"Cuando Calienta el Sol" Original by Los Hermanos Rigual in 1957 『太陽は燃えている』高橋元太郎『燃える太陽』園まり1963 (本当は「懐かしのイタリアン&フレンチポップス?」のテーマはふさわしくありませんが、そのわけは、読んでいただければ判明いたします)
『太陽は燃えている』といえば、誰の歌を連想するでしょうか。 思わず、高橋元太郎!...と答えてしまった人、年がバレますよ。僕も当然高橋元太郎ですけど。......待てよ。そもそも高橋元太郎を歌手として認識している人はどれくらいいるのでしょう。 まあいずれにしても、我が国では1963年、すでに日本語版が一度流行ったのです。歌っていたのは、スリー・ファンキーズを抜けてソロになったばかりの高橋元太郎。そして、スパーク3人娘の一人、園まり。ただし、園まりの方は『太陽は燃えている』ではなくて、『燃える太陽』というタイトルでした。もちろん全く同じ歌で、歌詞も同じだったと記憶しています。「♪ 愛の渚に 燃える太陽~......」ってね。 しかし、『太陽は燃えている』ときけば、おそらく多くのみなさんが70年代初めに流行ったエンゲルベルト・フンパーディンクの英語版 "Love Me with All of Your Heart" を思い浮かべるでしょう。 僕は、高橋元太郎・園まりの歌を知っていたので、この邦題には全く違和感を感じませんでしたが、英語版で初めてこの歌を知った人は、内容と邦題があまりにかけ離れていて、変だと思ったことでしょう。 実は今回この曲を採り上げたのには、だいぶ遅れてしまいましたが、できるだけ早くお詫びと訂正がしたいという個人的な事情があるです。
そのとき僕が書いた感想の一部を転載いたします。
「『太陽は燃えている』は実は原曲はイタリアです。つまりカンツォーネね。で、歌っていたのが誰だったか、ちょっと思い出せなくてすみません。原題も『何とか del Sol(?) 』で(これもあとで調べようかと思っていますが)、イタリア語で太陽は sol だから、日本語訳は実は正しいんです...」
2. 「原題は "Cuando Calienta el Sol" だった」 が、しかし、園まりを久しぶりに聴いて、これはスペイン語だと見当をつけたところから、ルーツを探るにも、まずタイトルの正しい音とスペルを発見しなくてはと、思ったのです。 しかし Google(正確にはスペインYahooですが) はすごい。"quando" と "sol" と "Lyrics" をキーワードに検索を試みると、ズラッと結果が出る。ところが、肝心の『太陽は燃えている』らしきものに当たらないのです。どうもおかしいと思って、スペイン語の「クワンド」のスペルを奥さんに訊いたら、"cuando" だというではありませんか。 あらためて Google ......。ありましたありました。ついに発見です。タイトルは、"Cuando Calienta el Sol" 「♪ クワンドカリエンタエルソール」でしたね。でも「♪ クワンドカリエンタルサーン」もまんざら大ハズレではなかったでしょ。
そして、今回の最大の収穫は、『太陽は燃えている』=『燃える太陽』の原曲 "Cuando Calienta el Sol (クワンド・カリエンタ・エル・ソル)" のオリジナルについて知ることが出来たことでした。 一般にはメキシコの楽曲として1962~63年にヨーロッパ/アメリカ/日本に旅立って行ったこの曲は、実は1957 年にキューバの Los Hermanos Rigual(ロス・エルマノス・リグアル) によって作られ歌われた曲だったんです。 正直言って、これほど奥の深いものだとは想像していなかったので、このページ→"Cuando callienta el sol"にたどり着いたときには、ホントにビックリしました。 ここの 'Play the music" をクリックして、ぜひオリジナルを聴いてみてください。また、ここにはスペイン語のオリジナルの歌詞もあり、さらにはご丁寧に英語の対訳が載っているので、とても参考になります。 僕の持っているポップスの楽譜集「永遠のポップス.1」によると、作詞・作曲が "M. Vaughn & C. Rigual" で、"1961 by EDITORIAL MEXICANA de MUSICA INTERNACIONAL S.A." となっています。M. Vaughn は英語の詞を書いた人だと思います。 C. Rigual の方は、これを歌っている Los Hermanos Rigual ("Rigual兄弟"の意) のメンバーの一人で、作曲者でしょう。
3.「イタリア語・日本語・英語・スペイン語」 この歌が最初メキシコから海を渡り、スペイン語の歌として 1962~63年にかけてヨーロッパで流行ったときには、各国いろんなバンドや歌手が歌いましたが、オリジナルの Los Hermanos Rigual と同じラテン・コーラスグループ・スタイルが主流のようで、Los Marcellos Ferial などが歌っていました。が、また、ラファエル (Rafael Martos Sanchez) のようなソロ・シンガーが歌った記録も残っています。 ヨーロッパで流行ったこの歌は、そのまま日本に来て、日本では当時普通に行われていたように、日本語の訳詞をつけて高橋元太郎と園まりの持ち歌になったのです。 コニー・フランシスがイタリア語で歌っていることは上にも書いたのですが、彼女はスペイン語でも歌っていて、その後半は英語になっています。歌詞は、例のエンゲルベルト・フンパーディンクでおなじみの "♪ Love me with all your heart that's all I wanted..." です。 初めて英訳版を歌ったのは、1964年のレイ・チャールズ・シンガーズでしょうか。日本語版がヒットしたのは 1963年ですから、英訳版の方が後からということになります。 そして、1971年エンゲルベルト・フンパーディンクがイギリスでこれを歌い、再び世界的にヒットしたというわけです。
『太陽は燃えている』は、その後もいろいろな人が採り上げて、すっかりラテン・スタンダード・ナンバーとなりました。最近ではあの Luis Miguel (ルイス・ミゲル) が歌っています。 でも、これはユーロビートみたいなへんてこなリズムに乗って歌っていて、あまり好きになれませんでした。 でも、長い間いろんな国のいろんな人に歌い継がれ、この歌も幸せ者だなあと、夏の終わりに思うのでした。
♪ Cuando calienta el sol qui sulla spiaggia Vedo i tuoi occi brillar accanto a me Si' sei proprio tu la tua voce e tuo sguardo la tua bocca che mi bacia oh oh oh Cuando calienta el sol
♪ 愛の渚に燃える太陽 楽しかった思い出 さよなら潮風 そっと 涙を拭いてね オッホホ~
♪ Love me with all your heart that's all I want love Love me with all your heart or not at all Just promise me this that you'll give me all your kisses Every summer every winter every fall Cuando calienta el sol
♪ Cuando calienta el sol aqu en la playa, siento tu cuerpo vibrar cerca de mi; es tu palpitar, es tu cara, es tu pelo son tus besos, me estremezco, oh oh oh! Cuando calienta el sol