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『大切な事(GB:蛮×花?)』

雪が降っていた。静かに、静かにアスファルトの上に降り積もる雪はただ綺麗で。
けれど、何故か切なくて…。
吹く風に僕は涙を溢した。
「花月…?」
ふと貴方は僕に触れる。
何故だろう…冷たい貴方の手が今、何より暖かく感じられる…。
狂おしい程愛しい貴方は何故其処に在るのだろう。
出逢わなければ悲しみなんか知る筈も無かったのに。

ホントは、判ってるけれど。
今はまだ判らない振りをして逃げてる。

何処まで飛んで行こう?
貴方の其の手を握り締めて…。

「美堂君、雪…綺麗ですよ…?」
涙を拭って微笑むと頷いて微笑み返してくれる。
空を、ただ見上げた。
空は総てを見透かしてるようで好きじゃない…。
妖しげに輝く月のほうが、僕は好きだ。
月の其の光は総ての色を惹き立てるから…。
「…ずっと…こうして居られたら…良いのに…。」
僕の言葉と同時に風が吹き、僕の声を掻き消す。
伝えることすら許されない想い。
今日が終われば貴方は帰っていく…“恋人”の元へと。
所詮僕はただの“友人”でしかなくて。
「如何かしたか?」
優しく問う貴方に僕は小さく首を振るしか出来なかった。

好きだって、伝えたいだけなのに…。

何故伝えちゃいけないんだろう。
奪うわけでもない、伝えたいだけなのに。

大切な事、何だったっけ…。



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