本艦 マコロン

本艦 マコロン

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【硝子の街にて/柏枝真郷(講談社X文庫)】
<イラスト:茶屋町勝呂>
潮 Flow( 著者: 柏枝真郷 | 出版社: 講談社 )
現在全18作。ずっと長い間読み続けている大好きな作品。私的にはBL云々にこだわらず読んでみてほしいおすすめの1作。
NYに住む日本人ノブとアメリカ人シドニーが幼馴染みから恋人になり、今では夫婦生活(男同志だが)10年?的な幸せムードですが、ラブストーリーが主体ではなく、柏枝流の静かで優しい感性が生きたミステリーです。
普段は鈍感で自覚のないガキ(いい大人なのですが)である主人公のノブが、なぜか犯人・被害者の心の闇や感情にシンクロしてしまい、そのことによって事件の真相があきらかになったり傷ついた人の心を癒したりしてくれる。
恋人のシドニーはNY警視庁殺人課の刑事だが、陸軍にいた頃に湾岸戦争へ出兵していた経験があり、その時の心の傷が原因で何度もノブとの関係が危うくなったり。現在の2005年から少し遅れての時代背景の中、その年に実際に起こった事件や社会情勢に添って話が進んでいくせいか、なんだか自分と同じ世界(実はノブの生まれた年が自分と近いせいもあり)にいるようで妙に共感したりなんかして…
本当に心からいつまでも続いてほしいシリーズです。

おすすめ度 ★★★★★
2005.1.9


【御足(あし)をお舐め/剛しいら(笠倉出版社 Cross novels)】
<イラスト:門地かおり>
御足1
人を惹きつけずにはおかない美貌と威光を放つ桜川美堂は生徒会長にして学園の支配者。「僕こそが学園そのもの」とその傲慢さで全て自分の思いのまま君臨していた美堂の学園に、型破りな新任教師松本哮がやってくる。美堂は計画の妨げになる彼を学園から排除しようと罠をしかけるが…。牡の危険な匂いを放つ松本に美堂はいつしか捕らわれ、自分がずっと力強い大人に守られたいと願っていたことに気づかされる。小さな世界しか知らなかった少年が、初めての恋に堕ちる瞬間。

おすすめ度 ★★★★☆
2005.1.23


【華は貴族に手折られる/遠野春日(SHY NOVELS)】
<イラスト:門地かおり>
華は貴族に手折られる
由緒ある高塔伯爵家は財産を騙し取られ破産の一途を辿ると思われた。それでもなお伯爵家を守ろうとひとり伯爵家へ自らの意志での残った高塔家の末子、葵。そんな折り、男爵の称号を金で買った貴族嫌いの速見桐梧が現れ、借金の肩代わりをする見返りとして葵自身を要求してくる。桐梧は伯爵家に生まれ、何の苦労も知らずに暮らして来た葵を陵辱し、大嫌いな華族としてのプライドをズタズタに引き裂いてやるつもりだった。だが美しく線の細い神経質そうな葵は、恥辱にまみれてもなお、華族のプライドとは別の気高さと強さを持ち、次第に桐梧を本気にさせる。一方葵は、自分を男娼のように扱う理不尽な桐梧に許したのは体だけのはずだったのに、時折彼の見せる優しさに深い慈しみを感じてしまい……
桐梧に非道い扱いを受けながらも健気な葵が可愛かった~。葵が桐梧に買われたことを知った華族時代の友人に侮蔑されちゃうシーンを我が事のように半ベソかいて読んでました…

おすすめ度 ★★★★★
2005.3.14


【MISTY BLUE/遠野春日(クリスタル文庫)】
<イラスト:門地かおり>
画像なし
秘密の隠れ家のようなバー『MISTY BLUE』。達也はそこで神秘的な深いブルーの瞳を持つ美しい京に出会い、一度で彼に魅入られてしまう。兄弟とはいえ京とただならぬ雰囲気の兄、普通では考えられないような京の身に起こった過去の出来事。謎めいた彼の素性に戸惑いつつも、達也の京への思いは深まるばかり…。もうすぐ親に決められた婚約者と結婚すると告げられ、今だけの関係でいることに耐えきれなくなった達也は、京を一方的に遠ざける。達也は仕事に打ち込むことで京を忘れようとして間もなく、京が精神的にひどい状態にあることを知り…
京やバー『MISTY BLUE』に神秘的なイメージがあるせいか、浮遊感のような不思議な感覚に捕われてしまうような読後感。リッチで大人な恋のお話。

おすすめ度 ★★★★☆
2005.3.15


【たとえこの恋が罪であっても/いとう由貴(SHY NOVELS)】
<イラスト:門地かおり>
たとえこの恋が罪であっても ( 著者: いとう由貴 | 出版社: 大洋図書 )
ずっと療養所暮らしだった瑞樹は、母の死によりイギリスの実父の元に引き取られる事に。初めて会う家族に不安と喜びを感じながらも異国へと赴くが、待遇は決して自分が思い描いていたような暖かいものではなかった。亡き母は男関係が激しく、過去のスキャンダルを知る者は家族間に留まらず、使用人、瑞樹が入学するパブリックスクールの生徒たちにも周知の沙汰となっており、その子どもである瑞樹は好奇と蔑みの目に晒され、瑞樹には身の置き場がない。唯一、父の再婚相手の連れ子である義兄のアルフレッドは、総代生の立場からか他の者のように瑞樹を蔑んだりせずに平等に扱ってくれ、いつしか瑞樹は彼に心の安らぎを感じるようになる。アルフレッドもまた、周囲からの蔑みや虐めを受けつつもくじけず、健気で懸命に日々を過ごす瑞樹に少しずつ惹かれていく。
そんなある日、瑞樹が男相手に売春をしているという噂があると弟のエドワードに教えられ…
瑞樹が可哀想すぎてつらかった…。唯一の救いだったアルフレッドにさえ見捨てられた時には涙なしではいられません。天国と地獄が交互に訪れて、ハラハラさせられました。

おすすめ度 ★★★★★
2005.3.16


【浪漫小説のように/遠野春日(オークラ出版アクア文庫)】
<イラスト:門地かおり>
浪漫(ろまん)小説のように( 著者: 遠野春日 | 出版社: オークラ出版 )
家政婦募集の小さな新聞広告を見て、伯爵家当主の二階堂裕貴のもとへやってきた美しい青年和音。見るからに育ちのよさそうな気品を持ちながらも、家政婦としての仕事をそつなくこなし、安らぎを与えてくれる和音がいつしか裕貴にとってなくてはならない存在になってしまう。お互いの気持ちを告げられずにいながらも、穏やかな日々を過ごしていた2人のもとに、和音の実家から電報が届き…
遠野さんのノスタルジー溢れる貴族ものです。一途で可愛い和音、穏やかで純粋な心を持つ紳士的な裕貴。そんな2人の恋を盛り上げたのは、弟の和音に執着するプライドが高くひねくれ者のブラコン兄周一朗の存在であったと思われる。こういう人物って重要ですね~。

おすすめ度 ★★★★☆
2005.5.1




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