SHINOBI.帝国-おむらいすの里

第十二話



邪魂は、かつての闇文明の王であるゼロ・モナークが
初めて使い、世を闇に染めたという球状のの物体である。
これを作るにはたくさんの犠牲を伴い、なおかつ
自然文明北部の純粋な雪解け水が必要なのである。

「奴らはまず、生贄と雪解け水の確保のため自然文明北部の北の森を襲うらしい。」
「・・・・・!」

ヴァルボーグは言葉が出なかった。
さきほどのポレゴンの話と、見事に辻褄があるのだ。

「急がなければ・・・!」

ヴァルボーグは席を外し、誰かに電話をした。
電話の相手はピーカプらしい。1分ほどで終わらせると、
次にコートニーに電話をかけた。

「いまから行かせるのか?」
「ああ、まだ間に合うはずだ・・・。」
「やめておけ、今行っても死ぬだけだ。」
「だからと言って、見殺しにするわけはいかんだろう!」

ヴァルボーグは思わず怒鳴ってしまった。

「・・・勝手にしろ。だが、命は保証できない。
奴らは今日、明日の夜にでも襲撃に来る。今行けばちょうど夜。
その時運悪く奴らが襲撃に来ていたら、助かる見込みはないぞ。」

そういうとヒドラは部屋を出て行った。

ヴァルボーグも荷物をまとめ、マントを手にして部屋を出た。

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