1 ↓2001~






■ 枯木 ■



白い空にはられた網に

一羽の鳥がかかる

まだ小さなその鳥は

ぴょんぴょんと網の中を跳ね回り

やがて空へと戻っていった







■ 文 ■



書きたくて

描きたくて

私は筆をとるのです



書けなくて

描けなくて

私は筆を置くのです



書きたくて 描けなくて

今日も墨をするのです







■ 文字 ■



本当の「無題」ってきっと存在しない
だって名前のついてない作品を紹介するときに
「無題」っていう題をつけちゃうじゃん
じゃぁかぎかっこでくくってみる?
「         」
それでもやっぱりかっこに縛られる
この世に人間がいて文字がある限り
無題なんてありえない
じゃぁこの世に人間がいて文字が無かった時
本当の無題は在ったのかな







■ 気付いた ■



最近よくぼーっとする
ぼーっとするからよく道路に飛び出す
トナリのおばちゃんに「危ないでしょ」って怒られる
言われてもぼーっとしたまま
今日もそれで飛び出した
車の中から罵声がとんできた

「馬鹿やろう 死にたいのか」って

そうかもしれないと思った







■ 漢字 ■



最近漢字がかけない
頭に浮かばない
脳が退化してるのカナァ
馬鹿になってってるのカナァ
やる気がおきないからなのカナァ

それとももうすぐ死ぬのかな







■ 車 ■



車が好き

走ってるところが好き

それを見るのが好き

自分に向かってくる車

一瞬のできごと

息が止まって怖い

けどどこかで安心してる

自分の横を車が過ぎた後

すごく寂しい


車がすき







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