ロックの部屋

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JIMMY CLIFF





記憶に間違いがなかったら、日本でライブコンサートを開いた最初のレゲエアーティストは【ジミー・クリフ】だったと思う。

そのコンサートに私は行ったのです。初日の渋谷公会堂でした。確か1970年代には間違いはないと思うけど、後半だったでしょうか?

ジミー・クリフが初めてだったというのは、もうすでにジミー・クリフはレゲエシンガーとして、世界的に成功していたので呼びやすかったというのもあったかもしれません。その頃はむしろ【ボブ・マーリィ】の方が話題にあがっていて、ジミー・クリフは目立たない存在でした。

ジミー・クリフの場合はボブ・マーリィのようなカリスマ性はなくオーソドックスなレゲエシンガーである。アルバムもレゲエというよりもメロディー重視のソウルぽい曲が多いです。

そんなジミー・クリフですが、渋谷公会堂での公演は素晴らしかったです。これがレコードとは全然違うレゲエぽい乗りだったのでびっくりでした。客を乗せるスピーチと見たこともない腰ふりダンスがまさにジャマイカで、乗りまくりました。ステージと観客が一体となったライブ、ダンス会場と化していました。狭くて汚らしい会場だったことも盛り上がりに寄与していたと思う。

ラストの曲が終わりジミー・クリフがステージ奥に引っ込むと興奮した客がステージに駆け上がり客席をまたそそのかします。そしてアンコール。

この渋谷公会堂でのライブは今まで見たライブで生涯でNO1のライブです。数日後、今度は中野サンプラザ公演にも行ったのですが、渋谷公会堂ほど盛り上がりませんでした。多分会場のせいもあったかなと思う。ステージと客席の間は隔たりがあったし、音も拡散していてレゲエ向きでは無かった気がします。一体感がありませんでした。

そして、このアルバムは1976年のライブレコーディングですが、渋谷公会堂ほど盛り上っていません。(ミキシングのせい?)落ち着いているけど、あの時の興奮と比較してしまうと物足りないかな。ギターの歯切れがイマイチです。

ラストナンバーは『THE HARDER THEY COME』です。観客大合唱です。思い出しました。渋谷公会堂でも、『THE HARDER THEY COME』大合唱したなぁ

比較的にポップなレゲエ曲を熱唱するジミー・クリフですが、歌詞はメッセージ色が強くシニカル。だから、聴いていて熱くなるのでしょうか。

《MANY RIVERS TO CROSS》
♪渡る河は数多くあれど
 私の渡るべき河はいずこ
 さまよい、道を見失いつつ
 ドーヴァーの白き絶壁にそって
 私は独りさすらう
 この信念だけを支えに
 私は今日も生きていく
 流れゆく歳月に押し流されながらも
 私は心のプライドだけを信じて
 どうやら生き延びてきた
 私の前途に幾多にも伸びる遙かなる河
 この信念だけを支えに
 私は今日も独り生きていく♪

この曲は代表曲で名曲です。あと私は明るくてチャキチャキした「SUFFERIN’ IN THE LAND」や「VIET NAM」「WONDERFUL WORLD BEAUTIFUL PEOPLE」が特に好きだなぁ。

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