始まり


私達は、何気ない気持ちでカレの部屋を訪れた。

そう。本当に何気ない訪問のはずだった。
週末ということで、カレのルーミー達も含めて、お酒でも飲んで楽しもう。
それだけでその週末は終わるはずだった。

その前から、きっとカレは私を友達以外の目で見てたんだろう。
お酒と共に、何気ないBody Touchがエスカレートして、
私達はみんなに隠れてキスをした。

偶然の重なりで、その日はみんなでカレの部屋に泊まることに。
リビングで女の子2人が寝て、私はカレの部屋に。
その組み合わせも、ただの偶然にすぎなかった。

一晩を共にしても最後の一線を越えなかった私達は、
次の日の朝、何もなかったかのように別れた。

その日の夜、カレが私に電話をかけてきてくれた。
用件は・・・。好きだから付き合おう。

出会って時間も経ってないし、お互いの事も何も知らない状態で、
一体私のなにが好きなんだろう?素朴な疑問だった。

少し時間をかけて考えてみよう。それが私達がその場で出した結論だった。
その為に一緒に時間をすごそう。
そして、私達はその日から、毎日のように一緒にいるようになった。

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あの時どうして、付き合おうって言ってくれたカレの言葉を
断るような形をとったんだろう。
タイムマシーンがあるなら、あの時に戻って、あの時に私に言いたい。
一言、「うん」って答えた方がいいよって。
この瞬間のことが、今でも一番後悔してる。

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