【 部活の先輩 】











【 部活の先輩 】


アオはそれまでもいくつか恋をしてきた。


だけどね、『先輩』っていう存在は初めてだったよ。


彼は部活の2コ上の先輩。


アオが入部して1番最初に話し掛けてくれた人なの。


やんちゃなゴリラの子供みたいな顔した先輩だった。


おもしろくって優しくって、憧れの先輩だった。


憧れだったはずが、いつの間にか本気で好きになっていた。


彼らの引退試合で、最後にアオは先輩のジャージを手にした。


もぅ明日からは先輩はいないんだ・・・。


そう思いながらジャージをたたんで持っていた。


着替えて出てきた先輩にジャージを渡したとき、


すごく切なかった。


告白しようと思ってた。


付き合いたいなんて思ってなかったけど。


ただアオが好きってこと伝えたかったんだ。


アオのこと忘れて欲しくなかったんだもん・・・。


引退してからは校舎ですれ違うくらいしか会うことはなくなった。


1週間ぶりに会えた日には嬉しくて涙がでそうになるほどだった。


アオが好きだった先輩とは、会っても恥ずかしくて話せなかった。


他の先輩とばっか仲良くなって、しまいにはその先輩とケンカ友達状態になるほどだった。


そのケンカばっかの先輩は、アオのこと好きだったみたい。


アオは好きな先輩に夢中だったから、、全然気付かなかったよ。


今でもその先輩のことはィィ先輩だと思ってる。


アオの好きな先輩と一緒の電車になったとき、胸は言うこと聞かなかった。


ドキドキドキドキドキドキドキドキドキ・・・・・。


「先輩、大学決まったら、メアドおしえてください」


このセリフを言えた自分は本当にスゴイと思う。今でも思う。


しかーし!!!


先輩は大学落ちちゃいました★


今大学1年生になりましたぁ♪


アオの恋は1年生の冬休みでおしまい!


バレンタインの頃にはカレシがいました、とさ☆


















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