『あかいふうせん』父子家庭日記

『あかいふうせん』父子家庭日記

お通夜・告別式


2日後妻の葬儀が行なわれました。

時間がなくあまり連絡できなかったはずなの近所の友達やバイト先、中学、高校と

沢山の友人がお別れにきてくれました。

通夜には病院から生後22日の娘も最後のお別れにきてくれました。

私は娘をそっと棺の中の妻の胸に置き

「これがママの感触だぞ。よく覚えておけ。」

と最後のお別れをさせました。その時娘の名前を決めて妻に「俺達の娘の名前○○

に決めたよ。」と妻に報告しました。


翌日の告別式も沢山の人が早朝から参列し、火葬場まで誰一人と帰ることなく見送

ってくれました。大勢の友人や家族に見守られる中、棺には思い出の品や花がぎっ

しり詰められました。


今にも目を覚ましそうなほどキレイな顔なのに、せめて遺体でもいいから側にいて

欲しかった。

しかし、次から次へと事務的に焼かれる火葬場で妻の順番もとうとうきました。

私は「D君ママお空に行くからバイバイしよう。」と息子を抱き妻に合わせると

「あっ、ママ。バッバーイ。」と少し驚いた表情で言われるままにお別れをしてく

れました。

やがて時間もいっぱいになり子供達の写真や思い出の品と沢山の花に包まれ妻の棺

に釘が打たれ分厚い扉の先へ妻の棺はゆっくりと運ばれました。

スタッフより火葬終了の連絡を受けて戻ると、妻の姿は跡形もなく真っ白な遺骨と

なって帰ってきました。

私は2歳半のD君を抱き小さな手をかざし一緒にお骨を骨壷へ入れました。

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