天使の羽根

天使の羽根

花火(渋沢×真田)


以前三上に言われた言葉を今になって思い出した。


「みじかくったってなんだってよ『花火』のような華やかな恋をしてぇって昔は思ってたんだぜ。

本当に馬鹿みてぇだろ?

だけどな、いまはそうおもわないんだ。

・・・そんな風にいえたときは…本当じゃなかったんだな」


普段笑うときとまったく違うその時に見せた少し寂し そうな笑顔は

今でもよく覚えている。

でも俺にはその意味がわからずに適当に相づちを打っただけだった。



今だから思う。

それは俺自身も三上が言った様な『本気の恋』とは

体験がしたことがなかったからなのだろう。

だから適当な答えを見つけて話を流してしまったのだろう…


そんな事を何故だか知らないけれども思い出している時に洋服の端を

引っ張られ現実の世界に引き戻された。

隣には、俺をこちら側に引っ張り出した主


「真田一馬」


俺の隣でじっとこっちを見ている。


今日はお互いの練習がない日が偶然にも重なった。

休みの日に二人だけで会うのは、初めてだった。

でも、何処に行くあてもないために、真田が松葉寮の俺の部屋に遊び来た。


「どうかしたのか」


言葉を投げかけると真田は言葉を詰まらせながらも

俺の質問に答え始めた。

まるで、消え入りそうな細い声で。


「俺…凄いどうしたらいいかわからなくなる」


答えを求めたのは自分だったはずなのに予想外の真田の答えに反応が

出来なくなった。

何も言えずにただ真田を見つめる。


外からは車の流れる音しか聞こえない。

その音は今まで聞いたよりも…とても大きく感じた。


「俺…その…渋沢さんに好きだって言ってもらえて…嬉しかった。

本当に、嬉しかった。思い出しただけで涙が出そうになるんです。

あ…もちろん嬉しくて」


真田は必死に俺に何かを伝えようと口を動かす。


「俺さ。渋沢さんも知ってると思うけど…。人に、自分の気持ちを伝える

のって…凄い苦手で。

でも…渋沢さんは凄く優しくて。なのに・・・俺は何も出来ないし。

だから…誰かがいつか渋沢さんをとってっちまうんじゃないかって

思ったら…もう、なんにも考えられなくて…」


「俺・・・こんな奴なのに渋沢さんが何で好きっ言ってくれた…

わかんないよ」


正直言って今まで真田に手を出せないでいた。

自分の理性がいつ崩れ去るかわからない中でも真田を傷つけることを

したら俺は自分自身を痛めつけているだろうと思った。


本当に愛しているから。


何も出来なかった。


でも、だから言えない・行動しないというのは

凄く卑怯だったのかもしれない。


否。


真田を傷つけていた。



でも今はからだが勝手に動いてしまった。

そして目の前で必死に涙を耐えている真田を力をこめて


抱キ締メタ



本当は今までにだって何度もこうしたかった。



試合で思うように活躍できなかった時。

愚痴も零さずにただひとりで何度も何度も練習を繰り返す姿。


いつだってこうして抱き締めて


「君は俺のものだ。誰にも渡さない」


そう…誇示したかった。


いきなり抱き締めた俺を真田は下から見上げる形で俺を見た。

そうして、自分がまだ涙を流したままだという事に気が付き急いで

下を向こうとしたときに。

真田の顎に手を掛け唇と唇を重ね合わせた。




その後もずっと真田を腕の中から離さなかった。

そのままの体制で俺は話し始めた。


「真田…俺は。君が思っている以上に余裕なんかないんだ。

いつだって真田を抱き締めたかった。誰にも見せたくなかった。

真田の泣いている姿は見たくない。

出来れば笑っている姿だけを見ていたい。

一緒にいる時は真田だけを思っていたい。

本当に俺は…我侭なんだよ」


真田は動かずに下を向いたままだった。

かすかに震えている肩を見たときに泣いているという事が分かる。


「初めてだよ。こんな気持ち。

誰にも渡したくない。

真田を好きなことに理由なんかない」


真田に伝えている言葉を言ってはっとした。


そして、三上がいいたかったことも分かったような気がした。

三上はとても大人だ。


俺何かよりも。


本当の事を知っていた。そして俺は今までとは比べ物にもならない自分の気持ちの存在を確かめた。


「一馬…」


名前を呼び頬の両脇に手を添え唇を重ねる。


真田との口付けが永遠の誓いになるかは分からない。


でも、何年たっても俺は真田を思っているのだろうと…感じた。


本気の恋かは分からない。


でもな、動くのが苦しいほどの恋も…良いと初めて思った。


そう三上に伝えようと思った。





誰モガ幸セニナレルハズガナイ世界


神ハ何故不平等ナノダロウ。


何故同ジ幸セヲ与エナイノダロウ。


本当ニ…ソレハ神シカシラナイ。




・・・・・・・・・・・この先にあるのは・・・・・・・・・




END…?








後書き
ごめんなさい。甘いんだか痛いんだか分からない話です…。
ひとまず、渋真です!!
でも、これは、渋真←三です。
これだけでもいいんですが、いつか三上センパイ視点もかいてみたいです(笑)
響さんの素敵文に比べると全然ですが…
あ!!送れましたが一万打おめでとうございます!
なんか長くてヘボ話ですが…これからもよろしくお願いします!


管理人コメント

文月弥生ちゃんに貰った一万ヒット記念小説です!!
もお、もお眩しいです、文がっ!!(>_<)真田は受け受けしいわ渋沢さんはカッコ良いわ
で...もう入院中の良い励みになったです(苦笑)
ご本人は真田似でめっちゃカッコ良いお嬢様ですが;;
小説の感想に関係ないですね;;


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