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これは、少し気になっていたのだが、
持ち合い株という火種 (まちかど)
2010/01/14, 日本経済新聞 朝刊,
○…次なる持ち合い解消売りはどこか――。
メリルリンチ日本証券が「メガバンクの持ち株比率が高い企業」を抽出したリポートには森永乳、ライオン、JR東日本などの名が並ぶ。
三井住友FGが先週に取引先株式の売却方針を打ち出した流れを受け、市場関係者の関心を呼んでいる。
○…4金融機関による株式売り出しを6日発表した静岡銀の株価は、13日まで連日下落。国際会計基準導入や銀行の自己資本比率規制強化をにらんだ持ち合い株式の売却が、需給悪化の火種になりかねないとの警戒感がくすぶっている。以下、 日経速報(WEB)から、持ち合い株の「2010年問題」 スクランブル(1)
2010/01/26, 01:00, 日経速報ニュース
「3月本決算に向けどんな銘柄が持ち合い解消の対象になるのか」。
ある国内証券のストラテジストには最近、こんな問い合わせが相次いでいるという。米金融規制案などで足元の日本株には調整リスクがくすぶる。投資家がこうした外部環境の変化とともに、持ち合い株の動向に過敏になっているのには理由がある。
それを象徴する出来事が、年明け直後にあった。地銀の静岡銀行が今月6日、株式の売り出しを発表。市場関係者の警戒を誘ったのは、売り手がみずほコーポレート銀行や三菱東京UFJ銀行など主要株主だったからだ。静岡銀行は売り出しの目的を表向きは「地域の個人株主の増加」としているが、同行関係者は「主要行から保有株を放出したいとの要請があった」と明かす。
例年、3月末が近づくと株式の売却益を利用した決算対策の売りが出やすくなる。ただ今期に関しては、売りが出るタイミングが例年よりも早いという特徴がある。
国内の事業法人は昨年12月に売り越しに転じ、年明けからも売り圧力が解消する兆しはない。都銀や地銀などの金融機関も同様だ。市場では「持ち合い株の2010年問題が早くも顕在化してきた」(三菱UFJ証券)との警戒感が浮上している。
保有株の放出が急な背景には、リスク資産を圧縮せざるを得ない複合的な要因がからむ。
その一つが、会計基準の変更だ。 日本の上場企業に11年3月期から「包括利益」の開示が義務づけられる。 「持ち合い株の含み損益」などを加味して算出される新たな利益指標だ。純利益に直接影響を与えるものではないが、保有株の時価変動で「包括利益」が変動することを恐れる経営者が、いち早く持ち合い株の解消に動いているようだ。
さらに 13年ごろには、日本で持ち合い株の売却損益が純利益に計上できなくなる新基準も導入される見通し。 この期に及んでは、本業が苦しいときに保有株を売って利益を下支えする「益出し」もできなくなる。「将来をにらめば、今から持ち合い株を売れるときに売っておこうとのムードが高まってもおかしくない」(外資系証券)。
持ち合い株の「2010年問題」 スクランブル(2)
この流れに追い打ちをかけているのが、法的整理に追い込まれた日本航空(JAL)の問題だ。東京急行電鉄はJAL株の全株売却に伴い2010年3月期に90億円を特別損失に計上すると発表。大手商社も優先株の損失処理に踏み切るのは確実で、その規模は6社で700~800億円に達する見通しという。このほか、JALの有力な取引先である日本通運など各社の損失処理が相次ぐ可能性が高い。
JALの法的整理は特殊な事例とはいえ、「改めて持ち合いの意義を問い直す契機になる」( パインブリッジ・インベストメンツ)。足元の事業会社の売りにはJAL問題が影響を与えている可能性がある。
野村証券によると、上場企業の持ち合い株比率は 08年に12.5% と3年連続で上昇した。敵対的な買収の脅威が高まり、企業が安定株主作りのために株式の相互保有を復活させたためだ。
だが、会計基準の変更やJAL問題で状況は一変した。2010年が持ち合い再解消の起点となる公算は大きい。自社株買いを通じて有力な買い手となってきた事業法人が売り越しに転じる…。保有株の圧縮は企業の資本効率を向上させる利点があるが、株式市場にとってアタマの痛い問題になりそうだ。この部分、日本の上場企業に11年3月期から「包括利益」の開示が義務づけられる。さらに13年ごろには、日本で持ち合い株の売却損益が純利益に計上できなくなる新基準も導入される見通し。JALの法的整理は特殊な事例とはいえ、「改めて持ち合いの意義を問い直す契機になる」12%もある持ち合い株比率が解消されると、結構、影響はでかい、しかも、今NKは高値圏にあるから、これが始まると雪崩になるかも、重なる時は重なるものだーー、
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