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歴史上実在の登場人物がミステリーに関わる『名探偵の生まれる夜ー大正百景ー』の1話目は『カリーの香る探偵譚』発想はユニークですが、あくまでも、登場人物と歴史に残る行動は史実であり、真面目です。

新宿中村屋のレトルトカリー。極スパイシーでした。
インドの独立運動家ラス・ビハリ・ボーズは、イギリスにとっては過激派であり、指名手配されていました。
探偵志望の平井太郎は、新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵と相馬黒光にかくまわれているのではと考えます。中村屋に潜入調査に臨むのですが…。
平井が中村屋が怪しいと睨んだ理由、カリーが食用ではなくほかの用途に利用されていたという、その用途などなど、もっともらしいのですが現実的でなく、ユーモア・ミステリーらしさ満載です。
ラス・ビハリ・ボーズは実際インドの独立運動家で、後に日本に帰化し、相馬夫妻の長女俊子と結婚しています。相馬愛蔵は画家、荻原碌山のために庭にアトリエを建てました。黒光は、「中村屋サロン」と呼ばれる絵画・文学等のサロンを作って、そこでは高村光太郎、会津八一、中村彝(つね)、松井須磨子らが交流しました。
碌山の『女』のモデルが黒光であると言われていること、紀伊國屋の(田辺)茂一が本屋をやりたいと言っていることなど、現実を経糸に、フィクションの緯糸が巧みに織り込まれた作品です。
参照元:青柳碧人『名探偵の生まれる夜ー大正謎百景』角川書店
☆恰…カッ、コウ、あたか(も)
☆怜…レイ、さと(い)

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