ミュンヘンの日記

2013.10.22
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さて、移民としての背景を持つ保護者は、子どもの就学について(1)現地の学校を選択、(2)外国人学校を選択、(3)インターナショナルスクールを選択、などの対応をしていた。

私の知人で現地の学校を選択していたのは、ポーランド、ロシア、ブルガリアなどの人々だった。東ヨーロッパ出身の人などドイツに永住しようと考えている人たちは、ドイツ社会への統合志向がとても高い。ポーランドの人などドイツ人に肌の色も文化も似ているし、子どもは比較的すぐドイツの社会に馴染めるようだ。

邦人家庭の場合、日本人学校を利用している家庭が比較的多かった。我が家も、帰国後の生活を考えて、上の子は日本人学校を利用した。

インターナショナルスクールを利用している家庭もあった。私のブラジル系の友達がご主人の仕事の関係で世界を転々とする生活だったが、子どもの教育の一貫性を考えてインターナショナルを選択した、と言っていた。派遣先の言語にかかわらず一貫して英語での教育が受けられるから、転勤族の人にとっては、学費の問題さえクリアできれば、けっこう理想的な選択かもしれない。

外国で子どもを育てる場合、長期の滞在なら現地の学校、短期なら外国人学校&インターナショナルスクール、というのは一つの分け方かもしれない。


さて、私がドイツで子育てをする上で疑問に思ったのは「なぜ日本人学校には高校部がないのか」ということだった。

フランス系学校も英米系学校も高校部があって、子どもは12年時の終了とともに卒業試験を受け、国際バカロレアを取得する。高校卒業後は、子どもは世界のどこの大学にも進学が可能だ。

知り合いのフランス系ドイツ人の家庭の子どもは、12年時卒業後はフランスで進学するつもりだと言っていたし、ブラジル系のお子さんは宇宙科学が好きだから、卒業後はイギリスの大学に入学するつもり、と言っていた。

ところが、日本人学校の卒業者の場合、中学卒業後(9年時終了後)の進路がない。日本人学校では基本的に日本語だけの生活で、卒業後も日本語環境で生きることが想定されている。ドイツ語力の問題からドイツ国内の高校への転校も大変だし、職業学校に通うのも難しいと思われる。

また教養ベースの学校生活の後、突然職業ベースのハウプトシューレに通うのも、子どもにとっては大きな負担だろう。

日本人子女は、9年時の卒業後、単身帰国して日本の高校に入学するか、あるいは高校に進学しないままドイツにとどまることになる。イギリス等の日系私立高校も選択肢として考えられるが、やはり付属寮を利用するなど、親とは離れて暮らすしかない。

日本人学校を海外に設立するのであれば、やはり高校課程も設けて、子どもが大学に進学できるまでの道を整えることは絶対に必要だと思う。国際バカロレアは無理かもしれないが、せめて日本の高校の卒業資格が得られるような道を作ることはできないものだろうか。

そうでなかったら、いっそ、現地の学校に入学できるくらいの語学力が養成されるようなバイリンガルカリキュラムにするべきだと思う。

全日制の高校とまではいかなくても、通信制高校のような形で高校課程を設けて学校では「自習」させ、スクーリングベースにするなど、何か打つ手はあるのではないか?

しかし、私立高校や民間業者などは、採算が合わないから絶対にこういう産業に手を出したりはしないだろう。生徒数が10名にも満たないような海外の高校部なんて設置できるわけがない。高校部は義務教育ではない、と言われればそれまでだが、異文化を経験している非常に貴重な人材なのだし、公の支援で子どもの教育の道を作ることも必要なのではないか?





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