津軽


著者名:太宰治
出版社:

感想:
半年程前、青森へ旅行に行きました。夏の夕暮れ時に上野駅から寝台列車で青森へ向かったのです。

夜が深けるにつれて街の明かりが遠ざかっていきます。車内放送には聞いたことのない駅の名前。誰も降りる人はいません。

列車は、完全な闇と静寂の中を突き進んで行きます。

未明の青森駅。
人の気配のない盛り場。

この小説は、太宰の旅行記です。しかしそれは自伝でもあり、彼の出身地青森の歴史記でもあります。

決して逃れることのできない地縁と血縁。

夜明けの近い青森駅で、彼の絶望の中にある一握りの幸せを思いました。





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