田んぼなんてまじかで
見る事はなかったし
ましてそんな生き物が
こんなところにいる
なんて事も知らなかった
声はすれども姿は見えなかった
田んぼの両側は
林になっていた
木漏れ日が当たる地面には
薄紫の花があちこちに
楚々と咲いていた
何の花だろう
ええっ!スミレ!?
写真や絵に描かれているのを
見たことがあるだけの花
花の大きさや形、色までも
生まれて初めて見た
おかーさんは
スミレが咲いている!と驚き
あまりの嬉しさに
我を忘れて見入っていた
スミレなぞは草だ
と言い放つ農家の人のいうことは
全く理解できなかった
こんな可憐な花をつけるものが
ただの草だなんて
摘んでいき花瓶に挿そう
などという考えも
思いうかばなかった
スミレの群落は信じられないくらい
美しかった
(c) 2010 abarayabara.

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