兄の名はヒョウ

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第8話:幸福への決断


ゆかりの抗がん剤治療が始まった。
薬の副作用にも、頑張って耐えるゆかり。
そんなゆかりに、コトーは家に帰ることを提案する。
家に帰れることを喜ぶゆかりは、和田さんに写真を取ってくれるように頼む。
みんなと一緒の写真と、自分ひとりだけの写真も・・・

ゆかりの、抗がん剤治療も第2クールが終了した時点で、
腫瘍マーカー検査をすることになる。
その結果を見て、愕然とするコトー。数値が激減していたのだ。
コトーは、鳴海医師に連絡をしてみる。
鳴海は、「一時的な小康状態だろう、ガンを甘く見るな」と忠告する。

コトーは、ゆかりと坂野に数値が減少していると告げる。
ゆかりは、少しでも命が延びることがうれしいと語る。

内視鏡の検査を行い、腫瘍マーカー検査も行った。
その結果、やはり、数値は減少しており、癌の転移がなくなっている
可能性もあると、坂野に伝えた。
転移が消えたかどうかは、開腹してみないとわからないし、もし、
ガンが残っていれば、命を縮めるだけだと慎重なコトー。
少しの希望にもすがろうとする坂野は、あきらめきれない様子であった。

自分で確かめたガンの転移が消えるなど、ありえないと悩むコトー。
しかし、コトーのもとをゆかりが訪ねてくる。
「やっぱり、生きたいから・・・」とコトーに手術を頼む、ゆかり。
そして、コトーは手術の決意をする。

ゆかりの手術が始まる。
開腹して、ガンの転移を確かめるコトーの手が止まった・・・
・・・転移していたガンが消えていた。
ガンの主病巣の切除を行い、手術は終了する。

手術が成功し、ガンを取り除いたと坂野に告げるコトー。
しかし、コトーの心中は複雑であった。
病室で、ゆかりに頭を下げるコトー。
自分の中でゆかりの快復を信じていなかったと謝るコトー。
でも、ゆかりは、コトーに、先生が診ていてくれたから、
頑張れたんだと感謝する。

コトーは、ガンの末期とは・・・
誰が・・・、医者が・・・、患者が・・・、決めるのは???
と思い悩む・・・
と、目の前には、診療所の横の浜辺と海が広がっていた。

ゆかりも元の生活に戻っていく中、
診療所にミナのことを尋ねる電話がかかってきた・・・・

《続く》

【泣き所】
★1.手術後の病室のシーン。
さゆりに謝るコトー。
「ゆかりさんの生きる力を信用していなかった。」と・・・
しかし、ゆかりは、
「先生がいたから、頑張れた。先生が見放すことないと思っていた。
みんなのために頑張れたのは、先生のおかげ・・・
先生に診てもらえたことが、うれしい。」
と告げる。
その思いを聞いて、涙するコトー・・・
医師としての判断で、ゆかりに余命3ヶ月と告げたことは、
謝っていたと自分を責めるコトー。
コトーを信じて、病気と闘ってこれたことに感謝するゆかり。
ゆかりの感謝の気持ちが胸に来ました。

〔ちょっと感想〕
・今回は、難しいドラマになりました。
 ゆかりのガンが治ったのは、奇跡の一言では片付けられません。
 末期がんと診断を下す医者・・・
 死の宣告を受けた患者・・・
 原作でも、末期がんの患者が抗がん剤治療で完治するという
 エピソードがあります。
 その原因は、原作でもはっきりしていません。(と思います)
 また、このことでコトーは非常に悩んでいます。
 私が、原作の中で、未消化になっている部分の一つです。
 今回のドラマでは、患者の生きようとする力と、
 島(自然・家族・島のみんあ)のおかげというように
 描かれていると思います。
 それは、ゆかりの言葉と、手術後のコトーのもとを訪れた剛利が去ったあと
 ドアから見える海を見るコトーの表情から、私が感じたことです。
・昌代さんが、エスパー化していますね。(大げさか???)
 ゆかりさんの姿を診て、治ると予言したり、
 ゆかりが治ったことを、話しているときに、彩佳のことを気にしたり、
 脳に障害を受けてから、超常能力を発揮するという話を
 聞いたことがありますからね・・・
・和田さんの存在がコトーには必要ですね。
 ここぞと云う時に、悩むコトーに、進む道を示してくれていると思います。
 冒頭のシーンで、一人の写真を頼むゆかりのことを気にしていたのは、
 やはり、治ってほしいとの想いからだし、
 夜中まで悩むコトーに、
 「命を助けたい・・・ただ、それだけでええじゃないですか。
 わしらは、ずーっと一緒に、そうやってきた。」
 いままで、二人で積み重ねてきた経験が言わせる言葉ですね。
・和田さんミナちゃんの苗字忘れてましたね。
 働いているところを写真に撮ったりして・・・
 前回も、夜に二人で手術の練習をしているところをコトーに
 見つかったときも、妙にあわててました・・・
 怪しい・・・
 しかし、次回、ミナの夫だという男が現れる?
 どうなる、ミナちゃん!そして、和田さんは!?

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