☆夏から秋へ

水無月



紫陽花蛙.gif
●手枕のあとの赤みや昼寝覚

   ●くず籠をからっぽにして初夏の風

 ●短夜や昔語りの母と居て

   ●投手戦一球ごとにビール飲む
 ●校長の訓辞短しプール開き

   ●新調の傘ひろげたし旱梅雨

 ●白葵すっくと立ちて迷ひなき

  詠み人 まるまる茸





文月



朝顔.gif
●早退けて読書三昧半夏生

   ●時計草ひらいて母の誕生日

 ●挨拶もそこそこに行く夕立まえ

   ●喪の列に炎昼とまり影の濃き
 ●冷やっこ最後に置いて夕の膳

   ●雲の峰為さねばならぬことのあり

 ●抜いた歯の愛しくもあり夕端居

                      詠み人 まるまる茸





葉月



秋明菊.gif
●甲子園土の重さや夏終はる

   ●原爆忌聞こへし音の遠くあり

 ●古本の匂い微かに秋立ちぬ

   ●停電の手持ち無沙汰や夕立時
 ●大スイカ視線集めて刃を入れる

   ●酒肴揃ひ枝豆忘れられ

 ●青柿の落ちて子供の蹴鞠かな

  詠み人 まるまる茸


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