒したくてうずうずしているんだ。生け贄になるならこの俺がなってやるよ!」
昔のことなんかどうでもいい。エルドラは挑発するように言った。
「くっ…その言葉、逆に返して貴様を倒してくれる!グォアアア!」
「(幸運種たちよ、お前達は何か求めるべきものがあったのだろう。救った俺に感謝しろよ。)灼熱のマグマに眠る溶岩の能力よ、その炎よ今、敵を粉砕せよ!一撃で仕留める!ダブルスーサイド!!」
「ふっ、その程度の技、俺の魔法技で殺ってやる!サンダーシュート!!」
体中が燃えながら突進をして行く大きな火山弾。そして、雷鳴の響きをもたらすいかづちの槍。
バーン!!ものすごい爆発音がした。

「エルドラ!」
「だめですアクリュ!落ちてしまうです!今はここから離れるのが先です!」
アクリュが落ちそうなところをレッシュが捕まえる。今戻ればライオウショウに殺られる可能性がある。もう我慢するしかない。いつか戻る機会があれば・・・少しずつ、少しずつ集落から離れていった。

これで俺の任務は全て終わった・・・やっと燃え尽きたようだ・・・。

第34話「紅蓮の猛攻」おわり
最近中途半端な終わり方ですね・・・読者の皆様にはご迷惑を
おかけし誠に申し訳ございません(--;)
もっと勉強しないといけないです・・・。少し文章の修行をしてきます^^;

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