未知と千秋

未知と千秋

未知は千秋を誘い出した。
千秋は姑の冨子と二人でディスカウントショップをきりまわしている。だから何かと冨子とぶつかることも多い。実は今朝も大喧嘩をやらかしたばかりだという。
二人は今、残雪を頂く山々に囲まれた安曇野平野の田園地帯を、黙りこくったままとぼとぼと歩いていた。どこまでも続く一本道は、まるで自分たちのこれからの人生を見せつけられているようだ、などとぼんやり考えながら...。
「私たち、今、おんなじこと、思ってる?」
未知はわざと千秋を見ずに言った。千秋も同じように一本道のそのまた先を見通すような茫洋とした目つきをしていた。
「たぶんね...でも、ビミョーに違う」
「そうかな...」
「見晴らしが良すぎるってのもなんだかなあ...」
「人間ってキリがないね。幸せの真ん中にいても、まだ何か欲しがってる」
ふたたび長い沈黙が二人を支配した。それは息苦しくなるくらい重たい沈黙だった。とうとう堪え切れなくなった二人が同時に何か言おうとした時、背後でクラクションが鳴った。

道路

テレビ画面を直接写したので、画像がイマイチ
安曇野スイス村近くの農道。永井真理子の足が長い!

道

今も景色は変わらない。

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