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■ 僕が僕で良かった ■



ああ

どうしてアナタは
僕が望む時にいつも側にいてくれるのだろう
どうしてアナタは
僕が欲している言葉をかけてくれるのだろう
やわらかな笑顔で
澄んだ声で
僕の手を握って
ゆっくり言葉をつなぐ
ありがとう
僕の側にいてくれて
ありがとう ありがとう ありがとう







■ 幸せのモト ■



手を繋ごう
キミの温かさを感じる為に
手を繋ごう
ボクの温かさを伝える為に
手を繋ごう
この手の届くちっぽけな世界に
手を繋ごう
誰かを必要とする手があるかぎり







■ 季節はずれ ■



あんたが近付くほどに
俺のこころはざわつき揺れた
そんな俺をからかうように
あんたは俺を引っ掻き回して
すぐには立ち直れないほどのダメージをあたえて
そうしてさっさと去ってった
早く新しい女つかまるといいわね なんて
まったくひどい奴だよあんたは
俺はあんたの名前すら知らなかった

なぁ あんたは台風何号だ?







■ 1日のハジマリ ■



前から3両目 3番目のドアのすぐわきのシート
そこがキミの定位置
キミはいつもぴんと背筋を伸ばして
小説を読んでいる
ゆっくりと動く瞳とか
落ちてきた前髪を耳にかけるしぐさとか
まるでそこだけ世界がちがうみたいに
静かに時間が流れている
たった3駅の間だけだけど
僕にとってそれは
一日で一番幸せな時間







■ 愛しい ■



ぎゅって握る
ぎゅって抱き締める
そっと触れてみる
ゆっくり髪をすく
瞳を見ながらくすりと笑う

ぬくぬくする







■ 願わない 願いたい ■



僕の髪をぐしゃぐしゃと掻き回す
朝一番の君の挨拶
キラキラした笑顔でじゃれあう
仔犬みたいに
無邪気なフリして
もう終わってしまった僕たちだから
笑っていよういつまでも
友達でいよういつまでも







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