はじめに


 脳卒中は脳血管障害と同義語となっている錐体路障害である。何らかの原因により脳血管に破錠をきたし、突然意識障害や片麻痺などの神経学的異常をきたした状態で、脳血管障害の急性型のみを意味する。脳卒中はその原因が出血でも梗塞でもよい。
 脳卒中の危険因子として高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙、年齢および性、人種、遺伝、飲酒習慣、肥満などがある。
 脳卒中の各分類における発症率は、60%が脳梗塞、30%が脳出血、10%がくも膜下出血となっており、最も多いのが脳梗塞、割合少ない頻度のものがくも膜下出血となっている。しかし、死亡率における割合は、頻度の少ないくも膜下出血が最も多く62.7%であり、続いて脳出血23%となり、発症率の最も多かった脳梗塞は10.8%と死亡する率は割合低い。

【錐体路障害】
 錐体路は延髄錘体路を通り脊髄へ下降するする伝導路で、皮質脊髄路と皮質核路を含んでいる。錘体路徴候とは、皮質脊髄路の障害による徴候を示す。

1.錐体路
錐体路は前頭葉中心前回の一次運動野から、内包後脚を経て中脳、橋、延髄を通り、延髄下で対側へ交叉(錐体交叉または延髄交叉)する。そして脊髄側索を下行して、脊髄前角細胞に達する。これを外則皮質脊髄路という。 また、一部の繊維には交叉せず同側の前索を下行する、前皮質脊髄路がある。この運動野から脊髄前角細胞に至る錘体路がどこを障害されても中枢性の運動麻痺を起こす。

1 外則皮質脊髄路…錘体交叉し、脊髄前角へ至る上下肢および体幹骨格筋の意識的運動を支配する。
2 前皮質脊髄路…脊髄前索を同側で下降し脊髄内で交叉し、対側の前角へ至る神経路
(下記の図参照)

2. 内包
内包とは、外側をレンズ核、内側を尾状核と視床に囲まれた大きな繊維束で、水平断では「く」の字型をしている。屈曲部を膝、前後をそれぞれ内包前脚、内包後脚という。皮質脊髄路は後脚を通過する。(下記の図参照)

【分類】
1. 出血群… a.脳出血
 b.くも膜下出血
         c.その他の頭蓋内出血
2. 脳梗塞… a.脳血栓症
         b.脳塞栓症
         c.分類不能の脳梗塞

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