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Fu.Ta.Tabi.
スリランカの旅 2
スリランカの旅
スリランカ3-1
スリランカの国土は北海道の8割くらいの広さで、人口は2000万人弱、赤道すぐ北の常夏の島国である。シンハラ人が7割でインド系のタミール人か2割であるが、後者の過激派が、最近テロを時々起こしている点が、気がかりである。
<ミヒンタレー>
スリランカの仏教系遺跡は、文化三角地帯と称される島の中央部に集中している。
三角形の頂点に古都アヌラータブラがあり、紀元前4世紀から993年までの1400年間、シンハラ王朝をはじめとするシンハラ人の国の首都がここに置かれた。
ミヒンタレーはアヌラーダプラから東へバスで30分の所にある。インドからスリランカへ、紀元前3世紀に、最初に仏教が伝来した場所といわれている。この地で特筆すべきことは、古代病院の遺構が、あることである。
この病院はセナ2世(853-887)が建立したと言われている。スリランカでは巨石に彫られた文字史料、また記念碑の文字史料が豊富で、おそらくその記録の中に、セナ2世が病院を建立したとの記録があるのだろう。
この遺跡が病院と同定されたのは、小部屋の多数ある特異な建物であること、動植物・鉱物を砕き、薬を製造していた石造粉砕器がここから多数発掘されたことにもよるだろう。
近くに考古学博物館がある。病院遺物室があり、そこに10点ほどの石造粉砕器が展示されている。
『地球の歩き方 スリランカ』には、「古代の病院跡から発掘されたという手術台や手術用具を見ていると、その頃どんな手術をしていたのか想像ができる」と記載されている。
この著者はどこで手術台や手術器具を見たのだろう。おそらくサイズがまったく違っているのに、博物館の粉砕器を手術台と見誤ったのだろう。地球の歩き方の著者が、漫画「ブラック・ジャック」の見すぎであるのは確かである。
手術台を利用しての大掛かりな手術は、麻酔法が開発された19世紀後半以後のものである。
スリランカ3-2
古代病院跡から標高200m位の丘に登る。紀元前3世紀にインドのアショカ王の息子マヒンダがスリランカに派遣され、この地で狩をしていたデーヴァナンビヤ・テイッサ王と出会い、彼はスリランカ最初の仏教徒になったという。
ミヒンタレーはスリランカ仏教の発祥の地である。
丘の中腹にカンタカ・チェーテイヤ仏塔というドーム状の赤茶けた煉瓦を積み上げた仏塔がある。紀元前に造られた仏塔で、1934年に発掘、再発見された。
マヒンダがスリランカ王と出会ったと信じられている丘の頂上に、アムバスタレー大塔が建つ。このドーム状の仏塔はカンタカ・チェーテイヤ仏塔とは異なり、表面が白く装飾されている。
スリランカの仏塔は赤茶けた煉瓦外観のものと、白く装飾されたものが並存するが、本質的には同じである。前者の赤茶けた煉瓦の表面を、最近になって白く装飾したものが、後者である。
東南アジア、南アジアの寺では一般的なことではあるが、寺の境内では裸足にならなければならない。太陽で焼けた大地を歩かねばならず、スリランカの寺の境内は広く、たいへん苦痛である。靴下の着用は認められているので、厚手の靴下で熱を遮ると、少しは楽にある。
スリランカ 4
<アヌラータブラ>
アヌラーダプラへはコロンボから北へバスか鉄道で6時間で到達できる。現在の新市街地は、古代都市の東方にあり、遺跡は5キロ四方に広がっているので、自転車で廻るのが便利である。
現在、スリランカでテロが多いことはすでに書いた。そのためか、遺跡群の重要な中心部である菩提樹、黄銅宮殿付近一帯は、臨時の軍隊駐屯地になっていて、入れない。異常事態である。
文化三角地帯一帯の共通入場券である周遊券(4500円)を販売している考古物展示場と考古学博物館の2箇所が、考古学に関する博物館である。後者は中規模な博物館で、石造遺物、文字を刻んだ石碑、仏像、それに粉砕器、石造の小便所、大便所などの石造物が展示されている。粉砕器は主に薬草や薬石を細かく砕いて製剤するための用具である。珍しいのは石造の小便所、大便所である。小便所は男性の立ち小便用で、二つの足置き台とその中心に排尿を受ける小穴がある大便所はしゃがみ便所で、二つの足置き台と中央部に大便を受ける窪み、そして水を流すことにより便を移動させる溝がある。他の国ではあまり見ない石造便所であるが、衛生的であっただろう。
仏像は古典的な仏像以外に、参道や階段の入口左右に置かれる菩薩像のレリーフが保存状態の良いものが多く、美しい。
いちばん遺跡が密に存在するのは古代都市の北西部アバヤギリ仏塔を中心とする一帯である。石仏、菩薩のレリーフ、大仏塔などがあり、猿がいる。猿は神聖な動物と見なされている。ネパール仏教では、猿は医にかかわる神(ハマヌーン)と見なされているので、スリランカでも同じ扱いかもしれない。野生の猿をあちこちの遺跡で見た。
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