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ボーン・アルティメイタム~最終章



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ついにここまで来たかと必然的にこの第三部に於いて完結を観るのだが、最終章、まことに良く出来ている。このシリーズは、ロバート・ラドラムによる長編小説『暗殺者』The Bourne Identity (1980年)、『殺戮のオデッセイ』The Bourne Supremacy (1986年)、『最後の暗殺者』The Bourne Ultimatum (1990年)のボーン三部作が原作だが、間違いなく今作が最高にスゴイと思う。

先のシューター極大射程と同等に、リアリティ溢れる天才的射撃手としての腕の良さ。そして動物的直感からの動きは、ジェイソン・ボーンという主人公をサスペンス・アクション作品にはなくてはならぬ存在として確定させることになるだろう。見ればすぐに分かるほど、映画創りの上手さをうんうんと頷くように堪能する作品だ。11月10日より日本上映、究極のノンストップ・アクションの最終章がお目見えする。

記憶喪失の男が、嵐の地中海沖で救出された。その男の名はジェイソン・ボーン。究極の暗殺者を育成する、政府の極秘計画トレッド・ストーンが生んだ“殺しの芸術品”だ。しかし、計画そのものが闇に葬りさられたとき、彼の存在は“邪魔者”となり、組織から次々と彼の元に暗殺者が送りこまれた。そして新たに送り込まれた暗殺者によって、ついに最愛の女性の命を奪われる。

自ら進んで敵を殺すこともなく、記憶をなくしたまま不穏な現代に放り出され、恐るべき謀略に巻き込まれながらも闇の中の真実を探し求める孤独な青年。

そんな新時代のヒーローを演じるのが、マット・デイモン。『ディパーテッド』『オーシャンズ13』と相次ぐ話題作で役者としての幅の広さを印象付け、ひときわ思い入れの深いこのシリーズでは精悍な魅力を遺憾なく発揮している。そしてこのシリーズの飛躍的な進化を語る上で欠かせないのが、『ボーン・スプレマシー』に続く2度目の登板となるポール・グリーングラス監督の卓越した手腕だ。9・11の悲劇に真正面から向き合った『ユナイテッド93』でアカデミー監督賞にノミネートされた彼が、ボーンの最後の旅をサスペンスフルに語り明かした。“伝説”の3部作、ここに完結する。まずは観てほしい。

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