稽留流産の手術



先生は「あっ、育ってないから流産だ・・・。」っと言いました。

診断の結果は稽留流産でした。

診察後、看護婦さんから手術の説明を受けて、日にちを決めて帰宅しました。

家に帰ってから、病院で泣かずに我慢していた涙があふれてきました。

それから1週間後の手術日には旦那も1時間かけて車で来てくれました。

病院に到着し、診察を受け、先生に手術の同意書を渡し2階へ。

旦那は廊下のソファーで待つことになりました。

看護婦さんに案内され部屋へいきました。

そこは、つわりのときに毎日点滴していた部屋で、他の妊婦さんが点滴をし

ていました。こっちはこれから流産の手術を受けることで悲しいのに、

なんでこの部屋に妊婦さんがいるんだろーって考えちゃいました・・・。


「ベットに横になって待っててね。注射の準備してからまた来ます。」

っと看護婦さんに言われ10分くらい待つと今度はちがう看護婦さんが来まし

た。「手術の麻酔がよく効くように注射させてね。」と言われ、肩にプスっ

と注射されたんだけど、痛かった-・・・。

それからしばらくして、手術室に案内された。

生まれてはじめて自分が手術を受けるんだ-っと思ったら急に恐くなった。

「ここの台にあがって、寝てね。」「血管確保したいから点滴するね」

「麻酔は点滴からいれるからね」などなどいろいろなことを言われた。

看護婦さんは2人いたけど、今から手術を受ける患者のことなどそっちのけ

で、「昨日さー・・・」「今日の朝飲んだグレープフルーツジュースがすっぱかった」「早く先生くればいいのにー」などなど関係ない会話をしていた。

なんていう看護婦なんだろーっと考えていると先生が、「ごめんね。遅くなっちやって。」「今から始めるけど15分くらいで終わっちゃうから恐くないからね。」っと言っていた。

それから、「点滴から麻酔注入して!」と看護婦さんに指示し、「目閉じててね。すぐ眠くなるから・・・」っと言われた。

目を閉じると、先生の声がだんだん遠ざかっていった。

いろいろな色が頭の中をクルクルまわっていて、不思議な気分だった。

それからしばらくたって、看護婦さんの呼ぶ声が聞こえた。

旦那に無事に終わったことを伝えていた。あー終わったんだと感じた。

でも気持ちが悪くて目が開けれなかった。


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