エマルジョンボンド

エマルジョンボンド

鍵(完成)


閉ざす事は出来たんだ
小一時間程の別れ話で
開ける事が難しいんだ
何年たってもできるかどうか

多分僕らの心はいくつも部屋があって
僕は君の心のどこかの鍵で
でもそれが何処だかわからなくて
鍵をさすにも怖くて手が震えてて

仕方ないからほっといたら
いつのまにかそんな事は忘れてて
ホコリまみれの鍵を見つけたときには
その部屋は硬く閉ざされていて

やっと部屋が見つかったのに
その部屋に入る権利の無い事に気づいて
もっと前から閉ざす事は出来たんだ
ただもう二度と鍵穴が合わないって知ってたから
自分かってなもしかしたらで閉ざさないで
誰でも入れるように空けていたから

泥棒に入られた僕
泥棒が入る事を許した君
泥棒に入る事を許した僕
その泥棒を泥棒と言って叩く事のできないダメな僕

ドアを開けれない鍵
ドアの向こうの君
ドアの向こうの泥棒
ドアの前の僕

ゆっくり考えて
じっくり考えて
でも結局自分が悪いってわかってるから
どこにも怒りなんて無くて

鍵はどこかで落としてきた
これでもう僕は君のドアを開ける事はできない
鍵は泥棒がきっと拾う
いや、もしかしたら合鍵だったのかもしれない



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