森男と宏樹

森男と宏樹

森男は森の中へと分け入った。そこに、何かに襲われて瀕死の怪我を負った小鳥がいた。その場にしゃがみ込んで小鳥をそっと手に取る森男を、宏樹がじっと見下ろしていた。
「よせよ」
「えっ!」
「ムダだよ、助けても。どうせまた襲われる」
弱肉強食が自然の摂理なのだからと言う宏樹の目の前で森男は尚も小鳥を助けようとした。
「よせって言ってるだろ!」
「お前らしくないよ!」
「甘い感傷だって言うんだよ。身勝手なんだよ、そういうやさしさは」
「じゃあ、お前はなんだよッ!自然の中に逃げ込んでいるだけじゃないのか?」
「違う!」
「どう違うんだ!」
森男は鋭い一瞥をくれると傷ついた小鳥を抱きかかえるようにして立ち上がった。宏樹はそんな森男をじっと見据えたまま立ちつくしていた。

うさぎ

「小鳥」の部分はドラマでは「うさぎ」でした。
宏樹の後ろに車が見えます。私がたまたまこの道路を走っていたとき、似た小径を見つけたので入っていったら、やはりここでした。森男の座っている倒木もそのまま残っていました。
さすがにこの時は、我ながら場所を見つけたことにびっくりしました。
場所は松川村の馬羅尾高原へ行く途中です。

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