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* | 5 Ⅲ群の商品の特徴:Ⅰ群に類するもの・Ⅱ群に類するもの&レア物や品薄感による急騰か (Ⅲ群の値動きグラフ) Ⅲ群の商品の特徴 Ⅲ群は「寄せ集め状態」でパターンがまちまちなので、ひとつひとつ検証していくことにします。 まず、ヤBから見て行きましょう。ヤBはヤAと同じ日にオークションが始りました。ヤBはヤAに比べれば商品の条件が劣りますのでおそらく入札しようとしている方々はヤAを本命とするならばヤBを押えと考えたのではないかと思われます。ヤBはヤAを追いかけるように2300円(リアルタイムでは2400円)まで上昇したところでしばらく値動きが止りました。これはヤAの値動きを見るということもあるでしょうし、ヤBのオークション終了までにまだ相当の日数がありましたのであせっても仕方がないというような気分が働いたと思われます。そのうちにヤD・ヤF・ヤG・ヤHなど続々と出品が相次ぎヤBのオークションが終了する26日にはたくさんの同じ抱っこ紐がネット上に陳列されるに至りました。このように、オークション期間が長くなると開催中に競争相手が多くなってしまうことも考えられます。しかし、一方でヤCのように期間を長く設定したからこそ競争相手のオークションがみんな終了してしまい、品薄になってから終了する事態が起ることもあるわけです。この辺がネットオークションのおもしろいところなのではないかと思われますが、要するにオークション期間が長くなればなるほど不確定要素が増える、言いかえれば出品者にとって不測の事態が起りやすいということになります。 さて、ヤBはその後、通常あまり考えられないことがおこりました。25日に最高入札価格の入札者が入札を取消してしまったのです。そのあたりの細かい事情は外からでは全くわかりませんが、とにかく入札の取消しがあった結果、ヤBの入札価格は510円まで戻りその日のうちに2300円(リアルタイムでは2400円)まで値を戻してしまいました。ですから、グラフ上には入札取消しは出てきていません。ヤBは最終日になって価格が再び上昇し、ヤAよりも少し低い2900円で落札されました。 次にヤCです。ヤCは出品後しばらくの間はほとんど値動きがありませんでした。これは、ヤCのオークション期間が長かったため、ほんの少し価格が上昇した時点で先にオークション終了を迎える競争相手が多数出現し入札しようとする人たちの注意がそちらに向いてしまったためと思われます。しかし、先ほども申しあげましたが、ヤCがオークション終了を迎える前日までにヤB・ヤD・ヤE・ヤHなどがオークション終了を迎え、ここで(後から見ればほんの1日2日なのですが)商品の空白状態が生じました。もちろん、出品されている商品は他にもあるのですが、オークション終了日が4,5日先になってしまうために入札しようとする方々の注意が一気にヤCに集中したと考えられます。さらに、ヤCはその色に商品の特色があります。ヤCは黒ではなくカーキ色の抱っこ紐なのです。カーキ色の商品は黒の商品よりも出品数が少ないので入札しようとする方々の注意を引きやすいと思われます。この二つの状況からヤCは3300円まで価格が上昇して落札されました。これは、黒の新品ヤHの落札価格よりも高い価格です。 商品の色という点で突出しているのがヤEです。ヤEの色は白です。子どものお世話グッズは汚れやすいという固定概念がありますので、自然抱っこ紐も黒を中心とした汚れが目立たない色が中心になりやすいわけです。その中にあって「白」という色はひときわ異彩を放ち注目を集めます。しかし一方で「白なんて汚れやすい色だからすでに汚れていて状態がよくないんじゃないか」という心配も起り、商品をよく確かめたいという気持になります。その気持に応えるかのようにヤEにはタイトルや紹介文中で「美品」であることが強調され、しかも写真が2枚掲載されているのです。これで見ている側としては何となくであるにせよ安心感をもったのではないでしょうか。結果をご覧ください。最終日に入札価格はうなぎのぼりになり、なんと落札価格は今回のウォッチング中最高の3600円をつけました。この価格はヤAの出品者がヤAを新品で購入した価格3500円を上回る価格です。 そうなのです。定価は4500円であっても、この不景気の最中定価販売の方が珍しいくらいで、実際の購入価格は3500円くらいになっていることもあるわけです。そう考えると世間相場とは別のネット上の需給関係による「ネットオークション相場」のような価格があって、事実上ネットオークションはこの「ネットオークション相場」によって動かされているように見えます。これはちょうど中古車市場の相場価格に似ているかもしれませんね。入札する側から見れば「何がどうおトクなのか」に注意を要するところです。 <第Ⅲ群のまとめ> ・オークション期間を長く設定することは必ずしも有利ではない。しかし、絶対不利とも言えない。運を天にまかせることになりやすい。 ・人気商品が品薄になった時は高値をつけやすい。 ・同じような理由で希少価値のある商品は高値になりやすい。 ・「美品」の表示はたくさんしたほうがより好感をもたれる傾向がある。 (注意:もちろんウソはいけませんよ。) ・写真は複数掲載したほうが有利になりやすい。 しつこいようですが、あくまでも推測ですので念のため。次へ |
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