引きずる想い


ちょうど一年が過ぎた頃だった。

カレのことは忘れよう。
そう思って意気込んでたのに、
人生、そう上手くはいかないようにできてたみたい。

キャンパスで見かける、カレと台湾人の子との2ショット。
見るたびに苦しくて、胸が痛かった。

カレを忘れるために他の恋愛をしようともした。
新しい恋愛をする度に、カレへの自分の本当の気持ちに気付いて、
自分を苦しめるばかりだった。

カレがこの学校にいる限り、
また2人で一緒にいれる日がくるかもしれない。
それが例え、1%の確率しかなくても、
その1%を信じたかった。
友達全員がもう忘れたほうがいいって言っても、
私が無理しながら恋愛してるのがかわいそうって言ってても、
それでも、私はカレともう一度一緒にいたかった。

私とカレは離れてからも、何度か一晩を共にした。
だいたい、私が会いたくなって、会いに行くんだけど、
結局、泊まっていけば?ってことになって、泊まってた。
カレに利用されてたのかもしれない。
それでも、カレがその日、私と一緒にいたいと思ってくれたこと、
それだけでも、十分だと思えた。

初めて、本当に好きになった人だから、
初めて、自分の気持ちがぼろぼろになるまで想えた人だから、
どんなに傷ついても、カレと一緒にいたかった。


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