ユーカリの木陰で里の行

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2012.10.05
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カテゴリ: ファミリー
オーストラリアは9月も後半に入ると、 春休み
子どもたちの学校も22日から休みに入った。
私など、
ついこの間冬休みが終わったばかり のような気がしてしまうが、
子どもたちの方はこのホリデー開始を、
年末のカウントダウンのごとく、指折り数えて待ちかねていた のだった。

とりわけ、ひたすらテンションを上げまくっていた息子など、
待ちかねたホリデーが始まるや、
今度は 別のカウントダウンに
夜、寝る前に ぽつりと淋しげ~ に呟く。

「また一日、終わっちゃったね。。。
 これで残りは、後×日になっちゃったね。。。」しょんぼり、と。

どうやら あまりに楽しみにしていたがために 、
今度は一日が終わるたび、
残されたホリデーの日数を惜しみ始めたらしい。

だが、そ…の考え方は マズイ ぞ、息子。
これは 不幸な人生を送る、 絶対確実な思考法則 ではなかろーか。


 毎日、確実に一日は過ぎて、過ぎた日は絶対に戻らないよね。
 だけどそんな考え方しちゃったら、
 どんな楽しいことしても、ホリデー楽しくなくなっちゃうよ。
 楽しい一日を過ごしたら、
 その終わっちゃった日を数え上げるんじゃあなくて、

翌日から日々思い出を数え上げるようになった。(^^)

いやぁ、やはり子どもはシンプルですねぇ。
夜寝る前なんかに、
このホリデーでした楽しい思い出を語ってくれるようになったのだ。
繰り返しそうすることで、
今度は楽しかった記憶が増幅され、喚起されるらしく、
些細な楽しかったことまで思い出されて、
いい思い出は、 雪だるま式に 膨れ上がってゆく。
ポジティヴな螺旋の輪―
いい調子じゃあないか、ムゥ。

お陰で後に、学期明けの「 Show & Tell 」で、
ホリデー中の楽しかったことをプレゼン(?)したときも
話すことに困らなかったらしい。
今学期の「Show & Tell」、
暫くはホリデーネタでゆくのだと張り切っていた。(^^;

そう言われ振り返ると、
つい先日のことではあるが、
過ぎ去った今となっては、もう懐かしい思い出 が多々心に浮かぶ―

ビクトリア州立劇場で見たバレー、「白鳥の湖」とか。
Mothers&Daughtersと連れだって観た映画、「 Kath&Kimderella 」とか。
ファームアニマルとショーパックが子ども泣かせの、メルボルンショーとか。
ダンディノン山のチューリップ祭とか。
フィリップ島のチョコレートファクトリーとか。
歴史的金鉱の町、ソーボリンヒルとか。

そうそう、娘と二人で
電車とトラムを乗り継ぎ ビクトリア・マーケット に出かけたとき、
道端に転がっていた鳥 を発見したことも、今では懐かしい思い出である。
なんで道端にこんなもんが落ちているのかっ!?びっくり と驚愕したことさえ。

その日、マーケットの帰りに クリスマスショップ を見つけたのだった。
所狭しとクリスマスグッズが並べられた、メルヘンチックながら
妙にパワフルな店だった。
息子を連れていたら、
壊されてはタイヘンと即Uターン する類の店ではあったけど、
娘と二人だったのでゆっくりと見て回った。

うっとりするほど圧倒的なクリスマスパワーに、
心をメルヘンで半ば麻痺させ、外に出たら、
道端に鳥が転がっていた!? のだ。

人通りの激しい道の、ショーウィンドーの傍に、
オームくらいの案外大きな鳥 が転がっていた。
道端にゴミのように落ちているのが異様に映ったほど、
緑色のカラフルな、それはそれは綺麗な鳥 だった。

ほとんどメルヘン的に美しかったので、
剝製か、良くできた飾り なのだろうと思った。
ちょうど閉店間際で、お店の人が店先のツリーを中にしまっていたので、
飾りが零れ落ちてしまったのかと思ったのだ。
ヘンな形に転がっているのは、落としたとき歪んでしまったのかナ、と。

お店の人に鳥の飾りを落とさなかったか、と聞いてみた。
「え、鳥?」と訝りながら出て来たその人は腰を屈め、じっと鳥を見るや、
「これ、 本物 よ」

本物 、と聞いたとたん、全身が縮みあがってしまった。
 じゃあ、 死体 !?びっくり
 ほにゃららら… (意味不明)

パニクる私の傍らで、娘の冷静な声がした。
「 ママ、この子、まだ生きてる。
 今、瞼がちょっと動いたもの。大丈夫だよ
」と、そっと手を伸ばした。

娘の手より早くお店の人が鳥を抱き上げ、道の端に移してくれた。
「たぶんショーウインドーにでもぶつかって、気を失っているだけだから、
 踏まれないようにここに置いておきましょう」、と。

「ママ、この子が元気になるまで、そばに付いていてあげようね。
 踏まれちゃうと大変だから」と、娘。

私もそうするつもりだったのだが、日も暮れかけている。
ここにずっと坐っているわけにはいかない。
暫く待って意識が戻らなかったら、
家に連れて帰ってから獣医に連れていこうか。
そのさい抱いてトラムや電車に乗るのは難しいから、もしものときのために、
さっきのお店の人に頼んで箱を譲ってもらおうか、などと考えていたら、
鳥が突然、飛び立った!

飛び立ったものの、まだ意識と身体がしゃんとしてなかったらしく、
よろめいて落ちてしまった。

 え、また落ちてる! もっと怪我しちゃったかも!
と 役立たずにもパニクる私 をよそに、
その子は再び羽を広げ、今度は、よたよた低空飛行ではあったけれど、
見事、 飛び立てた のだった!
往来が激しい道で車にぶつかることもなく、無事、 空へ飛んでいった 。

安堵しつつも、なんだか狐にでもつままれたような気分で、
鳥の飛んでいった方向の空を娘と二人、 呆然と見つめていた 。
空には夕暮れが下りていた。

帰りの電車の中で、珍しく黙りこくっていた娘がぽつりと呟いた。
「ほんとはね、 あの鳥、私が助けたかった 。
 でもあの人が先に抱き上げちゃったんだよね。
 私が抱き上げて助けてあげたかったなぁ」

負けん気も競争心もひたすら薄い 、娘にしては珍しく
悔しげなその様子に ちょっと驚いた。
この子ってば、そんなことにこだわっていたんだ。
 私はあのとき彼女が抱き上げてくれて、ホッとしたんだけどな…。

ふと 、当たり前だけど、親子でもやはり違うんだなぁと思った。
動物好きなのは同じでも、
私は死体や血を見ると 本能的に縮みあがってしまう タイプなのだが、
娘の方は死体を前にしても 怯まず、冷静 なのだった。

思い返せば幼いころからそうだった。
犬の散歩のときなど、道端にポッサムの死体なんかを見つけた日には
ひぃ~~~、 私は飛び上がって迂回してしまうのだが、
娘の方はわざわざ戻って行って、 その死体をじっくりと観察したりする 。
そうして、ダディンにどうしてその子が死んでしまったのか
死因を尋ね たものだった。
そうすると医学を学んだ彼が死因の説明に入る、というふうだった。

動物好きな娘は、将来は獣医になりたいと言っているが、
なれるかどうかは別にしても、 死体解剖に怯むことはなさそう である。
まあ、まだ10歳。これからどう変わっていくのかはわからんが。

とりとめのない話になってしまったが、
このホリデーも また慌ただしく終わってしまった 。
そうして今更ながら、娘10歳、息子6歳の春休みは 一度きり 。
年が明ければ、娘は小学6年生、息子も1年生になる。
いやぁ、 月日が経つのは 早 っ!
息子にした話じゃないけれど、過ぎた日は戻らない。
こういう思い出も一つ一つ大切にしなくては 、ですね。

写真は、クリスマスショップの奥のシルバーの部屋です。
店内は赤、緑、銀色の空間に分かれていて、
綺麗だったので思わずシャッター切りました。(^^)

そういえば、先日 スーパーの店先にクリスマス商品 が並んでいて、
びっくり と驚きましたが、
うかうかしているとまた、
あっ という間にクリスマス!
が来てしまうんでしょうね。







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Last updated  2012.10.15 07:45:55
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