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本田秀夫さん
精神科医、信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授
(ほんだ・ひでお)東京大学医学部医学科卒業。同大付属病院精神神経科、横浜市総合リハビリテーションセンター、山梨県立こころの発達総合支援センター所長などを経て、2018年から信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授、23年から長野県発達障がい情報・支援センター「といろ」センター長を兼務。
――発達障害のある子が学校に行けていないケースをよく見聞きします。発達障害があると不登校になりやすい、と言えるのでしょうか?
はい、言えると思います。発達障害の中でも、自閉スペクトラム症(ASD)についてはいくつかのデータがあります。国内のデータでいうと、横浜市でASDの人たちを幼児期から20年間にわたって追跡した調査があります。その中で、不登校の経験があった人は23.5%でした。知的障害がない人に限ると30%に上ります。一般の不登校率よりも明らかに高いですね。
ただ、重要なのは、学校時代に不登校だったからといって、大人になってみんながひきこもりになっているわけでは全くない、ということです。大人になったら、どこか出かける場所を持って社会参加している人が圧倒的に多い。この事実は、やはり「学校」という環境が、ASDの人たちにとって大きな関門になっていることを示唆しています。
海外の少し古いデータになりますが、2017年にノルウェーから出された論文には、一般の子どもの不登校(予備軍も含む)が7.1%なのに対し、ASDの診断のある子では42.6%に上るという報告があります。データ上でも、有意な差があると言えます。
――本田先生の臨床での実感としても、相談に来られる方で発達障害と不登校が重なっているケースは多いですか?
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