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NEW ORDER Night Vol.1無事終了しました。ありがとうございました。ロックの部屋も順調に5回目まで進み、安定したイベントになっているなぁとオーガナイザーとしては実感しています。浸透度はそれほどでもないけど、その辺りはこれからもボチボチとやっていければなぁと思います。※コアな話が出来て楽しかった。まったりとアーティスト談義ができて居心地が良かった。DVDをじっくり鑑賞する時間が設けてあって良かった。参加してみた感想として、こんなのがありました。正にロックの部屋の特徴を表現していますね。踊り狂いたいとか、泥酔して騒ぎまくりたいとか、そういう目的の人は他に適切なパーティがあるわけだしwこれからもマイペースでやっていきますよ(^^)さて当夜流した曲です。DJセット1です。 再生順1.LOW LIFE「LOVE VIGILANTES」 2.BROTHERHOOD「ALL DAY LONG」 3.POWER ,CORRUPTION~「THE VILLAGE」 4.SUBSTANCE DISK1「EVERYTHING'S GONE GREEN」 5.TECHNIQUE「VANISHING POINT」 6.LOW LIFE「SUNRISE」 7.POWER,CORRUPTION~「ULTRAVIOLENCE」 8.POWER,CORRUPTION~「ECSTASY」 9.LOW LIFE「SUB CULTURE」 10.SUBSTANCE DISK2「HURT」 11.RAISE THE PRESSURE「FREEFALL」12.WAITING FOR THE SIRENS'CALL「KRAFTY」 13.NEVER CRY ANOTHER TEAR「POISONOUS INTENT」 14.SUBSTANCE DISK2「1963」トータル72分DJセット2です。 再生順1.REPUBLIC「REGRET」 2.WAITING FOR THE SIRENS'CALL「JETSTREAM」 3.SUBSTANCE DISK2「MESH」 4.LOW LIFE「THE PERFECT KISS」 5.NEVER CRY ANOTHER TEAR「THIS IS HOME」 6.ELECTRONIC「GET THE MESSAGE」 7.SUBSTANCE DISK1「BLUE MANDAY」 8.TECHNIQUE「FINE TIME」 9.REPUBLIC「LIAR」 10.GET READY「60 MILES AN AOUR」 11.ELECTRONIC「FEEL EVERY BEAT」 12.WAITING FOR THE SIRENS'CALL「MORNING NIGHT AND DAY」 13.GET READY「ROCK THE SHACK」 14.NEVER CRY ANOTHER TEAR「SPLIT THE ATOM」 15.RAISE THE PRESSURE「FORBIDDEN CITY」 16.WAITING FOR THE SIRENS'CALL「KRAFTY」J・VERSION 17.SUBSTANCE DISK1「TRUE FAITH」トータル 81分さて次回ロックの部屋Vol.6は、9月30日(日)開催決定。KEANE Nightを予定しています。来日公演直後の日曜日開催ということで、熱いKEANE週間になりそうです^^;
2012.08.07
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Suede&Brett Anderson NIGHT Vol.1に続く音楽イベント『ロックの部屋』は、NIGHT企画第5弾“NEW ORDER Night”に決定したのでお知らせします。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ロックの部屋ではVol.5として、NEW ORDER Night Vol.1を開催します。【サマーソニック直前、NEW ORDER Nightで盛り上がろう!】“マンチェスターにて結成されたイギリスのロックバンド。ポストパンクの代表的なバンドの一つジョイ・ディヴィジョンを前身とする。音楽性の特徴としてロックとダンス、デジタル・サウンドの融合が挙げられる。1983年のヒット曲『ブルーマンデー』や、ヒップホップにおける代表的なプロデューサーであったアーサー・ベイカーと組んだ『コンフュージョン』などの楽曲により、現在でも最も影響力のあるダンス・アクトの一つに数えられている。2007年以降、事実上の解散状態にあったが、2012年2月にピーター・フック抜きで再結成したことを表明した。”~ウイキペディアより抜粋~そして、2012年8月18・19日サマーソニックへの出演が決定。イベントは直前の2週間前に開催して、当日の盛り上げに寄与したいと思います。『ロックの部屋』企画のNEW ORDER NightはNEW ORDER関連以外はかからない純度100パーセントのNIGHT企画です。サマーソニック参戦の予習に、偉大な功績を振り返る場としても、楽しんで頂ければ幸いです。開催日時は 2012/8/5(日) 19:10~23:30 開催場所は 渋谷ロックのこころ 東京都渋谷区宇田川町10-1パークビル3F 井の頭通りを進み、東急ハンズの先、 マンハッタンレコード横の建物の3階になります! TEL 03-5459-5326 http://www.rocknococoro.com/ http://mixi.jp/view_community.pl?id=2316186 CHARGE FREEです! 日曜の夜、お出掛けした帰りがけにでもブラッと立ち寄って楽しみませんか。TIME TABLEは 19:10~20:20 NEW ORDER DJセット120:20~22:10 DVD鑑賞『LIVE IN GLASGOW』『HIDE PARK WIRELESS』22:10~23:30 NEW ORDER DJセット2(TIME TABLEは調整中、若干の内容の変更があります)DJs:カレン♪08♪ 音楽は爆音でかかります。DJセットとDVD鑑賞タイムという音と映像を楽しめる構成にしました。DVD鑑賞タイムでは、ファン同士の交流等、オフ会の場としても機能しますので、緩い感覚で楽しんでください。興味を持たれた方、参加表明とTwitter等でのツイートやリツイートもよろしくお願いいたします。ツイッターは“@RoomoftheRock”で検索してください。音楽イベントコミュ『ロックの部屋』はこちらになります。http://mixi.jp/view_community.pl?id=5813767よろしくお願いします。(^^)是非遊びに来てください♪
2012.06.09
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《1982年に結成されたノルウェー出身のシンセ・ポップ・バンド。メンバーはヴォーカリストのモートン・ハルケットを中心とする3人組。85年のデビュー曲「テイク・オン・ミー」のアニメと実写を駆使したミュージック・ビデオが大量にオンエアされ、世界的な大ヒットを記録。以後「シャイン・オン・TV」「クライ・ウルフ」「ステイ・オン・ディーズ・ローズ」などのヒットを連発。ノルウェー・ポップ史上最大の人気グループとなった。94年より活動休止状態が続いたが、98年に活動を再開。英国、ヨーロッパ各国を中心に安定した人気を誇っている。》~CDジャーナルより~80年代にはファンで聴いていた【アーハ】も、最近はずっとご無沙汰していて聴いていなかった。けれどサマーソニック’10の映像を見ていたら、聴きたい気持ちが再燃。ちょうどメジャー・デビュー25周年とバンド解散を記念した2枚組ベスト・アルバム『25 Complete Best』(国内盤は37曲入りの3480円)がリリースされるので買うつもりでいました。大ヒット曲の「テイク・オン・ミー」が入っているファーストはLP、「クライ・ウルフ」が入っているセカンドはCDで持っているんだけど、この際ベスト盤を持っていようかなと思い、CD店に行ったら結成20周年記念のベスト集『THE SINGLES 1984/2004』も置いてあった。こちらは19曲入りの1500円で2004年リマスター盤でした。結局購入したのは価格の安さで『THE SINGLES 1984/2004』の方。(笑)それよりも19曲もあれば充分かなというのもあったし、リマスターだから何の問題もないでしょという気持ち。37曲入りで3480円はゲップが出そうだし、ちょっと勿体ないかなという。。。wサマーソニック’10でのモートン・ハルケットは、顔がふっくらとしていたけど箇体はたくましくなっていたという印象。されど、けして親父太りはしていなかった。それがまた嬉しかった。確かに「テイク・オン・ミー」の頃の色白の好青年とは違っていたけれど……。それよりも楽曲が懐メロという雰囲気ではなく鮮度が落ちていなかったというのが素晴らしかった。改めて聴いてみたけれど、流石にデジタルリマスター。ひとつひとつの音がクリアーで瑞々しいのにはビックリ。特にシンセベースとドラムスの音が明瞭に聴き取れるのが良い。80年代に聴いていた時はもっとチープな印象があったのだけど、全然安っぽい音じゃない。それが驚きでした。そしてモートンのフォルセットボイスはやはり強烈な個性。円くて太いが伸びは相当にある。シャウトしてもノイズが乗らないのが長所でもあり欠点なのだろうな。どうみてもロックヴォーカリストの声じゃない。要するに歌い込みすぎて巧すぎるのだ。このアルバムで私の好きな曲ベスト5No.1「THE SUN ALWAYS SHINES ON TV」No.2「STAY ON THESE ROADS」No.3「HUNTING HIGH AND LOW」No.4「LIFELINES」No.5「TAKE ON ME」2002年作の「LIFELINES」なんかは、フォルセットボイスが押さえられて、深淵な曲に仕上がっています。美しいシンフォニックシンセとコーラスワークとのバランスがとれていて、新たなアーハの魅力に満ちている。90年代の作品はやや迷走状態で、どっちつかずの曲が多いかもしれない。「THE SUN ALWAYS SHINES ON TV」は静と動の展開がドラマチック!これがNo.1。サマソニで演奏していた「FOOT OF THE MOUNTAIN」も名曲だけどー。入っていない。しまった、やっぱり『25 Complete Best』を買うべきだった。(笑)ヴェリー・ベスト・オブ・a-haa-ha - The sun always shines on TVPowered by TubeFire.com
2010.09.28
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(これは若い頃のブロウ・モンキーズ)スタイル・カウンシルと共に80年代を席巻した、ブロウ・モンキーズのライブを見てきました。どちらかと言えば、私はスタイル・カウンシルの方を良く聴いていたけど、ブロウ・モンキーズも好きでした。場所は有楽町の東京国際フォーラムから徒歩で5分ぐらいの所。東京ビルTOKIAの2FにあるCOTTON CLUB。エスカレーターで2Fに昇って奥に向かって進んだ所。受付を済ますと番号札をもらい待合室のような所で待機。何だか高級なクラブの雰囲気で戸惑ってしまった。番号を呼ばれると店の係の人に案内されて会場内のテーブル席に案内された。(カウンター席が良いか、アリーナのテーブル席が良いか聞かれたけど、アリーナの方がステージから近いだろうという直感で即断)それは正しかった。ほぼテーブル席が埋まっていたような状況で、空いていた席を案内された。ほぼステージから正面で2列目でした。席についてドリンクと食事のメニューを渡された。テーブルにはナイフとフォークが既に置かれていた。周囲のお客さんを見渡すと、30代40代のお洒落した女性達が中心(7割近く)だった。ラフな格好してこなくて良かったなーと内心ホッとしました。ドリンクにビール(一番搾りスタウト)を頼んだら食事の注文も聞かれ戸惑う。こんなライブハウスは初体験。いや、ライブハウスではないな。高級クラブだ。“ビールだけで良いです”と断ったらナイフとフォークをさっさと持っていってしまった。右隣のテーブル席は4人連れの女性達で、食事中。同じテーブルは女性2人と男性1人。あったのはドリンクだけだけど、ナイフとフォークは置いてあったな。何か嫌な感じが残った。そうだこれはどこかの国の流行歌手のディナーショーのイメージだ。ライブハウスではないのだ。さてブロウ・モンキーズ。ほぼ定時の19時に登場。ステージ袖からではなく、客席の後の方から4人がゾロゾロと登場。たぶんオリジナルメンバーの4人だと思うけど、容姿がおじさまに変化していました。サングラスを掛けていたサックスのNeville Henryが一番カッコ良かった。ベースのMick Ankerは白髪だったけどまずまずカッコ良かった。そしてドラムスのTony Kileyは少しおっさんぽかった。そして問題のDr. Robertは………。???本当にDr. Robert?。あのかっこ良かった姿は全然なく、単に激太りのおじさんがそこにいた。白のジャケットははち切れんばかりで体重は推定130キロ。優しそうな雰囲気はあったけど、あのキリリとした目元の面影はなかった。演奏は間違いなくブロウ・モンキーズ。80年代と変わりないブルー・アイド・ソウルを聴かせてくれました。音楽的には変化せず、容姿だけ確実に年輪を刻んだという事なのでしょうね。テーブル席で大人しく聴くというのも、フェス疲れの後で良かったといえば良かったのだけど、お行儀良く聴くのもいまいちしっくり行かなかったかなぁ。演奏時間はアンコールを含めて1時間。キャリアからいったら短すぎるでしょ。欲求不満が残りました。2日間で4公演に細かく分けるというのも、ロックのライブとは主旨が違うような気がする。彼等が望んだのだろうか?何と言えばいいのだろう。Dr. Robertのイメージが崩壊してしまったので、ちょっとショック。次に見るときは70キロ前後に痩せたDr. Robertと、そして会場は渋谷のO-EASTあたりで見たいかな。気取った雰囲気のクラブは嫌です。自分に合いません。貧乏人なので。 スタイル・カウンシルのポール・ウェラーのその後との違いに、感傷的な気分にもなってしまった。Dr. Robertの素性はロッカーではなかった!?ロッカーにとって変化すると言うことは大事だ。(容姿ではなくて)ポール師匠は偉大です。
2009.08.17
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《1976年にアイルランドのダブリンで結成されたロック・バンド。メンバーはボノ(vo)、ジ・エッジ(g)、アダム・クレイトン(b)、ラリー・ミューレン(ds)の4人。80年のデビュー以来、ボノの情熱的なヴォーカルとエッジの個性的なギター・プレイが注目を集める。87年にはルーツ・ロック的な『ヨシュア・トゥリー』が世界中でヒットし、80年代屈指のバンドに成長。90年代以降もテクノやダンス音楽にアプローチした『アクトン・ベイビー』や『POP』などの話題作を発表、シーンを賑わせている。》~CDジャーナルより~前作『How To Dismantle An Atomic Bomb』が熱いアルバムで傑作だったから、新作への期待は大きく膨らんでいました。先行で聴いた「GET ON YOUR BOOTS」も気に入ってました。しかし、前作の延長上のサウンドでも許されたと思うのだけど、さすがはU2、同じ事はやらないですね。「GET ON YOUR BOOTS」はまだまだ前作の残りの遺産らしき音が見え隠れしているけど、他の曲はさらにクール。一歩オーディエンスとの距離を置くような緊迫感、緊張感がある。いやー、最高にカッコイイです。そして美しい。クール&ビューティな作品が産み落とされたといえるのでは。ジャケット通りだと思う。遠い地平線や海岸線を見据えたスケールの大きいサウンドアプローチが聴き取れます。そして1つ1つの楽器のトーンが明瞭で歯切れが良い。空間再現性に優れている。これは80年代のU2のアプローチに近い。80年代のアルバム『Unforgettable Fire』に似ているという人もいるようですが、確かにそうかもしれない。昨今の流行の美メロギターバンドの影響があるのかもしれないし。エッジのギターの美しさとエレクトロニクスの美しさにも耳を奪われました。「MOMENT OF SURRENDER」とか。「UNKNOWN CALLER」のギターアルペジオは感情的で、パイプオルガン風のキーボードの音色はスケールが大きい。ギターの音色の数と響きの豊かさが堪能出来る、「I’LL GO CRAZY IF I DON’T GO CRAZY TONIGHT」。うっとりしてしまうなぁ。エッジのリフギターが冴えまくり、ベースとの絡みが聴き応え充分な「STAND UP COMEDY」。「NO LINE ON THE HORIZON2」の整合感も見事としか言いようがない。完璧なバンドアンサンブルなロック。たたみ掛けるドラムスの鳴りの豊かさには感嘆してしまった。全般に渡って、ボノのヴォーカルも抑制気味。これがまたカッコイイ。エッジのギターテクニックと音色は素晴らしすぎる。改めて、世界で最も美しいギターを奏でるロックギターリストの仲間入りさせたいプレイヤーになりました。個人的に大当たりになりました。満足度120パーセント。これは快作ですよ。ノー・ライン・オン・ザ・ホライゾンをチェックU2 - Get On Your Bootsを見てみる?Powered by TubeFire.com
2009.03.01
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《1979年にセッション・ミュージシャンだったトレヴァー・ホーン(vo)とジェフ・ダウンズ(key)を中心に結成されたエレ・ポップ・ユニット。シングル「ラジオスターの悲劇」がいきなり世界的なヒットとなり、MTV開局第1号オンエア楽曲になる。この成功直後の80年にイエスに吸収されるが、81年に再始動し2nd『モダン・レコーディングの冒険』を発表。後にホーンは人気プロデューサーに、ダウンズはエイジアに参加してそれぞれ成功。》~CDジャーナルより~先日HMVに寄ったら、ツェッペリンのSHM-CD仕様のアルバムが大量に置いてあった。私はまだこの仕様のアルバムは持っていないので気になっています。このSHM-CD仕様の音質って、いったいどの程度の物なのか興味津々です。SHM-CDとは簡単に書くと、通常のCD素材とは別種のポリカーボネート樹脂系を使うことにより、解像度が向上し、低音の豊かな透明感の高い音質が得られというものです。ビクターとユニバーサルが共同開発しています。ビクターは先にK2HDマスタリングというのを開発していて、この音質がとても良かったものだから期待大なのです。で、テクノポップの名盤【バグルス】の『THE AGE OF PLASTIC』も12月にSHM-CDで再発されるらしいのです。私はアナログ盤しか持っていないので、購入検討してみようかなと考えている次第です。6年もブログやっていれば、このアルバムの記事は書いてそうですが、実は書いてない。ので改めて聴いてみることにしました。(かなり久しぶり、10年振りぐらい……笑)「Living In The Plastic Age」うーん、良いですねぇ。テクノサウンドと言うとチープなイメージが付きまといがちですが、この曲には安っぽいイメージがないですね。リズムラインが厚く安定しているために、楽曲に深みをもたらしています。イントロのオルゴールぽいサウンドエフェクトのセンスも素晴らしい。曲調はフレンチポップス風なのも○。当時、デジタルシンセの音の良さに感激した記憶が蘇ります。「Video Killed The Radio Star」(ラジオスターの悲劇)言うまでもなく、ヴォーカルとコーラスの多彩さが輝かしい、80年代を象徴する名曲。基本のヴォーカルに音響処理をほどこし、疑似女性コーラスとモノホンの女性コーラスとのハーモニックス・立体感が素晴らしすぎる。締めで聴けるピアノ音の余韻とデジタルシンセの美しさに感動。「Kid Dynamo」物悲しいイントロのメロディと、一転して激情ほとばしるヴォーカル、エキサイティングなギターリフ。女性コーラスとデジタルシンセにも鬼気迫る切迫感が満ちている。「I Love You」言葉を発しているかのようなデジタルシンセの旋律。これはYMOも使っていた仕方でしたが、どちらが先だったか?生々しいベース音からはフュージョン系のテイストを感じる。「Clean, Clean」イントロの重厚なパイプオルガンの隠し味から、近年のギターロックに近いスピード感溢れるサウンドへと続く。一緒に疾走するデジタルシンセの懐かしい中近東的な旋律に浪漫を感じてしまう魅力的な曲。「Elstree」クラシカルなピアノから始まり、煌びやかなエレキピアノとデジタルシンセへと流れる。シンセでオーボエぽい音も出していますね。繊細さと乗りの良いデジタルリズムが共存している、眩いばかりのキラキラサウンド。馬が駆け抜けるサウンドエフェクトも再現。これも名曲。素晴らしい。「Astroboy」ドラマチックな曲調。これもイントロに耳を奪われる。チープなリズムマシーンとヘヴィなベース音との対比は聴き応えが充分。「Johnny On The Monorail」2部構成的な大作。速いベースラインが印象的なダンサンブルな前半部と、後半部は繊細なアコースティックギターも聞こえてくる。サウンドエフェクトはジェット機が飛び立つ音と犬が吠える音が入っている。女性ヴォーカルはソウルフル。後にプロデューサーとして引っ張りだこになるアイデアとセンスが、あちらこちらに散りばめられていますね。そして、けして軽いテクノポップではない、深みのある楽曲の魅力とサウンドの厚みが、後世に語られる名盤として評価されている理由でしょうか。有名な1stに比べて2ndは知られていないんじゃないかな。私も2ndの存在は知らなかったです。(苦笑)と言うか、バグルスが消滅して【イエス】にトレヴァー・ホーンが加入した(吸収されてしまった)のには混乱してしまいました。当時の話しですが………。アナログ盤は中低域に厚みがあって、信じられないくらいに音が良いです。わざわざSHM-CD仕様を買う必要がないんじゃないという結論に達してしまったかな。。。。(笑)ラジオ・スターの悲劇+3をチェックしてみる?Video Killed the Radio Starを見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.09.15
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今日は私の豊富(?)なレコードコレクションから、【セックス・ピストルズ】の「GOD Save THE QUEEN/did YOU no WronG」を紹介してみます。ピストルズのファーストは20年以上も前に売ってしまったので、今手元にあるのはこのシングル盤だけです。 曲にもあるようにEMIのイメージが強いので、東芝から出しているのかと思いこんでいたら、日本盤シングルは日本コロンビアから出ていますね。批判しているEMIから出るとは思えないから当然かも。発売日は1977年9月です。裏ジャケの紹介分も興味深いので、掲載してみると、《セックス・ピストルズの2枚目にあたるシングル。タイトルは英国国家と同一。発売が女王即位25年を祝う“シルバー・ジュビリ”の式典と重なったこともあり、大反響を呼び、シングルは1か月足らずで20万枚の売り上げを記録、6月23日付け全英チャートで第1位にランクされた。セックス・ピストルズはロンドンの新しいロックのムーヴメントとして注目されている、“パンク(Punk)”の代表的なグループ。リーダーのジョニー・ロットンのセンセーショナル言動がほとんど毎週、音楽誌や大衆紙の“サン”などを飾っている。グループがスタートしたのは1975年11月。ジョニー・ロットン他4名で結成された。結成当時の平均年齢は19才。》ちなみにファーストシングルは「Anarchy In The U.K.」で英国のEMIから1976年10月にリリースされています。が、同年12月にジョニー・ロットンの問題発言により契約が解除されています。その後A&Mと契約していますが、これも1週間で契約破棄。結局ヴァージンと契約。つまり、「GOD Save THE QUEEN」以降のシングルはヴァージンから出ているわけですが、英国ヴァージンは日本ではコロンビアに版権があったのかもしれない。(記憶薄)なおジョニー・ロットンは1978年1月末にセックス・ピストルズを脱退し、事実上バンドは消滅しています。たった1年3か月の活動期間で、ロック界に旋風を巻き起こした彼等の影響力は凄まじいものがありましたね。で、肝心の音の方です。家にあるレコードプレイヤーは、フォノモーター・トーンアーム・カートリッジ等をバラで組み合わせる高級プレイヤー(定価で20万円近い)で、今も問題なく動いています。久しぶりに聴いたセックス・ピストルズどんな音だったか。うーむ、凄いスピード感と軽快感、パワーコード連発、機関銃の如く。直接感と性急感、この上なく気持ちが良い。しかもシンプルで分かりやすいリフとビートの嵐。高揚感が凄い。こりゃー、音だけだったら2008年今現在も通用するサウンドですな。当時の70年代にこのスピード感が驚異だったのを再確認できましたよ。「GOD Save THE QUEEN よりも、B面の「did YOU no WronG」が激良いのでちょっとビックリ。ロットンの巻き舌シャウト最高!サウンドスタイルとしては【キンクス】や【モット・ザ・フープル】を彷彿とさせる感じです。サマソニ08では、私はポール・ウェラーを見ていたので、ピストルズは拝めず残念だったのですが、見た人の話では相当笑えるステージパフォーマンスだったらしい。セックス・ピストルズ自身がピストルズのパロディを演じてみせた。そんな感じなのかな。やっている方も見ている方も何を望んでいるのかは分かっているでしょうし、存在自体も時代錯誤なのは承知なはず。楽しめればそれでいいんじゃないですか。こんな時代なんだし………。(笑)CROSSBEATの9月号にロットン(ジョン・ライドン)のインタヴュー記事が載っていて面白かったので一部抜粋。《ポップスターには謙虚な姿勢を望む奴が多いけど、俺は侮辱を許さない。誰しもが自分の世界を把握し、それを死守すべきなんだ。俺は自分の人生を世間の鼻っ面に晒して毎日を生きているんだよ。そんな奴は思いっきり嫌われるか好かれるかのどっちかだろうが、俺にはそれ相応の神経が備わっているのさ、逆にその分、正直だってことになる。いくら嫌われたって、俺は痛くも痒くもないね。どんな奴よりも勇敢なんだ。一歩だって引かない。絶対に逃げないからな。》尊敬に値するコメントだな。歳食ってもパンク精神は変わっていないですね。私も出来ればそうしたいけど、何物かが邪魔をしてそうさせてくれない。(苦笑)のちのちCSで放送されるサマソニ08のセックス・ピストルズのステージパフォーマンスが楽しみです。
2008.08.19
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《70年代末期から80年代初頭を賑わせたパンク~ニューウェイヴ。その黎明期の多くのバンドは暴力的なエネルギーの爆発をポイントに置いていた。そのスピード感はそのままに、知的なヒネクレ加減を加えていくことが第2集団の目指すところとなったが、いち早く覚醒~デカダンの香りを注入することに成功したバンド。それがマガジンだ。ヴォーカリストのハワード・デヴォートは大汗掻きながら熱唱するも、瞳は常にクールで歌詞もなかなか文学的。バンド・サウンドもソリッドな感触は極めてニューウェイヴ的だ。良くも悪くも、ニューウェイヴ・シーンの中では浮いた存在だったため、プレス受けはおおむね好評だったものの、セールス的には苦戦を強いられていた。》~リッスンジャパンより~ここ1・2年の間で、聴く機会が減っていたのがニューウェイヴ系の初期の音。チープなシンセ音にレトロ感を感じてしまったのが主な理由だろうけど………。例外的に聴いていたのが【JAPAN】とこの【MAGAZINE】かな。マガジンは約1年前に日本盤が紙ジャケットされて、その時に購入したのが『SECONDHAND DAYLIGHT』です。やはり懐かしい音がする。ヴォーカルは70年代の【デヴィッド・ボウイ】に似ているし、(プロデュースがトニー・ヴィスコンティなのも一因)退廃的な臭いは【ロキシー・ミュージック】で、やや前衛ぽいジャズピアノやホーンなどは【ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター】似。音響が独特で、ベース音とドラムスをデッドにして至近距離から聞こえるような配置で、シンセ音とギターが横方向に拡がりがあります。そのため立体感、臨場感は抜群。ハワード・デヴォートのヴォーカルも色気があって良いです。エレキギターのうねりと伸びはプログレファンにも受けそうです。ボーナストラックの4曲がこれまた最高。熱気とテンションの高さが滲み出ているオルガン演奏が聴ける「Give Me Everything」。ギターの弦を掻きむしる、ど迫力プレイの「I Love You ,You Big Dummy」「Rhythm Of Cruelty」のスピード感と弾むベース音、女性コーラスの導入がさらに耽美的でスケールの大きい空間を再現。「TV Baby」のサキソフォンは官能的で、まるで【アンディ・マッケイ】みたいだよ。リマスター化の恩恵は大で、骨格のしっかりした重厚なサウンドは迫力たっぷりです。演奏力もトップクラスなニューウェイヴのバンドと言えましょう。ポストパンクとしては裏街道だったかも知れませんが、今こそ再評価されて欲しいバンドです。セカンドハンド・デイライトをチェックしてみる?Magazine - Give Me Everythingを見てみる?Powered by TubeFire.com
2008.05.16
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パンくんってここにいたんだ!?。。。。。(笑)そういうわけで(どういう訳で?)、ジョニー・マーのギタープレイを確認すべく(関連記事はこちら)、トーキング・ヘッズの『NAKED』をCD棚から引っ張り出してきて聴いております。原点回帰した前作(だったかな)『TRUE STORIES』は好きで、愛聴していたアルバムだけど、こちら『NAKED』は記憶がほとんど残っていません。久しぶりに聴いてみたら、随分とトロピカルしている音だなぁと思った。特に「TOTALLY NUDE」なんて曲は。『REMAIN IN LIGHT』がアフロリズムだとしたら、『NAKED』はハワイあたりのリズムかもしれない。より洗練されたというべきなのかもしれない。しかし、1988年当時聴いていた時、ジョニー・マーがギターで参加していたとは知らなかった。輸入盤のせいもあると思うけど、クレジットなんか見てなかったからなぁ。中ジャケットに書いてある参加ミュージシャンを見てみたら確かにジョニー・マーの文字が。。。。しかも4曲。その中で4曲目の「FLOWERS」でマーの12弦ギターの美しいギタープレイが確かに聴けました。ラテンのリズムとネオアコ系のギターの合体とは、意識して聴くと感慨深いものがあるなぁ。リマスターはされていないと思うけど、音は随分と綺麗だ。爽やかすぎるぐらい。このあたりが、今ひとつ評価されていない理由なのかなぁ。確かに過去のヘッズのアルバムに比べるとガッツはないです。デヴィッド・バーンのヴォーカルも癖ぽさはそれほど感じないですし。テンションを抑えめにしているのも意図的なものだと思う。でもそれほど詰まらないアルバムでもないです。「BIG DADDY」なんか、結構かっこいいし。ソプラノサックスやテノールサックス、アルトサックス、トロンボーン、トランペット、ハーモニカと多彩に楽器を使用していて、新たな音楽的アプローチは聴き取れます。通算10作目にしてラスト作になってしまった『NAKED』。ジョニー・マー、フリークとしては「FLOWERS」の美しいギター音が聴けただけでも幸せ。全曲マーのギタープレイにして欲しかったよ。【MODEST MOUSE】にもお礼しておきましょうか。しかしー、それにしてもこの猿、パンくんに似ているなぁ。猿の人相(じゃなくて猿相)なんて皆同じ?(笑)Talking Heads - Flowersを見てみる?Powered by TubeFire.com
2007.12.23
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楽しいひとときは、そう長く続くものじゃないし、辛いひとときもそう長く続くものでもない。記憶は唯、苦しい時間を留めるだけ。楽しかった時間の反動は必ず来る。あのフェス等の会場での、音の酷さといったら70年代と何も変わっていない。特にステージの脇に山積みにされているPA群(スピーカー)の音の悪さといったら………あれはやはりHiFiではなくて、音を大きく出すための拡声装置。音楽のたしなみとは断じて音圧ではなくて、音の解像だと信じて疑わない私です。しかし、音の酷さを補う反響技術(壁の反射を考慮した音響)だけは、格段の進歩がある。だからよほどの事が無い限り音の悪いライブコンサートは無くなっている。(一昔前の日本武道館の音はひどかったよな)と今まで書いた事は、【モノクローム・セット】を書く上での単なる前ふり。80年代最も英国らしいバンドのひとつであった、モノクローム・セット。サマソニから帰ってきてから聴いた、彼らの音が凄く良かったのだ。特にギターの音。ベンチャーズを思わせる透き通っていて爽やかな響きに心が洗われた思いです。曲調はどこかしら惚けていて、チープなオルガン音が流れていたりで、人を食っているような感じです。モダンポップとネオアコとニューウェーヴが入り交じった音楽だが、ほとんど類を見ないロックだ。例えば【ダイナソーJr】等とは全く、対極にある音。そこにはノイズも音圧も存在せず。。。。。《The Midas Touch》♪どうやら本当のことが分かってきた 君の目に映る未来 君が捧げる無償の愛 それはすべて嘘で塗り固められている 女に飢えた男、発情女 それがムッシューとマダムの実態 彼には金儲けの才能があり 彼女は育ちが裕福 最初から僕らの勝ちは決まったようなもの ゲームは手ごわく、ルールは厳しい 残されるものは痛みだけ 表向きは無傷でも、受ける傷は大きい 勝って失うものも大きいってことさ 僕らは心を鬼にして役目を果たした それが常套手段ってものさ 悩みなど一つもない僕らには 人情なんか必要ない 僕ら二人が愛し合っているんだと みんな思っていたけど 僕らはただの仲間 この不景気なご時世に 無駄遣いして遊んでいただけなのさ♪「The Midas Touch」はゾクゾクとくるような、心の隙間に木枯らしが吹くような世界。突き放した世界観が最高。波のサウンドエフェクトが効果的で鴎が羽ばたいていそうな海のほとりのイメージ。ギターとベースとヴォーカルというシンプルな構成でこの音場表現は立派。「The Devil Rides Out」「Fun for All the Family」「The Midas Touch」と続く流れが申し分ない。「Fun for All the Family」の世界も面白い。画家に自分の家族を描かせたら、家族一同のバカさ具合を生き写しで描いてしまったから、描き直させようとしたら断られたのでクビにした、なんていう詩。はまるなぁ、この世界は。モノクローム・セット見たいなバンドがUKからそろそろ出てきて欲しいなと思うんだけど、いませんね。ユーモアとウイットとセンスとモダニズムとエキゾ感を持ち合わせたバンドが……myspaceで試聴してみる?Monochrome Setを見てみる?Powered by TubeFire.com
2007.08.15
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そのベスト盤の豊富さと値段の安さからいくと、この【ジェイムズ】というバンドは“懐かしのバンド”的な存在なのだろうか?日本での評価は散々たるもので、日本盤は出ていないようだし(廃盤?)ロックの歴史の中で出てくることもありません。ニュー・ウェーブやネオアコのガイド本にも載っていないのです。酷い扱いです。1982年マンチェスターで結成された4人組は、ファクトリーと契約し翌83年にシングルデヴューはしたものの、レーベルを移籍したりでファーストアルバムは1986年にようやくリリースされたようです。その後もラフトレードなどを経由して、ようやく落ち着いたのがファンタナ。すでに時は1990年になっていました。マッドチェスター・ムーヴメントの波と重なったジェイムズは、この時期にようやく人気を得るようになりました。かっこいいじゃないか、ジェームズヒット曲の「Sit Down」を含むこのベスト集は18曲も入っていて、1200円で購入しました。もうほんとに良い曲ばかりです。音楽性もテクノ色の【ニューオーダー】的なダンス系の曲もあれば、キラキラしたギターポップ系の曲あり、【デュラン・デュラン】ぽいスケールの大きい楽曲ありと実に多彩です。なので一言でニュー・ウェーブとかギター・ポップとかマンチェスターとかジャンル分けしにくいのです。だからなんだろうな、捕らえ所がないバンドという見方をされてしまうんじゃないかな。(何処かのブログみたい……)笑。「Laid」のライブ感と躍動感には興奮してしまう。ヴォーカルのティム・ブースの声の張りと伸び、キーボードがナチュラルに拡がる宇宙的空間、アコースティックギターの歯切れの良いリズム、鼓動のようなリズムを刻むドラムスの乾いた音色と申し分がないです。「Confusion」のギターリフのかっこよさ。「She’s A Star」のエモーショナルな泣きのギター。「I Know What I’m Here For」のダンスグルーヴ、全てが一級品です。ロック界にJAMESが付く名前のアーティストは多いけど、(ジェームス・ブラウン、ジェームス・モリソン、ジェームス・ブラント、ジェームス・ギャング、ジェームス・テイラー、ボブ・ジェームス、バークレイ・ジェームス・ハーヴェスト等)本家JAMESの事は忘れないで、聴いて!お願い!(笑)なおYahoo!Music UK&IRELANDのサイトではJAMESのMusic Videoが11曲も楽しめちゃいます。うーん名曲ばかりだ。人気音楽blogランキングを見てみる?
2007.05.20
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12日に行われた米音楽の祭典、グラミー賞。今年は気にしていたのですが。。。いやいや誰が賞を獲るかなんて全然興味はないのだけど、ポリスが再結成ライブをグラミー賞の場でやるというものだから何としても見たかった。家はWOWWOWは契約していないので、残念ながら見られませんでした。でも朝のスポットニュースでちょっとだけ見られました。曲は私も大好きな名曲の「ROXANNE」(ロクサーヌ)だった。3人とも元気そうだったのにはホッとしたというか嬉しかった。そう言えばこのポリスは正式に解散はしていなかったと思うけど、1983年のアルバム『シンクロニシティ』リリース以降【スティング】がソロで成功してからというものの、活動は停止状態でした。こういう話題があると、やっぱり聴きたくなってしまう。そこで今聴いているのがファースト・アルバムの『OUTLANDOS D’AMOUR』です。ポリスのアルバムでは一番聴いたし、これが一番好きだ。他のアルバムとの相違点は若さとエネルギーに満ちていること。荒々しさもあるがビートバンドらしい小気味良さと軽快さがある。ポリスはレゲエのビートを大幅に導入したバンドですが、このアルバムでのレゲエビートは数曲に留まっている。性急なビートは明らかに当時のパンクシーンを意識した音作りだけど、パンクは彼らにとってとっかかりでしかなかった。パンクバンドと呼ぶのにはあまりにもテクニカルな演奏力。スティングのベースラインはジャズバンドのそれに近い。アンディ・サマーズのギターテクニックも【ジミー・ペイジ】に近いものがあるし、スチュワート・コープランドに至っては元【カーヴド・エア】のドラマー。「ROXANNE」のイントロのリズムは典型的なレゲエビートだけど、本家のビートよりもアグレッシヴで速くてきめ細かいので退屈しない。曲の内容はロクサーヌという名の売春婦への恋心を歌ったもの。放送禁止になったというエピソードが残っていますが、そんなに過激な内容ではありません。タイトなリズムと“ロクサーヌロクサーヌ”と切々と唱える所が人気があるゆえんでしょうか。《ROXANNE》♪ロクサーヌ 今夜はそんな服は着なくてもいい 金のために街角に立つおまえ それがいいとも悪いとも考えようともせずに 初めからずっと愛していた おまえを見下りしたりはしないよ これは俺のほんとの気持ちさ おまえを独り占めにしたいんだ 俺の心は決まっている さあ化粧を落とせよ 一度きりしか言わない こんなのもうやめちまえ ロクサーヌ こんな生活から足を洗うんだ♪案外SIDE2(アナログ盤でいうところの)に良い曲が揃っている。「BORN IN THE 50’S」「BE MY GIRL-SALLY」「MASOKO TANGA」の流れが最高。「BORN IN THE 50’S」はヴォーカルにもドラムスにもメリハリがあって、音が踊っている感じ。「BE MY GIRL-SALLY」は細かいギターリフが気持ち良いし、ナレーターが入っているのが不思議な雰囲気を醸し出している。異色な曲で面白い。ポリスの曲ではダントツに異色曲だと思う。「MASOKO TANGA」はレゲエビートとアフロビートとの融合、クロスオーバーしていてテクニカル。アルバム中一番の聞き物かも。やっぱいいっすね、ポリス。『OUTLANDOS D’AMOUR』は最高です。この画像は、グラミー賞翌日にライヴハウスwhiskey a Go GOで行われたライヴ映像みたいです。今後のポリスの活動予定ですが、北米ツアーが決まったようです。5月28日にバンクーバーからスタートして8月3日のニューヨーク公演までが公表されました。その後に日本公演なんかも実現したりするのでしょうか?サプライズで夏フェスへの出演なんかを期待したりして。。。。(笑)そしてもっと期待したいのがニューアルバムの制作とリリース。お願いしまーす。(笑)このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2007.02.13
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私には4歳年上の兄がいて、その兄とは性格も全然似ていない。趣味も違ったりするので、子供の頃一緒に遊んだという記憶もほとんどありません。幼児の頃に読んでいた絵本なんかも兄は自動車や電車の絵本だったのに、私は猫や犬が載っている可愛い動物の絵本だった。兄の方が標準的な男の子だったのかもしれない。彼は学校の勉強でも物理や化学が得意な理工系の人だった。一方私は小学生時代は、児童文学集などが好きで本ばかり読んでいました。勉強も社会や国語が得意な文化系の人間だった。兄は高校生あたりから、自動車のメカに興味を示しオートバイの免許も16歳でとって原付バイクを乗り回していた。卒業後就職した企業も某自動車メーカーだった。音楽の趣味については、私が高校生あたりから洋楽ロックにのめり込んで聴いていたのに比べて、兄は音楽への興味は無いように見えたのだけど………そんなろくに話もしなかった兄弟でも、後々意外な所で接点がありました。それは。。。。私がロックにのめり込んでいたころ、就職していた兄は高級なコンポを買い込んでそのうちLPを買い込むようになった。兄は日本のフォーク【高田渡】や【遠藤賢司】や初期の【RCサクセション】などを聴いていた。それからしばらくして【荒井由実】やティンパン・アレー系の音を聴き始めていたと思う。私は【ビートルズ】をはじめ【TREX】などのグラムロックやプログレなどを聴いていて、日本のフォークやニュー・ミュージックには全然興味が無かった。1970年代の後半になって、テクノポップが流行っていた頃、日本にも海外でも通用し人気があった【イエロー・マジック・オーケストラ】のようなバンドが出てきて喜んでいました。ある日、自分の部屋でイエロー・マジック・オーケストラのファーストアルバムを聴いていたら、隣の部屋の兄が来て“あ、これ俺も持っているよ”と言って見せてくれたのが、オリジナルの日本盤のLPだった。つまり兄はティンパン・アレー→細野晴臣→イエロー・マジック・オーケストラと辿り着いたわけで、私のグラムロック→プログレ→パンク→テクノポップ=イエロー・マジック・オーケストラとは違う経路をたどってきたのだけど、ここで見事に繋がったのです。(笑)しかし、実際イエロー・マジック・オーケストラを先に聴いていたのは兄の方だった。オリジナル日本盤とUs盤はリミックスが違い、オリジナル日本盤はそれほど売れなかったと思う。イエロー・マジック・オーケストラの人気が出始めた頃には、Us盤の方が公式盤扱いになっていたと思います。兄が聴いていたオリジナル日本盤兄は細野晴臣を評価し、私は坂本龍一を高く評価していました。ここでも兄弟の違いは表れてしまったのだけど、この時点ではお互いの才能を理解していなかったのだと思う。さてオリジナル日本盤なのだけど私は未だに聴いたことがなくて、YMOのファーストはUs盤という認識しかなく評価はUs盤という事になってしまいます。オリジナル日本盤の方の音も、今になって興味が湧いてきて聴いてみたいという気持ちになっています。久しぶりにUs盤を聴いているのですが、当時聴いていた印象と違って聞こえたのには感動してしまいました。セカンドの『ソリッド・ステイト・サバイバー』と比べて鈍くて重くて、切れ味のないテクノサウンドという記憶があったのだけど。。。。結構、ゆったりとしていてポップでクロスオーバーしていて、心地良いのには驚きました。エレクトロニックでありながら色気のある響き、女性のセクシーヴォイスも入っていたりして。東洋的なメロディーもしっかりと出しているし。「COMPUTER GAME」ではスペース・インベーダーのテーマが聴けて懐かしい。喫茶店でやりまくりました。これって30歳以上の人じゃないと知らないかな。(笑)この頃のシンセサイザーってまだまだ単音が主流だったんだなぁ。安っぽくてチープでノイズが乗っているデジタルサウンドは時代的です。配線をめぐらして、いろんな音を出そうとしていたようだけど、数年後にはポリホニックシンセサイザーの登場で巨大なシステムも要らなくなってしまいました。YMOのアルバムも3月には紙ジャケットで再発されるようだし、この際オリジナル日本盤を買って聞き比べてみようかしら。それから兄は私の影響からか、その後英国のロックも聴き始めました。私が持っていなかった【EL&P】の『タルカス』や【ルネッサンス】の『プロローグ』をこっそり買ってきたのにはビックリしました。私はそれを借りて聴いていたのでした。(笑)このアルバム(オリジナル日本盤)をチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2007.02.11
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猫の「はっちゃん日記」なぞを読むようになってから、ペットを飼いたいなという思いはつのるばかり。でもうちのマンションは飼えないしな。今度の総会にでも提案してみようかな。でも総スカンを食らうのも怖いしな、動物が嫌いな人はいるだろうし言わない方が賢明だろうか。癒されたいという思いがペットという動物に向かうのは、人間に対する失望が多少なりともあるからだと思う。人は愛したいけど自分は傷つきたくないという自己の勝手な都合。言葉に対する恐怖心が根底にあるような。だから言葉を持たない動物に、安心感を覚えてしまう。そして人間独特の拒絶的な視線や裏表の感情がないところにも安堵してしまう。要するに人間の勝手なエゴなんだろうけど。猫も犬も飼えないんだったら、セキセイインコならどうだろう。でも小鳥は抱いて寝たりとかスキンシップはできないだろうから物足りないかな。じゃあ、思い切って爬虫類でカメレオンなんかどうかな。目がクリクリして結構可愛いし、周りの環境に合わせて皮膚の色が変化したりもするから、インテリア的にも面白いんじゃない!?動作もギクシャクしてユーモラスみたいだし………保護色かぁ、そういやピンク・レディーの曲で「カメレオン・アーミー」というのがあったようなと言うわけで(そーゆーわけで)今日はカメレオンズです。(笑)カメレオンズは1981年イギリス、マンチェスターの北部の街ミドルトンで結成されたバンドです。サイケデリックなギターサウンドを持ち味とする4人組のバンドだった。ソングライターでもあるマーク・バージェスのヴォーカルが魅力的で、若かりし頃の【デヴィッド・ボウイ】にも似た声質の持ち主。曲調は叙情的で流麗、哀愁に満ちたメロディが聴けます。キーボードが無ければシューゲイザーぽい音にもなりそうで、元祖シューゲイザーと言ってもいいかもしれない。ボーナストラックではそのボウイの「John I’m Only Dancing」と【ビートルズ】の「Tomorrow Never Knows」をカバーしている。カメレオンズとはまあ、そんなバンドである。【エコー&バニーメン】や【U2】【ティアドロップ・エクスプローズ】に続くバンドとして期待されたカメレオンズ。評価の高さに比べてアルバムセールスは振るわず、1987年のアルバムこの『STRANGE TIMES』で一端活動を停止しています。2000年には活動を再開したようですが。。。。中学生の時に家で買っていたセキセイインコのオス。このインコは良く喋るインコで、鏡を見るとご機嫌になり、(自分の顔を見て)さえずりまくっていました。名前は「ペコちゃん」と呼んでいました。つがいのメスはボコちゃん。(不二家か)放し飼いにしていたのですが、事故で死んでしまいました。その事故とは家の中での圧死。下を見ずに歩いていた母親が踏んづけてしまったため。学校から帰ってきて、ペコちゃんが見あたらなかったので“ペコちゃんどうしたの”と聞いたら、泣きそうな顔で“踏んづけて死んでしまったよ、目から血がでていたよ”だと。可愛いセキセイインコだったのに………苦い想い出です。このアルバムをチェックしてみる?myspaceで試聴してみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2007.02.01
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実力も音楽性も高いのに、時代の流れに乗れなかったために、正当な評価をされず不遇をかこっている。そんなバンドがまだいる。オンリー・ワンズもそんなバンドの代表選手だ。1976年サウスロンドンで結成されたオンリー・ワンズは1977年インディーズからリリースされたシングルが注目を集め、翌1978年CBSと契約しメジャーデヴューを果たすのだった。メンバーは4人ピーター・ペレット(Vo、G)ジョン・ペリー(G、Key)マイク・ケリー(Dr)アラン・メアー(B) となっています。ここで驚くのはデヴュー時の年齢で、最高齢はマイク・ケリーの29歳で、何と彼は60年代にはブリティッシュ・ハードロック・バンドの【スプーキー・トゥース】のメンバーであったという実力派ドラマーでした。バンドの核である、ヴォーカリストのピーター・ペレットは【ボブ・ディラン】と【ルー・リード】の影響を受けた元々はシンガーソングライターであった。そのひしゃげた唱法はとてもパワーを貰うような歌い方ではないけど、ヘロヘロしていて妙にはまります。右がピーター・ペレット。痩せていて病的な感じもしますが、カッコイイんじゃない。ちなみに奥がマイク・ケリーです。音はモダンなジャズピアノも聴けて、パブロック的雰囲気もあります。歌詞は内省的で自虐ぽい。パンクぽい暴力性は直接的ではなく屈折している。《No Peace For The Wicked》♪なんで僕はこんな深い感情的トラウマを 体験するんだろう なんでいつでも気ままでいたいと 思えないんだろう なんで他のみんなみたいに ハッピーになれないんだろう 僕は極端な精神的な拷問が 大好きなんだ 君が頭を抱えて泣いている様子が 大好きなんだ こういった心のさまざまなもつれが 大好きなんだ♪「No Peace For The Wicked」は、ルー・リードにそっくりな歌い方で、だるだるな雰囲気が最高な曲です。「City Of Fun」はキャッチーなギターリフが、かっこいいハードロックナンバー。「The Beast」は聞き物だ。野獣という名の麻薬の手が自分の身に及びかかっているという危機感と、そこから逃げようとしている自分と、それが降りかかってきても構いやしないという葛藤がメランコリックに描かれている。ラスト近くになるにつれて徐々に盛り上がりギターの音圧が増強していく。締めは高らかに鳴るホーンセクションで、重厚感が決意表明的で圧倒的です。オンリー・ワンズのロックはモダンであり、ハードロックでもあり、パブロックでもあり、アンダーグラウンドぽくもあり、精神はパンクぽくもあり実に要素は多彩で実力者という感じ。その辺が取っ付きにくい要素だったのかも。でもピーター・ペレットの声は、一度聴いたら忘れられないくらい病みつきになる。癖ありすぎです。バンドはペレットの麻薬癖で1980年頃に崩壊。1995年にバンド名を【ONE】として復活したが、その後は再び沈黙しているようです。ロック好きとしては、このバンドの存在が認知されないと死んでも死にきれない気はする。(大袈裟?)皆さん聴きましょう。(笑)このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.12.04
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【アソシエイツ】は1976年スコットランドのエジンバラで結成された、ヴォーカリストのビリー・マッケンジーとマルチインストゥルメンタリストのアラン・ランキンの二人組からなる、ニューウェーヴのバンドです。82年に発表された『SULK』は3作目に当たるもので彼らの最高作と言われる作品です。80年代のニューウェーヴのバンドではこのバンドが一番お洒落度が高かったのかなぁなどと今聴き直してみるとそう思います。1曲目の「Arrogance Gave Him Up」の小洒落たエレクトロニックポップナンバーを聴いても当時のありがちなテクノではなく、どことなく品の良さが漂う耽美的な香りがします。ヴォーカルが入っていない入り方が何とも後の展開を期待させる。この曲だけいわゆるフュージョン的で【YMO】ぽいのも面白い。2曲目は「No」。ビリー・マッケンジーのヴォーカルは【ソフト・セル】のマーク・アーモンド、【ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター】のピーター・ハミルにも似ている。サウンドは洞窟の中で鳴っているような幽幻な響き。鳥肌が立つような美しさだ。3曲目は「Bap de la Bap」。シンセなのかギターアタッチメントなんだろうか、ハーモナイズされたこれも幽幻な響きでコウモリでも出てきそうな音響空間、いや森林の中の鳥類の鳴き声のハーモナイズかもしれない。4曲目は「Gloomy Sunday」。ビートが強調されたカラフルなナンバー。この曲のヴォーカルは「スペース・オディティ」の頃の【デヴィッド・ボウイ】風である。5曲目は「Nude Spoons」。さらにテンポアップされるビート。若干ノイジー。ヴォーカルは裏返って、さらにデヴィッド・ボウイ似。6曲目は「Skipping」。コラージュされたヴォーカルが耽美的。ダンス度も高い活かしたナンバー。7曲目は「It's Better This Way」。さらにボウイ。こっちの方が本物のデヴィッド・ボウイかと思ってしまうほど。低音の魅力と時折裏返る声がね。8曲目は「Party Fears Two」。可愛らしいエレクトロニックサウンドに切なげなビリー・マッケンジーの声が最高。名曲です。9曲目は「Club Country」。さらにエレクトロニックポップで軽快なビート。タイトル通りクラブでかかるとご機嫌になりそうなダンスチューン。以下曲は17曲(CD盤)続きます。全体を支配するカラフルで耽美なトーンと映像的な美は、ある面ニューウェーヴの頂点を極めた作品なのだろう。退廃的な感覚もあって、よりいっそう作品の深みを増しているなと思う。ビリー・マッケンジーの声の魅力(魔力)にも脱帽。デヴィッド・ボウイの純粋な継承者だったかもしれない。なおビリー・マッケンジーは39歳の若さで1997年に死去。自殺だった。惜しい才能を亡くしたものです。人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.07.16
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ポピュラー音楽ファンなら知っている人は知っている、知らない人は知らない(当たり前)TOKYO FM出版から発行されているディスク・ガイド本があって、近頃【U2】が発売されました。このディスク・ガイド本は手帳サイズでとても見やすくて、整理されているので私は情報源として重宝しています。すでに10冊近く持っています。ロックでは過去には【ビートルズ】【レッド・ツェッペリン】【ピンク・フロイド】【デヴィッド・ボウイ】等60年代70年代の大物アーティストが取り上げられていましたが、80年代のバンドではU2が最初となりました。80年代のバンドでU2が最初というのは文句がないところ、私も80年代のNo.1ロックバンドはU2だと思っていたので……U2は正確に言うとアイルランドのバンドなので、80年代のイギリスのバンドで対抗馬というと【デュラン・デュラン】【エコー&バニーメン】【シンプル・マインズ】【スミス】【ニュー・オーダー】あたりになるのでしょうか。でも今現在の存在感からいったらU2より上のバンドはいないですね。それとアルバムの数と人気度からいっても、ポピュラーなディスク・ガイド本になりやすいのは、せいぜいデュラン・デュランあたりでしょうか。スミスあたりは、別のシリーズ本で熱狂的なファン向けに出てるしね。1980年作の『BOY』以来現在まで大まかにU2は第1期から第4期までに分けられます。第1期 『BOY』~『WAR』第2期 『THE UNFORGETTABLE FIRE』~『RATTLE AND HUM』第3期 『ACHTUNG BABY』~『POP』第4期 『ALL THAT YOU CAN’T LEAVE BEHIND』~今現在この中では第3期が、いまいち好きになれなかったのですが、ガイド本を読んでいてこの時期U2は何をしたかったのかという命題というか、考えるきっかけにもなりました。とりあえず『POP』を久しぶりに聴いてみた。抱いていたアルバムのイメージとはデジタル・ロック、電脳ロックだったハズだったのだけど、それは1曲目から3曲目までだけで、4曲目以降は意外と穏やかな曲が多かったというのが新たな発見だった。初期の頃のエッジの切れ味の良いギターが聴きたいという幻想を求めていた自分。でも「DISCOTHEQUE」のようなブレイク・ビーツも悪くないじゃんという感想に変わってしまった。「MOFO」のテクノも迫力があって良いです。むしろ4曲目以降の乗りの悪さ、第3期あたりの音を引きずっている所に中途半端というかU2らしさを感じてしまいました。『ACHTUNG BABY』『ZOOROPA』も、もう一度じっくり聴いてみようと思う。しかしU2も90年代的なテクノ、ハウス、ヒップホップというクラブ音楽の3点セットみたいな流行に乗っていたのかな、なんて思ったりもしたりで……地球音楽ライブラリーU2をチェックしてみる?『POP』をチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.05.07
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ニューウェーブやネオアコ系のディスクガイドにも必ず載っている、【ストロベリー・スイッチブレイド】のアルバムです。けばいジャケットが弥が上にも目に付きます。1984年に「ふたりのイエスタデイ」が大ヒットして、来日もしました。ジルとローズというグラスゴー出身の女の子のユニットです。水玉模様のドレスとゴシックなメイクがトレードマークですが、出てくる音も派手でケバイのかと思いきや、軽いエレクトロニック・ポップでキャッチーで可愛い楽曲が占めています。↓来日時の二人。可愛いですね。「ふたりのイエスタデイ」ですが、かすかに聴いたことがあるようなメロディーで、当時小耳にしていたようなしていないような、明確な記憶はありません。けれど水玉模様の洋服は当時の流行だったのかもしれない。元祖コスプレファッションという見方も出来るのかもしれないし、今の秋葉系のカフェでバイトしている女の子達のコスチュームにも通じているような気もします。私もたった一着だけど水玉模様のシャツを持っていました。それは渋谷の公園通りの入り口にある丸井のヤング館で買った物だった。それはシルクで出来ていたので強烈に覚えています。(後にも先にもシルクで出来た洋服を買ったのはこれだけ)艶々の手触りが何とも高級なイメージで良かったけれども、実際着てみるのは勇気がいりました。恥ずかしくて2・3度着ただけかもしれない。買ったのは20年前、前後なので、「ふたりのイエスタデイ」のヒットとリンクしているのです。あのシルクの肌触りは下着にも良さそうだなと、今でもはいてみたい気分です。大事な箇所が気持ち良くなりそうだから。。。。それにしても、その当時は私も堂々とヤング館で買い物できる歳だったんだな。今じゃとても………(笑)《ふたりのイエスタデイ》♪瞳をそっと閉じると思い出すでしょう 心の中にしまっておいた数々の思い出を 明日になれば きっとまた 今日という日を懐かしむのね ふたりきりでここにすわって 時の流れを感じていたい 今私たちの心の中は 昨日の思い出にあふれているの そうこれが最後になりそうね あなたの思い出も残ることはない どんな願いも言葉にできなかったわ 今さら言おうと思わないけど 淋しいけれど、今のふたりに残されたのは 昨日という日の思い出だけ♪楽器もろくに弾けなかったという彼女たちは、ニューウェーブのアーティスト達【アズテック・カメラ】【エコー&バニーメン】【オレンジ・ジュース】らのサポートによってシングルやアルバムを完成させた。たった1枚のアルバムリリースで解散してしまった彼女達。1997年にリリースされたこのアルバムは、ボーナストラックのミックスバージョンを含む20曲入りでリニューアルされたものです。↓右の男性は【ヘアカット100】のニック・ヘイワードみたいです。キャーっ!!モテモテだったんだ。絵になるなぁ。(笑)爽やかな二人のハーモニーに、モダンなポップ感覚は、これからの季節にぴったりです。シンセサイザーも冷たくなくて、キラキラしていて可愛いし、恋人達のBGMにも相応しいポップ・ミュージックですね。このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.03.26
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【ブロンディ】のアルバムはLPで3枚、CDで1枚、LDで1枚持っているのですが、絶頂期の『PARALLEL LINES』から『AUTOAMERICAN』に限ってはLPでしかなく、なんとかCD化したいと思っていました。ベスト盤も魅力的で、常々1枚は手元に置きたいと思っていた。数枚出ていて、どれがいいかなぁなんて、曲数や収録曲をチェックするのも楽しいです。つい最近、『SOUND&VISION』というベスト盤がリリースされている事を知りました。これはなんと1枚がDVD仕様のビデオクリップ集だ。うーむ、これは欲しくなってきたぞ。だいたいベスト盤というものは、後から出た方が曲数が増えたり、DVD付きになってたりで豪華仕様になります。慌てて買わない方が得だなぁ。(待ってたらいつまでも買えないけど……)笑。ブロンディのアルバムで最高傑作は何か。個人的には楽曲の密度の高さ、エネルギッシュさで『EAT TO THE BEAT』じゃないかなと思っているんだけどどうかな?これを初めて聴いた当時は、テンションが高くて、緊迫感の強いアルバムだなぁという印象が強かった。久しぶりに聴いてみたら、1曲目の「DREAMING」はそうなんだけど他の曲はそれほどでもなかった。最新のデジタルでノイジーな音に耳が慣れてしまうと、ずいぶんと緩く感じてしまった。特にドラムスの音がもたつき気味だし、キーボードのエレクトロニクスもスローだなぁ。「ATOMIC」とかさ。レゲエ調の「DIE YOUNG STAY PRETTY」なんて曲もあって、ヘェーと感心してしまった。もちろん、デビー・ハリーの艶っぽいヴォーカルは健在・絶頂です。「SLOW MOTION」はとてもキャッチーでした。「THE HARDEST PART」「VICTOR」「LIVING IN THE REAL WORLD」はハード・ロック路線で。ドラマチックでスケールの大きい「UNION CITY BLUE」はデビーの張りのある声と相まって最高なナンバーだし……。浮遊感漂う「SHAYLA」もキラキラしたポップ作で素晴らしいです。「EAT TO THE BEAT」はタイトルどおり60年代的なビート、パンクっぽい曲でもあるかな。『EAT TO THE BEAT』は1979年の英国アルバムチャートでNo.1を獲得、全米では17位まで上がったようだ。この頃はイギリスでの人気が高かったようです。全米でブレイクしたのは1980年の「コール・ミー」の大ヒットと次作の『AUTOAMERICAN』からのシングル「THE TIDE IS HIGH」「RAPTURE」の連続ヒットによるもののようだ。『AUTOAMERICAN』はレトロなダンス・ミュージックぽいアルバムで味わいがあるけど、ロックバンドらしさでは『EAT TO THE BEAT』の方が聴き応えはあります。このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.03.20
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あのBBCのDJジョン・ピールに〔自分の葬式にはTeenage Kicksを流して欲しい〕とまで言わしめた北アイルランド出身のバンド【アンダートーンズ】。「Teenage Kicks」はやはりメチャメチャ、カッコイイ。パンクロックの基本系かな、これは。【セックス・ピストルズ】の「ゴッド・セイブ・ザ・クイーン」にも似た、壷を押さえたギターのリフにソウルフルなシャーキーの歌いっぷりに、手拍子が入ったりと。ズンズンズンとくる「MY PERFECT COUSIN」もね、疾走感がたまらないっス。過激さとか政治色とかは無いようで、これがパンクだと言われると、少々物足りなさも感じてしまうけど、やんちゃな兄ちゃん達がもっとも身近な音と言葉で、世代を代表したロックを演じていると思えば、これほど親しみが沸くロックもない。当時の彼らの容姿もうっとうしさが無くて可愛らしい感じです。アルバムの中に見られるモノクロのフォトの5人の優しい笑顔がたまらんです。アイドル系みたいです。「JULLY OCEAN」「BITTER SWEET」の遊泳的な空間表現なんて、パンクを越えたファンタジームードが溢れていてアイルランドらしいなと思う。「LET’S TALK ABOUT GIRLS」も渋い。重厚なリズムセクション、ソウルフルなリードヴォーカルにサイドヴォーカルが絡み付き、ギターのカッティングにギターソロのリードも冴えまくっています。全20曲入りのこのベスト盤はパンキッシュな彼らの魅力を十二分に味わうことが出来ます。2分から4分以内の曲ばかりです。「HERE COMES THE SUMMER」が一番短く1分42秒でした。誰もが通過するティーンの頃の夢やフラストレーションに異性への強い関心。傍らにはアンダートーンズのレコードがよく似合う。1983には解散したアンダートーンズですが、2003年にはヴォーカリスト以外はオリジナルメンバーにて再結成してアルバムをリリースしたみたいです。↓最近のアンダートーンズです。いいオジサンになっているかも。(笑)人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.02.25
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新シリーズ発足。《知ったかぶりしてもしょーがないので、後追いで聴きました。80年代編》今日取り上げる80年代編の第一弾は、英国はリバプールから1983年にデヴューした、【アイシクル・ワークス】です。このバンドの最大の魅力は、実に伸び伸びとしたスケールの大きいヴォーカルと、若干翳りを帯びたサイケサウンドです。しかし暗さや重苦しさはなく、清々とした軽やかさと聴きやすさがあるところかな。ヴォーカリストのイアン・マクナブは【ジョン・レノン】や【ニール・ヤング】の熱狂的なコレクターであるという話ですが、それほど似ているとは思わない。むしろ似ているのは【デヴィッド・ボウイ】だ。『THE BEST OF』の3曲目の「BIRDS FLY」(1984年作)などは『ヤング・アメリカンズ』の頃のボウイ・サウンド。大らかだけどスローに声高々に歌い上げる。アダルトな雰囲気が満喫できる、緊迫感よりもニュートラルなサイケサウンドなのだ。1987年の「HIGH TIME」あたりの作品になると、さらにボウイ色が強くなる。初期の『スペイス・オディティ』に近い弾き語りアコースティック・ギター。「WHEN IT ALL ALL COMES DOWN」は大陸的な拡がり感があるストリングス。哀愁を帯びたメロディーは後期【ウルトラボックス】を思わせます。アイシクル・ワークスは1982年から1988年までにアルバムを4枚出していますが、このベスト盤にはそれぞれからバランスよく選曲されています。どれも素晴らしい出来です。アルバムカバーはぱっとしませんが、オリジナル盤の4枚は良いです。そういえばニューウェイヴ時代のリバプール出身の著名なアーティストで、他にもイアンという名前の人がいました。イアン・マッカロク【エコー&バニーメン】とイアン・ブロウディ【ライトニング・シーズ】です。サイケぽくてもポップ感覚が根底にあるのがリバプールの特徴なのかもしれません。うーん、アイシクル・ワークス。かなーり気に入ってます。そのうち前記の4枚は全て揃えようと思います。(一部、ニューウェーヴ時代のネオサイケバンドの【カメレオンズ】と混同していて訂正しました。)人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.02.19
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【エコー&ザ・バニーメン】の1981年発表のセカンド・アルバム『HEAVEN UP HERE』。このアルバムは音響的にも素晴らしい出来で、緊迫感と陰影に飛んだ音響空間、切れ味鋭いギターリフと引き締まったリズム・セクションと身震いするほどの緊張感に満ちています。80年代のニューウェーブ時代でライバル関係(?)にあったアイルランドの【U2】やニューヨークの【トーキング・ヘッズ】と確かに共通点が多い。イアン・マッカロクの振幅の大きいヴォーカルスタイルはデヴィッド・バーンを意識したものだし、エッジの効いた鋭いギターは当時の流行だったのかもしれないがU2と共通している。シングルヒットしそうなポップな曲も乗りやすい曲も見あたらないが、エンジニアリングの勝利とでも言えばいいのか、リヴァーブの効いた空間的な拡がりサイケデリック感覚は実に引き込まれます。引きの美学ですね。けして糞暑い夏の陽光が照り返す時に聴きたくなるロックではない。荒涼とした、真冬の雪原(『PORCUPINE』のジャケット)やカモメ(かな)が飛び交う、日の出前の海岸(『HEAVEN UP HERE』のジャケット)コウモリが飛び交っていそうな洞窟の中での佇まい(『OCEAN RAIN』のジャケット)そんな自然との対比をしながら内省的で繊細な歌が歌われる。《A PROMISE》♪何も変わらないと君は言ったね 二人は着飾って どこかへ出掛けるところ 雨が降りそうになっても 出掛けるのをやめようとは思わない 君との約束だから 何も変わらないと君は言ったね あんなに近くにいたのに 君は遠い存在 雨が降ってきた けれど二人は永遠にこのままだと 誓ったね 約束 約束 君と誓った約束 今夜は風に乗って 今夜は風に乗って 水の上を明るく照らして 航海に出るのは君 水の上を明るく照らして 約束 約束 君と誓った約束♪雨を変化と不安のキーワードにしながら、水と風を希望のキーワードにするロマンティシズム。詩の世界は絵画的ですらあります。エコー&ザ・バニーメンって、アメリカでは人気がなかったと思うけど、多分こういう世界はアメリカの風土には合わないんだろうな。湿っぽくて濡れた感触は英国特有の物だと思うし……実は私も80年代当時はトーキング・ヘッズの方が好きで、エコー&ザ・バニーメンは聞き込んでいませんでした。なんだか面倒臭そうな音出しているなぁという感想で……ここ数年ですね、聴きだしたのは。しかし、完成度の高い音源、音の良さ、アレンジの素晴らしさに古さは全く感じませんね。昨年リリースされた新譜をちょっとCD店で試聴してみたところ、陰影に飛んだ緊迫したサウンドは控えめになりポップ寄りで聴きやすくなったみたいでした。これも悪くはなかったです。今年中に買いましょう。(笑)人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.01.24
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少し昔1980年代に東京12チャンネルの(現在のテレビ東京)番組で、20歳前後の若い女の子達が、スタジオにセッティングされた泥のプールの中でプロレスをするという企画の番組がありました。泥まみれの女の子達に妙に興奮を覚えたなぁ。(笑)これを見たとき、あーこの番組のプロデューサーは【スリッツ】の『CUT』のジャケットを見て、アイデアを盗んだなと直感しました。いやもしかしたら、この番組の方が先で、スリッツがアイデア盗んだのかもしれない。前後の記憶が定かではないので、どっちが先だったのかは断定は出来ないのですが……しかし、この時代日本もイギリスも脱アイドル路線が一方で進行していた事は確かだと思う。可愛いい、アイドル顔の少女に汚い格好や、行動をさせる事で興奮を得るという倒錯した性の世界。これって良い悪いは別にして、大袈裟に言えば文明社会の進化の過程の中で避けては通れない現象ではないかという事。パンク・ムーヴメントの余波はギャルバンドにも浸食したわけで、スリッツはそんな状況の中で1976年に結成される。当時リーダー格のアリ・アップはまだ14歳だった。下半身にフンドシ1枚だけの、乳首丸見え、泥まみれの割れ目(スリッツ)ちゃん達。泥レスリングというよりは、幼少の時からアフリカの部族で育てられた白人の女の子達がそのまま大きく成長したというイメージです。完全土人化パンク少女ぽさが垣間見れるのはヴォーカルの声のみで、音はメロディーもなくダブのリズムだけ、乾いたレゲエのギターリフとダブ特有のブースト気味のベース音、ドラムスは変拍子を刻む。完全土人化パンクの自然体パンク。男共が、殺気だった眼光で絶叫する白人によるパンクロックもいいけど、こういった完全成りきり土着型パンクが出来る女という動物の偉大さを感じてしまうな。そんな熱くなれるロックではないし、それほど愛着があるレコードではなかったけど、強烈さで中古屋に売り飛ばす気にはならなかった。私のレコードコレクションの中で輝きを放っている1枚のアルバム、それがスリッツのアルバム『CUT』なのです。なお東京12チャンネルは、他の民放では到底やりそうもない番組をやっていて面白かった。例えば、女子のキックボクシングの試合だとか女子プロレスも先駆けだと思った。(小畑チヨとかいう両手をブンブン振り回すレスラーいたなぁ)あとスーパーガールだとか。東京ボンバースのローラーゲームは東京12チャンネルだったかな。10チャンネル(現在のテレビ朝日)だったかな。人気音楽blogランキングを見てみる?
2006.01.12
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〈回想〉♪クリスマス・イヴ 酔っぱらって牢屋の中 先客のじいさんは これで最後かなってぼやきながら The rare old mountain dewを歌い出した 俺は背を向けて寝たら君の夢を見ちゃったよ あの馬18倍の優勝なんて ラッキーたらありゃしない 何となく俺たちついていそうだな ハッピー・クリスマス 君が大好きだよ 俺たちの夢がみんな実現するのは もう時間の問題だね あなたが初めて私の手を握った あの寒いクリスマス・イヴに 私をブロードウェイの花にしてくれるって 約束したのよね 「あの時のあなたはとてもハンサムだったわ」 『君も美人だったよ』 バンドの演奏が終わろうとしてもお客さんが ずっと“アンコール、アンコール”覚えている? 街では酔いしれた連中がみんな歌っていて 街角でキスした俺たちは 朝まで踊ったよな ニューヨーク警察の合唱隊が歌い上げる 「ゴールウェイ・ベイ」をバックに 教会の鐘も鳴り響いて なんて素敵なクリスマス・デイ♪アイリッシュ移民の二人が迎えたニューヨークでのクリスマス・イヴの想いで。年を食った老人は、クリスマス・イヴに飲み潰れてしまい、警察のやっかいになってしまいました。きっと酔っただけではなくて誰か人を殴ったりしたのでしょうか?牢屋の中で、眠りについた老人は若かりし頃の彼女と過ごしたクリスマスイヴの夢を見ました。それが「ニューヨークの夢」のお話。そして今現在の二人の関係が歌われます。〈現在〉♪「このロクでなし!」 『お前だって薬中のバイタ!そのベッドで寝ていて 点滴を打っていなければ死んじまうよ』 「この汚いウジ虫!ケチなホモ野郎 何がハッピー・クリスマスよ! もう二度とごめんだよ!」 『俺には明るい未来があったはずなのに…』 「そんなこと誰にだって言えるわ!最初に知り合った時に あなたは私の夢を持って行っちゃったわよ」♪明くる朝、牢屋から出て家に帰ってきた老人は、いつものように老婆と喧嘩を始めたのでしょうか。出るのは愚痴ばかりです。ハッピー・クリスマスどころではありません。でもね、最後の男(老人)のフレーズが泣かせます。♪その夢は俺は今でも大事に預かっているよ 自分のと一緒にしまっているのさ 俺はどうせ一人でやっていけるような強い男じゃない 君がいなければ夢を持つことができないんだ♪毎年クリスマス・イヴになるとラジオでTVでクリスマス・ソングが流れますが、この「Fairytale Of New York」(「ニューヨークの夢」)も小耳にするのですが、良い曲だなぁと思いつつ、しばらく誰が歌っているのか解りませんでした。しかも男女デュエットで歌われるので、イギリスのロックバンドのものによるものだとは思いもしなかった。アイリッシュ移民でもあるこのバンドは【POGUES】(ポーグス)と言って、1982年に結成されました。アイリッシュの伝統楽器を使用したトラッドな楽風やシェーンのしゃがれたヴォーカルが面白いです。今年来日もしてライブもしたようで、健在振りを示しました。この『THE ULTIMATE COLLECTION』は来日記念しての発売だったのか、最新のベスト盤です。2枚組ですが片面がライブ音源なのが特色になっています。なかなか楽しめます。アルバムカバーの裏表紙には一面を使って「Fairytale Of New York」の歌詞が載せてあります。やはりこの曲が1番人気なのかなぁと思う。♪The boys of the NYPD choir Were singing ‘Galway Bay’ And the bells were ringing out For Christmas Day♪この部分に一番クリスマスソングらしさを感じます。とりあえず私の中ではNo1クリスマスソングです。しかしーダラダラとこんな日記を一人淋しく書いている自分も、けして恵まれたクリスマスを過ごしているとは思えないですよね。さみし……(笑)このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2005.12.24
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眠りから覚めました。(笑)ついさっき21時30分頃から、今日は【スティング】の『NOTHING LIKE THE SUN』でも書こうと思って、ヘッドホンステレオでこのアルバムを聴いていたら、急に眠気を催してきて寝てしまいました。1時間ほど。まだボーッとしています。このまま寝ていても良かったのだけど、何とか書きましょう。まぁ〔眠くなるほど気持ちが良くなる音楽〕である事は確かだと思う。【ポリス】時代の快活な楽曲、バンドサウンドと比べると確かに変化した。アダルトでジャッジーな雰囲気、楽器のメインがギターからサックス、ピアノへとシフト。ポリス時代からも「ウォーキング・オン・ザ・ムーン」などの陰りのある曲は確かにあった。しかしこの『NOTHING LIKE THE SUN』の全体の流れには陰りがある。「ENGLISHMAN IN NEW YORK」レゲエが基調にあるリズムだけど、刺激を押さえた円いリズム、心地よさにポイントを置いた新しいAORポップに昇華させた名曲。ビデオクリップで良く流れていました。「FRAGILE」奥行き感のある音場にうっとりしてしまう名曲。物悲しい響き。スティングの雰囲気抜群のヴォーカルに陽炎のように絡むハモリが最高です。ギターがフラメンコタッチと言えばいいのか美しい。「WE’LL BE TOGETHER」これはファンキーで乗りがよい。女性コーラスがソウルフル。踊れる曲です。「ROCK STEADY」これはジャズっぽいですねぇ。特にピアノが。「SISTER MOON」この曲の中にアルバムタイトルのnothing like the sunが出てきます。太陽よりも夜月の似合う女、雰囲気たっぷり。「LITTLE WING」【ジミー・ヘンドリックス】の曲だけどギターソロはフュージョンで、朗々と鳴るサキソフォン。「THE SECRET MARRIAGE」ラストは静かなピアノの弾き語りがクラシカル。余韻に浸れる。幸福感に満ちた状態で、終わり方が唐突にやってくる。月夜の晩に聴きたい、そんな静寂な雰囲気のアルバム。ラウンジミュージックとしてもOKで、睡眠前に聴くのも効果絶大です。(笑)このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2005.12.01
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聞いた話によると、マーク・アーモンドのライブステージではアリーナ席の前の方にはゲイのカップルが大挙押し寄せるのだそうだ。80年代前期3枚のアルバムを発表して一旦解散した【ソフト・セル】のマーク・アーモンドは新たなバンドを結成した。それがマンバスである。マーク・アーモンド自らゲイだと公表している。マンバス名義としては2枚目のアルバムになる『Torment And Toreros』。曲の中での〔君〕という存在。アルバムの主題になっていると思われるが、異性ではなく同性に対してのものなのだろう、それとも自分自身なのだろうか。《My Former Self》♪僕を覚えているかい あの頃の僕を 天使のような目の少年だった 人前で手を握られているだけで 顔を赤らめていた 今の僕は廃人も同様 両目からは血が流れている だめになっていく僕を見ておくれ 爪は痛々しく歪み 口もねじ曲がっている 無惨にも 骨が突き刺さっている きみの影は かつての僕の影♪退廃の美学、自己愛、マーク・アーモンドの倒錯した世界が繰りひろげられる。《Narcissus》♪寝室で過ごす至福の時に きみの全身から血が溢れる きみの指が スイセンの花弁を散らし 先端が荒れた肌を刺し きみの日々の平穏を乱す だけど何が起こっても構わない きみは感情を失い 口を堅く閉ざしている 自分を求めないでくれときみは囁く 冷たいベッドの中 自分を抱きしめるきみ そこにいるのはきみ自身とその拳だけ ひとりきりでぐっすり眠る 夢の恋人 僕はひとりきりで夢を見たくはない♪ソフト・セル時代のエレキポップは影を潜め、美しいストリングスやスパニッシュ風のフラメンコ・ギターをフューチャーした曲が占めている。人生の表舞台ではなく裏や闇の世界にスポットを当て、そこに美を見いだす。妖しげであるけれども、強く魅せられてしまう。同性愛者の〔愛の結束力〕を強める楽曲としての効果もあるのだろう。「A Million Manias」という曲の中の詩で、〔躁病が僕を苦しめる躁病が僕を狂わせる〕というフレーズに共鳴してしまった。世の中無神経で無意味に元気な人が多すぎると思っている私です。このアルバムをチェックしてみる?人気音楽blogランキングを見てみる?
2005.11.30
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ジュリアン・リーガンもまた好きな女性ヴォーカリストの1人です。ちょっと鼻風邪をひいたような、声の持ち主です。【オール・アバウト・イヴ】はニュー・ウェーブのバンドの中ではデヴューは1987年と遅い。ニュー・ウェーブの中でもゴシックというジャンルの中に分けられる彼女(彼)達だけれども、音楽性はフォークの影響があったりする。ジュリアン・リーガン自身のフェイヴァリットも【ニック・ドレイク】や【サンディー・デニー】【ジョニー・ミッチェル】だったりします。彼女に限ればトラッドなフォークが基本にあると思われます。サウンド面では透明感や哀愁、陰影感に満ちていて個性的です。でも暗さ重さ固さががないので自然に耳に入ってきます。「WISHING THE HOURS AWAY」ではサウンドイフェクトなども大胆に導入していて、プログレ的な展開だなぁと思ったら、この曲のギターは【ピンク・フロイド】のデイヴ・ギルモアでした。そういえばジュリアン・リーガンは【ケイト・・ブッシュ】にも少し似た雰囲気の人だなぁと思う。この手のヴォーカリストがギルモアの趣味だったのかー。。。。(笑)トラッド志向が強い「GYPSY DANCE」「LADY MOONLIGHT」が大好き。この2曲はファースト・アルバムの『イヴの序曲』から。セカンド・アルバム『SCARLET STORIES』からは「ROAD TO YOUR SOUL」「GOLD AND SILVER」「TUESDAY’S CHILD」の3曲。ギターがエレクトリックになってよりドラマチックに変化しています。ニューウェーヴ好きよりもプログレ好きにアピールしそうな曲ですね。サード・アルバムからは「WISHING THE HOURS AWAY」の他に全4曲入っています。他にアルバム未収録の曲も加えて全18曲のベスト集です。オール・アバウト・イヴは2000年代以降もライブ盤とかを出しているようですが、スタジオ盤の新譜を出しているのかどうかは不明。インディーズ時代の音源集は2002年に発売されたようで、これはそのうち手に入れたいです。ジュリアン・リーガンの切ない声から生まれる歌とリバーブのかかった音を聴くと、妙に落ち着くものがあります。直接音ではなくて、間接的な音の響き。アコースティックと豊かな倍音のコラボレートが気持ち良いのです。このベスト盤も月に1回は聴く愛聴盤のひとつです。人気音楽blogランキングを見てみる?
2005.10.02
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1974年から1976年に架けて70年代ロックの飽和状態を現すかのような象徴的な名盤(迷盤)が発表されている。1974年【キング・クリムゾン】は『RED』の裏ジャケット(針がレッドゾーンを指していた。)においてプログレッシヴ・ロックの終局を示唆した。1975年【ピンク・フロイド】は『狂気』の驚異的なセールスによるプレッシャーから新作の完成に手間取り、かつての同士【シド・バレット】『WISH YOU WERE HERE』に逃げ場を求めた。1975年【デヴィッド・ボウイ】はジギー・スターダストを封印し、アメリカに新天地を求めた。『YOUNG AMERICANS』1975年【クイーン】は『オペラ座の夜』において、ロックはもはや労働者階級のものではない事を全世界に誇示した。1976年【イーグルス】は『HOTEL CALIFORNIA』においてカリフォルニア幻想とアメリカン・ドリームを総括した。飽和は退屈を意味する。そして人々(新しい世代)は新しいサウンドを求めた。パンクの登場である。1976年ニューヨークからは【ラモーンズ】がロンドンからは【セックス・ピストルズ】がデヴューしたのであった。そして1977年デヴューしたのがTHE JAM(ジャム)である。【ジャム】は既存のパンクバンドにあった偽悪ぽさはなく、60年代のR&Bを素直に吸収し、ピュアなサウンドのエネルギーでパンクを爆発させたのであった。パンク世代にあってジャムが結果的にイギリスで一番支持されたのは、その誠実性と潔癖性にメッセージ性によるものだろう。ところがである。この日本では人気はなかった。ドラムとベースとドラムスというシンプルな3ピースサウンド。目新しいカタルシスになるようなギターのリフもなければ、テクニックもあるわけではない。ビートはコマ切れで単調、起伏は少なく、ヴォーカルはシャウトしないし早口で喋りまくる。ハットするような美メロがあるわけではなし。そして英語が分からないという言葉の問題。かくいう私も初期のジャムは【フー】の二番煎じ程度にしか思っていなかった。評価し始めたのは、『SOUND AFFECTS』から。「THAT’S ENTERTAINMENT」とかギターの押しの強さは相変わらずだけど、アコースティック・ギターやパーカッションの導入などにより、繊細さや柔らかさが出てきて好きになったのが始まりです。『GIFT』ではサウンドの主流がギターからキーボード、ホーンにシフト。ファンク色が強まり、ゴリゴリしたベース音とかが邪魔になったことは明らか。ポール・ウェラーのヴォーカルも深みが増して、これを生かすにもバタバタしたドラム音も邪魔。まぁ後の【スタイル・カウンシル】の音を聴いた上での考察ですが。ジャムにしては珍しいバラード「THE BITTEREST PILL」、美しいストリングスに女性コーラスまで入っている。ジャムへの決別の名曲であると思うのだ。この曲をシングルのみでオリジナル盤に入れなかったのが象徴的であるような気がしてならないのである。ピアノで始まる「BEAT SURRENDER」もオリジナル盤に入っていないが、まさにビートを降ろしたジャムの終焉を示した曲だったのだろうか?♪Come on boy, come on girl Succumb to the beat surrender♪というメッセージはパンク世代のスポークスマンとしての自覚と新たな決意表明として捉えるべきなのかもしれない。(ジャムのベスト盤も色々出ていますが、このアルバムも曲数〔19曲〕といい、年代順といい、選曲といい、そつなくまとめられていて良いと思います。)人気音楽blogランキングを見てみる?
2005.08.30
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パンク、ニューウェーヴの時代に、実は一番良く聴いていたのが、このアルバムだったりします。これを手にしたとき、曲数が多いのには驚いた。アナログ盤に20曲も入っているのですよ、あなた。「わー、お得だ。すごーい。」と感動してしまったのは私だけではないでしょう。そりゃ、当時のアナログLPったら通常10曲程度しか入っていませんでしたから。プログレのコンセプトアルバムに至っては4、5曲なんてのも常識化していましたので。『GET HAPPY!!』は【エルヴィス・コステロ】にとって4作目にあたるもので、パンクぽい攻撃性や社会性は無くなっているように思えます。代わりに音楽的な深みが感じられるアルバムで楽しめるものになっている。特に「HUMAN TOUCH」など当時英国のロックシーンで流行だった、レゲエやスカビートを取り上げたりもしています。「B MOVIE」のエコーの掛け方なんかはダブっぽいのです。 「I CAN’T STAND UP」はモータウンへのオマージュ、「5IVE GEARS IN REVERSE」「BEATEN TO THE PUNCH」は60年代的なR&B、「RIOT ACT」は臨場感溢れるロッカバラードと多種多様。「POSSESSION」のキーボードはハモンドオルガンぽい音でロマンチック、「CLOWNTIME IS OVER」のポップ加減は絶妙、キーボードは全面的にシンセサイザーではなく、オルガンなのがこの時代としては新鮮でした。エルヴィス・コステロの声はしゃがれていて、既に中年おじさんの域。好みは分かれるでしょうけど……このアルバムには1つ謎があり、裏ジャケットの曲目クレジットのSIDE ONEには「I CAN’T STAND UP」から「RIOT ACT」までの10曲、SIDE TWOには「LOVE FOR TENDER」から「HIGH FIDELITY」と書かれていますが、レコード盤では逆になっていてSIDE ONEが「LOVE FOR TENDER」から「HIGH FIDELITY」にSIDE TWOが「I CAN’T STAND UP」から「RIOT ACT」になっている。単なるこの盤だけのミスプリントなのか、意図したものなのか不明です。冒頭に20曲も入っていると書きましたが、30センチのLP盤は片面溝を切るのが26分あたりが限度みたいです。このアルバムは24分程収録してあり、目一杯近く溝が切ってあります。さらに現在入手出来るCDはディスク2枚組でボーナストラック大幅追加で50曲も収録してありました。スゲー。ちなみに補足ですが、CDの盤の大きさ(規格)はどのように決められたかというと、ベートーベンの『第9』がコンパクトディスク1枚に収まる大きさという事で決められています。それに合わせて回転数とかも決められたのでしょう。ためになったでしょ。(笑)ちなみにエルヴィス・コステロというのは芸名で、エルヴィスはエルヴィス・プレスリーからコステロは母親の旧姓から取ったそうです。本名は【デクライン・バトリック・マクマナス】と言うそうだ。この名前では売れませんね、絶対。(笑)このアルバムをチェックしてみる?
2005.07.26
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ヴィジュアル的なイメージが強すぎると、得てして音楽的な内容よりも聴かず嫌いで終わってしまう。私にとって【JAPAN】はそんなバンドだった。まるで少女漫画に良く出てくる、両性具有ぽい小綺麗でけばけばしいキャラに馴染めなかったJAPAN。でもこの漫画っぽさが日本の女の子達には受けが良く、他にも【クイーン】、【キッス】、【エアロスミス】、【チープ・トリック】とすべて受けてましたね。(笑)JAPANは1977年イギリスからデヴューしたデヴィッド・シルヴィアンを中心としたバンドである。デヴュー・アルバムの『果てしなき反抗』は、待ってましたとばかりに日本の女の子達を中心に鋭く反応し大人気になり売れに売れた。また初来日公演の武道館では満員の盛況だった。初期のジャパンのサウンドは、もう既に過去の産物になってしまったグラム・ロックの流れからの影響が強いロックンロールバンドだった。グラム時代の【ニューヨーク・ドールズ】や【デヴィッド・ボウイ】の影がチラチラします。当時パンクやニュー・ウェーブ全盛のイギリスでは全く相手にされていませんでした。でも今聴いてみると音は骨格が明確でしっかりとしていて、歯切れが良い。ギターのリフが鋭くて面白い音を出している。演奏力も未熟だったという話しだったけど、そうでもないです。「THE UNCONVENTIONAL」などは後のディスコサウンドの先掛けとも思える、リズム進行があって驚かされます。ジャパンサウンドに変化が見られ始めたのが3作目の『QUIET LIFE』、それまでのギター・サウンドからキーボード主体のエレクトロニック・ポップに変身した。これにはロキシー・ミュージックを手がけていたプロデューサー、ジョン・パーターが加わることによって、ジャパンに新たな方向性をもたらせたと言われている。「LIFE IN TOKYO」では当時【ドナ・サマー】のプロデューサーとしてミュンヘン・サウンドと言われブレイクしていたジョルジオ・モルダーを起用しました。16ビートのシンセビートとエレクトロニック・ポップの融合が見られます。デヴィッド・シルヴィアンのヴォーカルスタイルは【ブライアン・フェリー】にそっくりです。調子ぱずれだけどエレクトロニクスに咬み合っている。アルバムカバーにはデヴィッド・シルヴィアンしか載らなくなりヴィジュアル的に初期のアイドルバンド的なイメージよりもシルヴィアンの耽美的な面を全面に出しているように思えます。『GENTLEMEN TAKE POLAROIDS』(孤独な影)では坂本龍一との共作もあり、東洋的なアンビエント・ミュージックへの接近も見られる。「DESPAIR」(絶望)「SOMETIMES I FEEL SO LOW」(孤独な安らぎ)など内省的な曲も多いジャパン。後期にはアイドル的なものよりも楽曲の完成度、音楽性の高さで評価され始めましたが、1981年の『TIN DRUM』で一旦バンドは解散してしまいました。私的には初期のジャパンのイメージが強すぎて、後期のアルバムは聴きそびれてしまっていましたが、最近聴き始めてみたら私好みの音でした。ソロになってからのデヴィッド・シルヴィアンはロバート・フリップやメル・コリンズとのコラボレーションなど音響派になっているようで、一般的にはとっつきにくいイメージの人になっているようだ。バンド名を何故JAPANにしたのか?それも疑問ですが、東洋志向みたいなものがあったのかもしれない。ちなみに【郷ひろみ】がJAPANが好きだったかどうかは不明です。(笑)
2005.07.22
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【レッド・ホット・チリ・ペッパーズ】のアルバムを初めて聴いたのは『ONE HOT MINUTE』でして、ツェッペリンに似たメタル系のハードロックをやる連中だなという印象しかありませんでした。ファンクぽさはそれほど感じなかったんだけどな。後で知ったところによれば、この『ONE HOT MINUTE』は異色作で賛否両論だったらしい。『GREATEST HITS』にも「MY FRIENDS」1曲しか入っていません。「MY FRIENDS」のアコーステイック・ギターはやっぱりツェッペリンぼい。この曲好きだな。で私がレッチリの曲で好きなのはファンク、ラップぽい奴よりも、メタル系だな。この『GREATEST HITS』でも『CALIFORNICATION』以降の曲が良い。「PARALLEL UNIVERSE」とか。さらに『BY THE WAY』になると滑らかでメロウになって私好み。「UNIVERSALLY SPEAKING」のハミングなんか今までのレッチリになかった楽風ではない?ストリングスなんか導入しているし。レッド・ホット・チリ・ペッパーズって実はかなりのベテラン・バンドでデヴューが1984年、ファンク、パンク、ラップ、メタル、ブルース、R&Bなどがごっちゃになったロックをやっていたようですが、当時はとらえどころがないロックだとして評価されていなかったようです。このとらえどころがないロックを「ミクスチャー・ロック」と言う呼び方がされ90年代以降は定着したロックのジャンルとして確立されていきました。要するにレッチリは90年代オルタナティヴなどのモダンロックの先駆けだった。『GREATEST HITS』の11曲目「MY FRIENDS」からラストの16曲目「SAVE THE POPULATION」の流れが素晴らしい。ここでは何故か私好みのメロウなメタル系が続く。ラスト2曲の新曲に今後のレッチリの方向性が聴きとれそうです。スピード感抜群でベースの波打つリフが素晴らしい「FORTUNE FADED」、まるでギターポップ・バンドのような美しくとろけそうなギターサウンド「SAVE THE POPULATION」、ベスト盤にこんなに良い曲を入れていいのだろうかと思ってしまうほどの出来です。4回リフレーンする、コーラス♪Stay all night we’ll save the population♪が最高です。今後も期待できそうなレッチリである。このアルバムをチェックしてみる?
2005.07.17
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【ウォーター・ボーイズ】つったって、若さピチピチでパツンパツンのシンクロチームの事ではないですよ、あなた。(笑)1983年ロンドンで結成されたインディーズ系の二ューウェーブ・バンドの事です。『FISHERMAN’S BLUES』は彼らにとって4作目のアルバムになります。アイルランドを拠点にしたこのアルバムではトラッド志向の強いものとなりました。マンドリンやフィドルという楽器を全面に出したロックアルバムとしては、あまり例がありません。クラシックの演奏家でも強い愛好家でもないので詳しい事は知らないので、フィドルという楽器について調べてみました。弦を弓で擦って音を出す、いわゆる擦弦楽器は紀元前数100年前に誕生したと言われていて、ヨーロッパにはアジアの騎馬民族によってもたらされたといいます。その後各地の民族にもたらされて、地域ごとに多種多様に発展していったそうです。フィドルは楽器としてはヴァイオリンと似通った形をした楽器ですが、ヴァイオリンよりも歴史は古い。そして16世紀ごろにイタリアでネックが丸く単音が弾けるように改良されたのがヴァイオリンです。それからクラシック音楽の世界ではフィドルに代わりヴァイオリンが主流になりました。しかしながらフィドルは民族楽器として特にアイルランドで愛好されていったのです。確かにフィドルという楽器の音色はヴァイオリンの伸びやかさ美しさという点では劣りますが、ふくよかさや耳あたりの良さで心地の良いものがあります。そして何と言ってもマンドリン等のトラッド系の楽器との相性が良いことです。フィドルがアイルランドに浸透した理由としては、比較的安価で手に入りやすかった事、ダンス音楽として長い間演奏出来たからというのがあります。ダンス音楽が浸透していたのは、イギリスの支配によって苦しめられたアイルランドの農民が楽しみにしていたのがダンス音楽だったという事。ヴァイオリンという楽器の音色も高貴で気品があっていいのですが、庶民的な音トラディショナルな音楽としては、フィドルの方が相応しいと思います。ロックのビートとの相性もバッチリです。ロックの場合ヴァイオリンを使うのはプログレッシヴ・ロック系のバンドが多いですね、確かに。二ューウェーブ・バンドとして出発したウォーター・ボーイズがアイリッシュ・トラッドに帰結したという事は、世界にアイルランドのトラッドやケルト音楽の素晴らしさを知らしめた功績としても大きい。マイク・スコットの声もようやく安息の地を見つけたかのような、伸びやかさとエモーションに満ちあふれている。ウォーター・ボーイズにはアイルランド人はいないはずなのに、この故郷に帰って初心に戻り地に足をつけた音楽をやっている、そんな喜びに満ちている。ところでアイルランドは漁師の国なんですか?FISHERMAN’S BLUESというくらいですから……誰かおせーて。(笑)
2005.05.12
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昨年初めて聴いたピクシーズのアルバム『SURFER ROSA』が物凄く気に入ってしまい、音だけでは満足出来なくなって、DVD(輸入盤)を買ってしまいました。このDVDにはライブ音源が14曲、クリップ集が7曲、他に「ON THE ROAD」というツアーのドキュメンタリー映像、そして「GOUGE」という映像集にはデヴィッド・ボウイ、U2のボノ、レディオ・ヘッドのトム・ヨークなどが出演していてピクシーズの魅力を語っているようです。ライブはやはり最高でした。曲の大半は『COME ON PILGRIM』『SURFER ROSA』からのものでした。ルックスはけして良くはない人達です。ヴォーカリストでギターリストのブラック・フランシスは太っているし着ているものも安物のTシャツ、ベーシストの紅一点キム・ディールは美人ではないしノーメイクのようだし、そこらへんにいる30代40代のオバサンという感じです。でも出てくる音はとてもセクシーです。やはりこの二人の声の質にもあると思う。どこかしら人間の脳に心地よい周波数帯というものがあって、そこら辺を刺激するものを持っているのではないかと……よたれ具合といい裏声といい最高です。ギターはノイジーで轟音、気持ちよさに加速します。リズムは機関銃みたいにダバダバドカドカ。アフリカのどこかの部族の踊りみたいです。ここらへんが近代の文化を感じるのではなくて、退廃的に聞こえるところなのではないかな。クリップ集の方は『DOOLITTLE』以降の曲が占めます。「MONKEY GONE TO HEAVEN」や「HERE COMES YOUR MAN」を聴いていると、『SURFER ROSA』と比べるとより洗練されて聴きやすくなっているように思える。これもいいのですが私は毒っぽい『SURFER ROSA』がより好きかな。ちょっと【ディーボ】ぽいクリップの「ALEE EIFFEL」も笑えるけど、スケール感のあるスペイシーな曲もいいですね。初期のライブ音源から解散前までのクリップ集と、バランスの良い構成で楽しめたDVDでした。
2005.02.20
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ミッジ・ユーロという人を知ったのは、バンドエイドの「DO THEY KNOW IT’S CHRISTMAS?」のメイキングビデオで、プロデューサーとして、ボブ・ゲルドフと共に主導的な役割を担っていたからです。【ブームタウン・ラッツ】のボブ・ゲルドフの事は良く知っていたのですが、ミッジ・ユーロという人は初めて耳にしたので「アンタ何者?」といった感じでした。そうしたら【ウルトラボックス】のフロントマンだったので「何だそうだったのか」という気持ちになったことを覚えています。それというのもウルトラボックスはジョン・フォックス時代の1st2ndは良く聴いていたのですが、それ以後の彼らには興味がなくなっていて、ジョン・フォックスが脱退したことで益々疎遠になっていたからです。それから再びウルトラボックスも聴くようになりました。そしてバンドエイドから間もなく発表されたのがこの1985年作の『THE GIFT』です。世界的に有名になったミッジ・ユーロ、タイミング的にはドンピシャな発売でした。アルバム1曲目を飾る「IF I WAS」(すべての愛は君だけに)は全英No.2になるヒット、この曲の美しいメロディーラインは正に「DO THEY KNOW IT’S CHRISTMAS?」そのものです。ちょっと声が【10CC】のエリック・スチュアートぽかったりもします。♪もしも僕が詩人だったら この愛を燃えあがる言葉として伝えるのに もしも僕が船乗りだったら 僕は彼女のために七つの海を越えていくのに♪「THAT CERTAIN SMILE」(君の微笑)も美しいシンセサイザーに乗って、ロマンチックに歌い上げるミッジ・ユーロ、大人のラブソングですね。メロディーメイカーぶりを発揮しています。【ジェスロ・タル】の「LIVING IN THE PAST」をカバーしているのにも驚きます。SIDE2の方に(私が持っているのはアナログ盤なので)耳を傾けてみれば、インストゥルメンタル・ナンバーが3曲。ポップさだけではなく、より荘厳な音空間を創造しようとしている事が分かります。「EDO」という曲では、尺八や琴を使用して(シンセかもしれないけど)日本的情緒を演出しているし。とても良いアルバムです。引きの美学なんでしょうか、この人の持ち味は。聴きやすさ耳あたりの良さはウルトラボックスとも共通しています。ただ通して聴き終わってもズシンと心にくるものは薄いので、物足りないと思う人もいるのではないでしょうか。
2005.02.12
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久しぶりに【ブロウ・モンキーズ】なんか聴いてみたけど、これがいいのです。これは1986年に発売されたアルバムだけど、ブルー・アイド・ソウル・グループ系のバンドとしては【スタイル・カウンシル】らと共に語られていました。スタイル・カウンシルにはない色気がムンムンです。ヴォーカリストのDrロバートの声の質が全て。甘くてゆったりとした歌唱、サウンド面でもブラスが中心でパラパラ鳴っていて気持ちが良い。コーラスの女性もソウルフルそのもの。Drロバートが好きだったマーク・ボランとの繋がりか、【Tレックス】の相棒ミッキー・フィンをゲストに迎えている。ミッキー・フィンはパーカッションで参加。「AEROPLANE CITY LOVESONG」ではコンガがポコポコ鳴って気持ちよろしい。楽曲の鮮やかさとか艶っぽい歌い方なんかはTレックスの後期を思わせるものがあります。「DIGGING YOUR SCENE」はチャカチャカしたギターのリズムが安定していて、ホーンとドラムスの整合感のとれた名曲だ。ストリングスも導入されているようだ。男性コーラスと女性コーラスとが合体し厚みも申し分なし、ヒットしました。「WICKED WAYS」「SWEET MURDER」もソウルのエナジーを感じる曲でダンスぽい乗りなので好き。スタイル・カウンシルと比較すると、渋さや緊迫感がなくロックバンドぽいところは無いので好き嫌いはハッキリするのかも知れないなぁ。女女しい男が嫌いな人も駄目でしょう。Drロバートは1961年にスコットランドで生まれ、ソウルからゴスペルまでのレコード・コレクターとして有名だったらしい。甘い歌唱と共に、ルックスも面長でとんがった顎、瞳もブルーでダンディ。黒のサングラスを掛けたスタイルもなかなかカッコイイです。『ANIMAL MAGIC』はセカンドアルバムですが、ブロウ・モンキーズとしては1990年までに5枚のアルバムを出している。その後解散しソロアーティストとして出発。フォーク・ソウル風の作風に変化しているらしい。最近Drロバートの話題って聴かないけど、この『ANIMAL MAGIC』の雰囲気からすると地味な位置に納まる人には思えないのだけど、今は完全に自分の世界に入りまくっているのかな。聴いてみる価値はありそうです。
2005.01.06
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【ティアドロップ・エクスプローズ】解散後、1984年に発表されたジュリアン・コープの初ソロ作品、『WORLD SHUT YOUR MOUTH』。一言でいって明るく快活に満ちた、サイケポップアルバムに仕上がっている。ジュリアン・コープはどうやらティアドロップ・エクスプローズ時代は才能を持て余し気味だったようだ。バンドを離れて自分のやりたい音楽をやることに対する喜びに満ちている、そんなアルバムです。1曲目の『BANDY’S FIRST JUMP』のジュリアンの声量感からギターのリフの刻みまでグイグイ前に主張する。《BANDY’S FIRST JUMP》♪君が見える そのままの君が 君が分かる 君の言うことが消えてしまう くるくる回る まるで回転花火のように 来ておくれ 僕の生活する場所へ たとえ愛することへの 心の準備ができていなくても 古い暖炉と 車椅子があるから♪ジュリアン・コープは数あるサイケデリックなアーティスト同様、ドラッグ体験からくるロックを創造している。この曲の中でも、《君がわかるけど君の言うことが消えてしまう》や《くるくる回る回転花火のように》といった表現にそれは表れている。ただ、それは体験から創造した作品として落としているものであって、理性はここでは保たれている。いわば、音楽を創造する段階としては最適な環境にいたと思われる。「ELEGANT CHAOS」はアルバム中もっともポップで美しい。《ELEGANT CHAOS》♪君の眼差し それを僕に投げ掛けるときは ガードを固めさせてくれ この優美な混沌の中で 僕は端っこに立つ♪「HEAD HANG LOW」の世界は、すでにあっち側にいって佇んでいる自分の世界はとても美しい、一人佇むのもいいけど僕のように孤独にならないでと切々と訴えかける孤独や虚無感、狂気といったものを、ポップでキャッチーなメロディーで歌い上げるジュリアン・コープの内面の世界は、ここで完成を見ている。誰にでもある狂気と孤独、音楽の力を借りて共鳴できるという事は幸せでもあるし、癒される事でもあるのです。
2004.12.18
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4年振りの、明るいパンクバンド(?)の代表格【グリーン・デイ】の新譜『AMERICAN IDIOT』はとても素晴らしいものだった。この4年間の中で起きた、中枢同時テロやイラク戦争に対するロッカーとしての想いが凝縮されたアルバムとなりました。《AMERICAN IDIOT》♪新種の緊迫へようこそ 見渡す限り孤立した状態で O.Kなんて言えるような所は見当たらない テレビは明日を夢見てるけど そんなものに従ってどうする それだけで すでに疑わしいじゃないか♪国際テロ組織アルカイダの背後にイラクがいる。これが、ブッシュ米政権が挙げた開戦理由の一つだった。しかし、イラクのテロ関与を示す証拠は見つからず、大量破壊兵器は見つかっていない。♪アメリカのアホにはなりたくない メディアにコントロールされている国なんて 情報化時代のヒステリーが アホなアメリカで大声を上げる♪フセインを政権から追い出し「イラクは独裁者から解放され、自由になった」とブッシュ大統領は強調したが………。グリーン・デイを初めとして、パール・ジャムやREMも反戦、反ブッシュを唱えたようですが、再選されてしまった。こんなアルバムも生まれるロック界もまだまだ捨てたものではないという想いと、音楽の力ってこんなものなのか、という想い。言うべき事は言うべきであり希望は持てるんじゃないかという気にもなった。そして政治色の強いロックアルバムにありがちな暗く重い印象がないのが、このアルバムの素晴らしいところです。パンクロックオペラでもあるこのアルバムの主題はジミーという少年(青年)。彼は偽善に生まれ育てられた。戦争と平和の申し子である。ジミーは戦争と恐怖の産物、40人の手下を連れて権威の心臓に針をぶっさす。喪失と発見の喜劇と悲劇の専属リーダー。犯罪人生に夢中でテイーンネイジャーの楽しみを撲殺しているんだ。(「ST.JIMMY」)ジミーはこう言った。生きるということは、呼吸をせずに悲劇で死ぬことだ。(「TALES OF ANOTHER BROKEN HOME」)ジミーは夜、閃光の輝く才能と信頼をもたらすごとく、欲望の街を繋ぎとめる。奴らが街に行進してきて絶望的なささやきをする。人生がフェアになったわけでもなく奴らが持ってきたのはゴーカートと拳銃。世界はまた空回りをしてコントロールが失われる。ジミーは爆弾を入れた手紙を、君に送った。だから地獄の俺に面会に来てくれ。(「HOMECOMING」)ジミーというキャラクターを借りて戦争の悲劇を訴えたグリーンデイ。これはフーの『トミー』と共に将来、ロックオペラとして再演されそうな傑作品。サウンドは勿論タイトなハードロックが主体ですが、「BOULEVARD OF BROKEN DREAMS」や「WAKE ME UP WHEN SEPTEMBER ENDS」なんてドリーミィな曲もあります。ビリー・ジョーの声は細身ですが、色気を感じてしまいます。これもコンセプトアルバムでありながら一気に聴けてしまう要素かなと思う。【ラモーンズ】や【バズコックス】好きにもお奨め、たまらないバンドですね。
2004.12.12
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いやぁ、もう明日から12月じゃないですか。まだ年賀状も買ってないし、これから印刷もしなくてはいけないし、ちょっとメンドーちいです。ギリギリ大晦日に書くなんて事もよくあります。もうメールとかも充分普及しているし、ブログ持っている人も多くなっているし、ウェブ上で新年の挨拶すればいいじゃんなんて気にもなっています。もう普段付き合っていない親戚の人達とのギリギリの繋がりは、《年賀状!》なんて笑えないけど現実です。(それも少しずつなくなっているけど……)で、どうなのよ【デュラン・デュラン】、(前書きと全然関係なし)笑。いやーこの久しぶりの5人が揃ったニューアルバムこれが素晴らしいのです。11月の推薦盤にしたから、ここで書かなきゃ年いや月が明けられません。(どーにか繋がった)笑。私はDVD付の限定盤を買いました。ところがこれはまだ見てなかったので、鑑賞しながら書くとします。DVDは2003年春に行ったロンドン・ウェンブリー・アリーナでのライヴ・パフォーマンスの映像ですが、ドキュメンタリータッチ風のショットになっていて5曲程披露しています。少々太ったサイモン・ルボンですが顔は童顔のまま、ニック・ローズは美形のままだぁ、白のシルクのジャケットが似合ってるなぁ。ベーシストのジョン・テイラーとドラマーのロジャー・テイラーは老けたかもしれないけど、ちょっとカッコイイ親父風で渋いです。サングラスを掛けているのはアンディ・テイラーか?煙草をくわえながらのギタープレイです。(テイラーが多すぎて混乱気味なので、間違っていたらご指摘ください。ちなみにテーラーって 【tailor】紳士服専門の仕立業の事ですよね。だからデュラン・デュランはお洒落なのかなぁ、………ああそれはTAYLORだった。(^_^;))うーん、みんな良いけど私の趣味はニック・ローズかなぁ。(笑)客層は30代あたりの女性が主体かな。最後の曲でもあった「WILD BOYS」の盛り上がりを見て懐かしさと嬉しさで泣けてきました。メンバーがステージから離れるとき泣いていた女性のアップが映りました。この気持ちは分かります。青春プレイバックです。(笑)そして、このライブ映像を見て、あらためて演奏力の確かさには驚かされましたです。ビデオクリップに1曲「REACH UP FOR THE SUNRISE」を収録しています。朝日が眩しいです。まさにデュラン・デュランの再起に相応しい曲。♪さあ時間が来た、僕らをつなぐ音楽は もう終わりだ ただ変化だけが君を暗闇から救い出す この瞬間すべてが生まれ変わる 日の出に手を伸ばせ 両手を突き出せば大きな空に 朝日に手が届くよ 感じるんだ、新しい1日の始まりを♪「WANT YOU MORE!」「NICE」に聴かれる、スピード感溢れる打ち込み系のダンサンブルチューンに、2000年代のロックを感じました。《明日何が起きるか誰にも分からない》と歌う「WHAT HAPPENS TOMORROW」のエナジー感と緊張感。アルバム全体に漂っているのはデジタルなエレクトロニックなビート、80年代のアナログなビートとは比較にならないスピード感です。デュラン・デュランは完全に蘇生した。新しい世代のロックファンを獲得出来ると私は確信したのです。
2004.11.30
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U2のipodのCMダサイ。ボノわざとらしく足あげなくてもいいのに……新譜、聴く気がしなくなってしまった。そう思ったのが、もう3週間ほど前。でもやっぱり気になるU2の新作。昨日HMVへ寄ったので試聴してみました。そうしたらCMの軽いイメージと違って「VERTIGO」はもうギンギンのロックサウンドでした。エッジのギター、“ギュインギュイン”“キランキラン”冴えまくってます。気に入ってしまったので即買いました。何でこんなに「VERTIGO」カッコ良いんだろうと思ったら、リンク先のスペイン在住のRIKAさん(http://blog.drecom.jp/txiki/)から情報得ました。曲の始まり部分でボノがスペイン語で「ウノ、ドス、トレス、カトルセ!」って叫ぶ箇所です。訳すと「いち、にい、さん、じゅうよ~ん!」らしいですが、この乗りはアントニオ猪木の「いち、にい、さん、だーっ!」に近いんじゃないですか?小川直也の「ハッするハッする」もブレイクしているし、世界的な流行だったのね!?そういえば、アルバムジャケットは南フランスで撮影されたらしいので、よりスペイン語に近い環境にいたという事かな。なるほどー。(笑)ipodのCMの部分は最後の方でイェーイェーイェーとボノが叫ぶところですが、一番間の抜けた部分をCMに採用したんじゃないかな?U2のアルバムには、いつも期待が大きくて90年代の『ACHTUNG BABY』以降の作品には正直‘悪くはないけど……‘という感想ばかりでした。『HOW TO DISMANTLE AN ATOMIC BOMB』ではエッジのギターが初期に戻ったかのように冴えています。気持ちいいっす。これだったんだなぁ、U2に求めていたのは。プロデューサーが初期に手がけていたスティーヴ・リリーホアイトを採用。意図した音作りだったのだな、これは。でも2004年らしく厚みと空間表現は初期のものとは比較にはなりません。「CRUMBS FROM YOUR TABLE」スケールの大きさに参りました。ギタープレイがうねっております。「A MAN AND A WOMAN」の切なさにもやられました。傑作です。『HOW TO DISMANTLE AN ATOMIC BOMB』。
2004.11.27
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ブロンディのヴォーカリスト、デビー・ハリーのソロ作品。ここ一週間これをディスクマンで通勤のバスの中で聴いていました。ブロンディでも良かったんだけど、彼らのアルバムはほとんどLPでしかないので……。絶頂期のブロンディのアルバムと比較すると、落ち着きというかポップで聴きやすいです。魅惑的な部分では物足りなさはありますが、軽く聞き流すにはいいんじゃないかな。1986年の作品なんですが、『HUNTER』以降の4年間はデビー・ハリーは夫のクリス・スタインの看護(白血病)に熱心だったようでした。ブロンディのニューアルバムが聴きたかったけど、ソロ作の『ROCKBIRD』が出たので即買いした記憶があります。色気を振りまいてる歳でも、状況でもなかったのかもしれないな。アルバム内のポートレートのデビーの表情は精彩がなく沈んでいるように見えます。「FREE TO FALL」なんか、悲しげなバラードに聞こえるし、「BEYOND THE LIMIT」「IN LOVE WITH LOVE」のダンス曲も、ビートも軽くメリハリがもう一つ。「I WANT YOU」も可愛らしいポップソングなのですが、バックの演奏が緩い。メロディーの良さでは「FRENCH KISSIN」が断トツ、これは気持ちよさそうにデビー・ハリー歌ってます。アルバム中NO1の出来です。1999年にブロンディは『NO EXIT』を発表していますが、これも全盛期に比べるとイマイチでした。そして昨年はサマーソニック2003のために来日しました。すっかり貫禄体型のデビーでしたが色気(オバサンの)は復活していました。往年の名曲を熱唱していました。次は本当に期待が出来るかもしれないです、ブロンディ。(笑)
2004.11.05
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骨と皮だけのサウンド、無駄な贅肉は一切無し。一曲目から不協和音が鳴り響く。「ISOLATION」はかろうじて、エレクトロニックなビートであるけど、イアン・カーティスの醒めたヴォーカルが不気味。「PASSOVER」ノイジーなギターと単調なドラムにベース、沈んだイアンの声。黙示録のようだ。「COLONY」「A MEANS TO AN END」ガチャガチャペナペナしているが、鬼気迫るダンスビート。6曲目「HEART AND SOUL」イアンの声がオフ気味に録られている。ここは地下の暗闇の中の空間。ひとときの穏やかさと幸福感に満ちている。水を得た魚。「TWENTY FOUR HOURS」暗闇の中で、自らの運命を悟るかのような語り口調。嘆きと悲しみ。「THE ETERNAL」もう後戻りは出来ない。一歩一歩あの場所へ近づいていく。9曲目「DECADES」絶望と悲愴、世界の終焉。ストリングスが美しい。10曲目、23歳のイアン・カーティスは1980年5月18日実行する。首つりによる自殺であった。それは奇しくも本アルバム発表直前の出来事。(残されたジョイ・ディヴィジョンのメンバーはバンド名を【ニュー・オーダー】に変え再出発をした。悪夢を振り払うかのような無機質で享楽的なエレクトロニックダンスビートはイアン・カーティス抜きには語れない。)
2004.10.14
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お待たせしました。(待ってない?)【デュラン・デュラン】です。いよいよ、今月の20日にオリジナル・メンバーによるニュー・アルバムが発売されます。新作ビデオクリップ「リーチ・アップ・フォー・サンライズ」を見てみましたが、メロデイアスで良い曲でした。これは買いですね。オリジナル・メンバーでは何と、『SEVEN AND THE RAGGED TIGER』から21年ぶりだと言うことです。この後に出された『NOTORIOUS』も良いアルバムだったけど、確かに地味な出来ではありました。『SEVEN AND THE RAGGED TIGER』はデュラン・デュラン絶頂期に出された1983年のアルバムです。MTVが音楽市場に生み出したスーパースターと言えば間違いなくデュラン・デュランと【カルチャー・クラブ】でしょう。この二組が横綱だとすれば、大関クラスは【ピーター・ガブリエル】と【AHA】【JAPAN】あたりでしょうか。初期のMTVに不可欠だったヴィジュアル面でのアピール度で彼らは抜きんでていましたが、音楽的には軽視されていたところもあります。実の所私も食わず嫌いな所もあったのですが、その後の【パワー・ステーション】や【アーケイディア】でのサウンドの厚みにびっくりして、真剣にデュラン・デュランを聴くようになったほどですから。ロック・アーティストのメイクが初めて顔を現したのが70年代初期のグラム・ロックからですが、そのブームも去りパンクを通過した後に出てきたのがニュー・ロマンチックス。音的にはテクノポップの歌メロ展開と言えばいいと思います。ルックスの良さと美形でファースト・アルバムあたりはアイドル・バンドという印象が強かったと思いますが。このアルバムも音的に良く出来ています。「THE REFLEX」「NEW MOON ON MANDAY」「UNION OF THE SNAKE」等のヒット曲満載。メロディーの良さは言うまでもないですが、ベース音がどっしりしていて重厚です。ドッスンバッタン調のリズムですが聴き応えがあります。これに寝ぼけたヴォーカルだと、切れ味のないロックになるものですがサイモン・ルボンの声は張りがあって通る声だから救われています。デュラン・デュランのようなニュー・ロマンチックス系のアーティストは、実はイギリスでは受け継いだり発展させたりしたバンドはそういなく、90年代以降は、ほぼギター・バンドが主流かハウス寄りになったりで、影響力はあまりないようです。ニュー・アルバムに期待するものとしては、2000年代的スピード感と軽快感そして90年代のオルタナ的要素がどこまで反映されているかでしょうか。
2004.10.06
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1980年代半ばのイギリスではブリテイッシュ・ソウルというムーヴメントが台頭していました。【ブロウ・モンキーズ】【スタイル・カウンシル】そして【シンプリー・レッド】といったバンド達です。中でもシンプリー・レッドは一番ソウル色が強かった。このアルバムを初めて聴いた時は正直面食らいました。イギリスのバンドである事が信じられなくて、そのギャップを埋めるのに1月はかかりました。ソウル風でもなくソウルのエッセンスでもなく、ソウルそのものの音だったからです。黒っぽい濃厚なソウル。ヴォーカルはミック・ハックネイルという人でバンド名のレッドは彼の髪が赤毛だったからとも言われています。同じブルー・アイド・ソウル系のバンド【WET WET WET】との比較になってしまいますが、シンプリー・レッドの方がよりゆったりと聴かせる歌に徹している。60年代モータウンサウンドにジャズ的な側面もあって、聴きやすさではこちらの方かなと思います。でも「MONEYS TOO TIGHT」なんかを改めて聴いてみると、バックの女性コーラスがソウルというよりレゲエぽいですね。このアルバムからのシングル「HOLDING BACK THE YEARS」は1986年に全米でNO1ヒットにもなりました。この曲の空気感と静寂感は独特のものです。軽く静かに流れるシンセサイザーの音が素敵です。ゆったり流れるサキソフォンの音色にも、ウットリさせられます。そしてハックネイルのソウル・フィーリング溢れるヴォーカルはテクニックなのか生まれついたものなのか分からないですが特上です。シンプリー・レッドはこの後、1000万枚以上売れた『STARS』というヒットアルバムを1991年に出していますが、私はこの頃はWET WET WETの方が好きだったので聴いていませんでした。『PICTURE BOOK』の頃もどちらかと言えば、【スタイル・カウンシル】の方が好きだったかな。ロックの乗りという面で少し物足りなかったのかもしれない。けれど『PICTURE BOOK』は80年代の忘れられない名盤であることには間違いありません。
2004.10.04
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この夏、音楽DVDで唯一買ったのがこれ。REMの『ライヴ・イン・ジャーマニー』です。REMは2003年、ツアーとして6月から11月にかけて行っている。このライブ映像は7月19日ドイツ、ヴィースバーデンで行われたステージを収録したもの。野外会場である。ちょうど日本の日比谷野外音楽堂に似た雰囲気の会場、もちろん大きさはそれの10倍以上はあると思われます。選曲が多岐にわたっていて、ベスト・オブ・REMといっていいものになっています。今回のツアーではHP上でリクエストを受け付けたそうです。ヴォーカルのマイケル・スタイプは、水色のワイシャツと茶系のジャケットとサングラス姿で登場。頭はツルツルです。ヴォーカルスタイルはもう伝導師のようで引き込まれます。会場は男女半々で20代~30代が中心ですが、アダルトな雰囲気で本物のREM好きといった感じです。中盤で演奏される名曲「LOSING MY RELIGION」で最高に盛り上がります。ピーター・バックが弾くギターが特殊でウクレレぐらいの大きさの小型のギターを使用していました。なるほどなぁ、あの切ないギターのフレーズはこれで出していたのかと思ったしだいです。14曲目の「AT MY MOST BEAUTIFUL」あたりから会場も暗くなって、益々REMの世界に入り込みました。ラストは「MAN ON THE MOON」で静かなギターのイントロで始まる曲ですが、♪If you believed they put a man on the moon~の箇所から総立ちで全員合唱大盛り上がりです。ラストの「MAN ON THE MOON」が終わって、奥に引っ込んだと思ったら30秒も経たずにステージへ、アンコール1曲目はこれまた美しいバラード「EVERYBODY HURTS」です。アンコールは「EVERYBODY HURTS」から「CLOSING CREDITS」まで7曲も演奏しています。REMのライブを見て思ったこと、会場の人達は皆にこやかで幸福感に満ちている。そうREMとはそんなバンドなのだ。アコースティックで繊細で聴いているとどこか熱いものがこみ上げてきます。マイケル・スタイプのヴォーカルの求心力はまさにカリスマです。活動歴は20年以上なのに、技巧に走ることもなく惰性でやっているようにもみえないし、商業主義のかけらも見えない純粋な音楽に頭が下がります。このライブDVDは、私の一生の宝物になるのに違いありません。(来日したら一緒にライブ見に行きましょうね、笑)
2004.09.14
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今日も挑戦してみたけど、やはり眠くなってしまった。何がって、最後まで眠くならずにソニック・ユースのアルバム聴けるかなという挑戦です。ちょうど、高速道路をドライブしている時に、助手席に座ってみたものの運転手がそれほど気が合う人でもなくて、話もはずまなくて、そのうち単調なロードノイズに眠気が襲ってきて、でも運転手に悪いなと気をつかって眠気をこらえるつらさに似ている。ソニック・ユースのギター・ノイズは私には今のところロードノイズに近い。もっと振幅の大きいノイズなら退屈しないのですが、平坦すぎると思う。「TEEN AGE RIOT」も「SILVER ROCKET」も悪くはないけど、左の耳から右の耳にすり抜けてしまうだけ。スライド・ギターの音色が苦手なのかもしれない。このアルバムは最高傑作とも言われているので、眠くなる私の脳みその方が隙間だらけでおかしいのかな思って何度も聴いてみるのですが……そういや、ニューヨークのパンク系の音は眠くなるのは多いような気もする。【ヴェルベット・アンダー・グラウンド】も【モダン・ラヴァーズ】も【テレヴィジョン】も曲によっては眠くなります。睡眠薬替わりになってしまっています。眠くなるほど気持ちが良いともいえますが……もっと退屈しなくて、心地よくて眠くなるソニック・ユースのアルバム誰か教えてください。(笑)
2004.08.29
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OMDのフルグループ名は【ORCHESTRAL MANOEUVRES IN THE DARK】と言って、記憶にある限りロックバンドの名前で一番長いです。大概の人はOMDと呼んでいると思いますが……彼らはリヴァプールで結成されエレクトロニック・ポップ系のバンドでは、1978年頃から活躍していて歴史が長いです。初期の曲はドイツの【クラフトワーク】の影響も強く感じられ、ピコピコテクノサウンドでしたが、この1986年に発表された『THE PACIFIC AGE』あたりになると、より洗練されて、テクノ度は軽くなり、叙情的でメランコリックになってきました。私は初期のOMDも好きでしたが、この頃のポップなOMDはもっと気に入ってます。バンドの中心人物はヴォーカリストでもあるアンディ・マクラスキー。面長でキリッとした濃い顔立ちの人です。声も甘くて優しくて聴きやすいです。このアルバムからは「LIVE AND DIE」というシンセベースが心地よい浮遊感たっぷりの名曲が生まれてますねぇ。「THE DEAD GIRLS」などはバンド名に似つかわしいストリングスと混声コーラスが美しいオーケストラレーションたっぷりの楽曲です。バンドはこの後、1989年にマクラスキー以外のメンバーが脱退。その後はマクラスキーのソロプロジェクト化しているが、OMD名義でアルバムを出しています。…………………………………………………………………………………………………………先ほど軽井沢から帰ってきまして、OMD聴いてます。心地よい事。疲れた体にも良いですよ。旅行記は明日書くかもしれません。ではまた明日。(^o^)
2004.08.27
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デヴュー時から聴き続けていて、かなり好きな【トーキング・ヘッズ】なのですが、今まで何で書いていなかったのが不思議なくらいです。トーキング・ヘッズは一般的にはパンクと言われていますが、私は感覚的にパンクとは言いずらいところがあります。『77』は彼らのファースト・アルバムですが、とてもお洒落な楽曲ばかり揃っています。あえていえばカジュアル・パンクと言えばいいのか、カレッジ臭さがたまりません。それもそのはず彼らはデザイン学校の同級生仲間として結成されています。ニューヨークのバンドと言えばそれまで、暗いアンダーグラウンドなバンド(ヴェルベット・アンダーグラウンド等)や街の不良兄ちゃん姉ちゃんバンド(ラモーンズ、パティ・スミス等)というイメージだったのですが、トーキング・ヘッズは違いました。明るくてユーモアがあって、清潔感がある、インテリバンドという感じでした。そこに惚れましたです。『リメイン・ライト』での黒人音楽への接近、このアルバムの評価が高いようですが、私は『77』の方がずっと好きなのです。新鮮で初々しいところとかが……。音もシャープなギターのカッティングと、ちゃかちゃかリズムが気持ちよいでーす。「NEW FEELING」のさり気ないダンス度も良いのでーす。このアルバムの中では「サイコ・キラー」が特に有名かな。乗りの良い曲ですが、変拍子で面白い曲です。《PSYCHO KILLER》♪事実を認められそうにないよ 神経が張りつめてリラックスできない ベッドが燃えていて眠ることができない さわらないで、僕は高圧線だ サイコ・キラー 早く早く逃げたほうが身のためさ 君は話しはじめるが 会話を終わらすことさえできない いろんなことを教えてくれた君なのに 今じゃ言いたいこともないんだろう 僕だったら言うことがないときは黙っている なにか言うなら一度だけでいい 繰り返す必要はないよ♪デヴィッド・バーンのヴォーカルは早口で規則的なリズムから外れまくり、酔っぱらい中年オジサンみたいですが、好きになると癖になります。(笑)癖が強すぎるのか、他のメンバーがハモっている曲があるという記憶がないな、そう言えば……その必要がないくらいバーンの魅力プンプンという事でしょうか。アルバムはその後買い続け6枚もあります。LDが1枚にDVDのライブ映像『STOP MAKING SENCE』まで買ってしまいました。(笑)
2004.08.22
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パンクのアルバムでは、これを一番良く聴いていたし、最高傑作アルバムだと個人的には思っています。パンクの3大バンドと言われていた中で【セックス・ピストルズ】はどこかジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)の奇人変人な所が感じられたし、【ダムド】はパンクをファッション化している若僧達というイメージがあったのですが、【クラッシュ】のファースト・アルバム『白い暴動』を聴いた時は、ほんとに恐かった。この人達はマジにロンドンの社会状況、失業や階級制度などに対して怒っているのだなとレコードを聴いただけでもビンビンと伝わってきました。【ストラングラーズ】だったかクラッシュだったか記憶が曖昧ですが、彼らが来日したときのインダヴューで「日本は電話ボックスなどの公共物が壊されていないね」などと答えていたのが印象に残っています。ロンドンはそんなに荒れた街なのかと、思ったものです。1970年代後半当時のイギリスの状況は経済は生きずまっていたという事、その反対に経済成長期の真っただ中であった日本、さぞ日本に来て面食らったであろうと考えられます。クラッシュのライブはビデオでしか見たことはないのですが、ミック・ジョーンズの殺気だった目つきと喋りは怖かったです。客を盛んに煽っているのか喧嘩を売っているような感じで、その度に客が波打っていました。この人達は《マジ》なんだなと思いました。で『LONDON CALLING』なんですが、3作目にあたりますが『白い暴動』ほどの過激さは影を潜めています。それと音楽性がとても豊か。レゲエやスカビートを取り入れたロックンロール。特にベース音とドラムス音のスコンスコンと耳に入ってくる気持ち良さ、これに参りました。ロカビリー調の「BRAND NEW CADILLAC」なんか最高にいかすぜ。そういえば【ストレイ・キャッツ】なんてバンドもいたなぁ、この頃の流行だったのかしら?「WRONG ‘EM BOYO」はスカ・ビートの極めつけ、踊れます。このアルバムは1979年作なのですが、同じ年には【スペシャルズ】や【マッドネス】などのスカバンドもデヴューしていますね。前後関係は定かではないですが『LONDON CALLING』が伏線になったと言い切ってしまいましょう。それから、そんなに気にしていなかったアルバムタイトルですが直訳してしまうと『ロンドンを呼ぶこと』になってしまい、意味不明です。『CALLING』だけだと『職業』になってしまいます。召喚という意味もあるみたいなので、『ロンドンよ決起せよ』『ロンドンよ目を覚ませ』見たいなニュアンスが正しいのでしょうか。久しぶりに聴いた『LONDON CALLING』元気になりますぞ、これは。(笑)
2004.08.10
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今日の夕方のニュースでこんな話題がありました。《熊本県の県立高校に勤める30代の男性教諭が、携帯電話のカメラで自分の下半身を撮影し、メールで送信した画像が生徒に出回っていたことが分かった。同校は同日、緊急職員会議を開き対策を協議。教諭を当分の間、自宅謹慎させることにした。教諭は、20歳前後の女性と称する相手から携帯メールを受け、2日間にわたり約20通ずつのメール交換を行った。その際、相手が顔と下腹部の画像を送ってきたので、教諭も自分の顔と下半身を撮影し、画像を送り返したという。その後、教諭の画像が複数の生徒の間で出回っているというメールが相手から届き、教諭はメールのやりとりをやめた。》 ~ヤフーニュースより~この先生はきっと、20歳前後の女性の陰謀にはまったんじゃないでしょうか?クラスの女子生徒が、この先生が嫌いかいたずらしようとして、知り合いの女性とグルになって下腹部画像を送った。そこで終われば良かったのですが、この先生真面目すぎるのか間抜けなのかわざわざ自分の下腹部の画像を送ってしまった。生徒に出回っているという情報がその女性から知ったというのも変です。私だったら受け取った貴重な画像は削除しといたことにしておいて、こっそりパソコンに落として楽しむとかしますけど……(笑)自宅謹慎処分にしたところで、出回った画像はなくならないだろうしこれだけニュースになったら全国に出回ることも考えられます。一生先生笑い者!(爆笑)さて本題です。(笑)ロック界にも元教師だったミュージシャンがいます。有名なところでは元【ポリス】のスティングがそうです。イングランド北部のニューカスルで小学校の先生をしていたそうな。その頃の体験もふまえたのか、ポリス時代に「DON’T STAND SO CLOSE TO ME」邦題(高校教師)という曲まで書いています。詩は、女子生徒が若い高校教師に恋焦がれている、若い高校教師は女子生徒に対して馴れ馴れしく近づかないでくれ、関係がばれてしまうよという内容の曲です。そういえば、教師同士の結婚というのもあって、私が通っていた中学校では担任と保健体育の先生が結婚することになって、担任は恥ずかしそうに学年の終わりの時に生徒に報告してたっけ。保健体育の先生は新年度には転勤(転校)していきましたけど。教師同士だったらお互い大人だから構わないだろうけど、教師と生徒の出来てしまう関係は不味いですね。誘惑とかもあるのでしょうね、女子校に若い独身男性教諭がいたら。下宿住まいだったら夏休みとかに押しかけて関係持ったりして………(想像)。。。(^^;)ポリスの「高校教師」はサードアルバムの『ZENYATTA MONDATTA』の1曲目にある曲です。シングルにもなりヒットしています。メンバーはスティングの他にギターリストのアンディ・サマーズ、ドラマーのスチュアート・コープランドの3人です。デヴュー・はパンク全盛期1978年に『OUTLANDOS D’AMOUR』を発表している。このアルバムではパンクぽいエネルギッシュなロックだったのですが『ZENYATTA MONDATTA』ではレゲエ色がさらに濃くなっています。ポリスがパンクバンドと言われにくいのは、彼らは既にベテランであったためで、過去に【カーヴド・エアー】【アニマルズ】といったバンドに在籍していた事と、メンバーの年齢も20代後半から30代であったためサウンド的にも過激性よりもアンサンブル重視だったためです。私はこの時期にはレゲエにもはまっていたので、ポリスのレゲエのリズムの導入という斬新なアイデアには抵抗なく聴けました。3人でキーボードを使っていないのに音響の空間再現には驚かされました。『ZENYATTA MONDATTA』も好アルバムですが、やや地味で渋めなので初めて聴くのだったら『シンクロニシティー』『白いレガッタ』『OUTLANDOS D’AMOUR』の方がお奨めかな。
2004.08.05
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リアルタイムで聴いていました【ギャング・オブ・フォー】。当時(1979年)今まで聴いたこともないようなソリッドで、ギターのカッティングが強烈なサウンドでした。パンクバンドの中では後発だったと記憶しているけど、無駄な音が一切なく無感情なエッジが利いた切れ味鋭い音。そこがまた、パンクの一つの方法論を示したと言うことで、後々のオルタナ系のバンド達に多大な影響を及ぼした。このアルバムもさすがに今ではターンテーブルに乗ることは少なくなりましたが、その過激さゆえ、レコードラックから弾かれることなく今もさんさんと輝いている。強烈さが忘れられず売り飛ばすこともなく生き残りました。(ちなみに、セックス・ピストルズのファーストは売ってしまいました。)ジャケットも真っ赤でいっそう過激さを象徴しています。今改めて聴いてみると、ちっとも古くさくはないです。オルタナの原点にして、基本形。80年代の【ピクシーズ】や【ソニック・ユース】に受けつがれていったと実感できます。バンド名のギャング・オブ・フォーは中国の4人組からつけられている。結成は1977年イギリスはリーズ。イギリスらしさを感じるのはヴォーカル、なまりの強い英語は【ブラー】と同じくらいに強いです。差し迫ってくる感じのヴォーカルです。ギター奏者はアンディ・ギルという人。ベース音が明瞭で明確で骨格が見える。ギターとベースの掛け合いが見事、これがファンクっていうやつですかね。メロディーなし曖昧さなし、空間再現性なしの12曲、一気に聴き終えます。(CD化されて15曲になったようですが……)以前に書いた、【フライング・リザーズ】のアルバムも1979年の作品で、この二つのバンドのアルバムがこの年は強烈でありました。
2004.07.03
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