カテドラルの背後はこれといって魅力的なわけでもなかったが、正面が撮れないなら裏を撮ってやるっとばかりにジグザグとした背面を写していると、ふいにおじさんが私たちにある場所を示した。見ると、十字路の角地にカフェがあり、路地に面している席に座っている男性が真っ白なネズミを手に乗せていた。まるで『アルジャーノンに花束を』のアルジャーノンのようである。←白いネズミはみんなそう見える(笑) 落ち着きなくヒクヒクと鼻を動かしあっちを向いたりこっちを向いたりしているが、彼の手から逃げ出そうとはせず、一見そうは見えないが懐いているようだ。(笑) みきちゃんがガラス越しに写真をとってもいいかとジェスチャーでお願いすると、彼は白ネズミの顔をなんとかこちらに向けようと頑張って、快く写真に応じてくれた。やっぱり一見懐いているようには見えない白ネズミには思いが伝わらず、カメラ目線は一度もくれないままだったけど。( ̄▽ ̄;)
路地から出た瞬間、目の前のビルに書かれた落書きのような絵が視界に入り、みきちゃんが落書きみたいだけど気になると言って写真に収めた。その辺の画家が書いたか、子供の絵だろうなんて思っていたらとんでもなかった。あとで知ったのだが、なんとそれはピカソが描いた絵だったのだ。ピカソの幼年期の象徴である線画を壁画として再現したものだとか。みきちゃんが写真に収めなかったら、そのまま素通りで終わっていたのは確実である。
レストランに入ると、すぐに2階へ通された。私たちのツアー専用予約席になっているようだ。テーブルはすでにセッティングされ、タパス料理らしい品が4つ並べられていた。
貝類は苦手だけど、やっぱり本場に来たからには食べなければいけないだろうと思い、挑戦してみた。味付けによっては美味しく食べられるかもしれないと思ったのだ。………駄目だった。( -_-)フッ
そのうちレストランに予約を入れていた時間も過ぎ去って30分以上が経過した。ドイツでもそうだったがここスペインでもドライバーさんの就業時間は厳しく決められているそうで、迷っている間にその就業時間もオーバー気味である。かといって運転をやめるわけにもいかず、Sさんもあせって顔が真っ赤になっている様子がバックミラー越しに見えていた。
長いテーブル2つに別れて座り、私たちはどこへ座ろうかと迷っていると「一番奥が取ってあるよ」と誰かが教えてくれる。誰が取ってくれたのか、言葉どおり一番奥に席が3つあいていた。
というわけで、カニもムール貝もよけつつライスだけを食べ、肝心の具はみきちゃんのおなかに収まった。カニは殻ごと食べられるやわらかさのようで、お皿には細長くて黒い貝殻だけが残されていた。
そして室内の写真を撮ってから、改めてエレベーター内の写真撮影に挑戦するため部屋を出た。←ちょっと意地?