クローバー



かなわなかった約束なんていっぱいある。
別れたときに思う。遊園地行くって話は?温泉は?花火大会は?スノボは?
ずっと一緒だって言ってなかった?

ある日、コンパで出会った彼と初デートの時。
彼は私の誕生日をきいて、自分の携帯のアドレス帳に登録しようとした。
そのとき「ちゃんと美羽ちゃんの名前のとこにマークつけといたよ」
といって、アドレス帳を見せてくれた。

私の名前の隣に、四葉のマークの絵文字がはいっていた。

「え!ハッピークローバーじゃん!なんで?」
「いや、何となくそいうイメージかと思って」

私はクローバーが大好きだ。幸せになれるし。
ハート型のはっぱがなんと四つもついてる。
幸せのクローバー。
私のイメージがクローバーだと、出会ったばかりの彼は言った。
彼にとって深い意味はなくてホントに何となくかもしれないけど。
でも何となくだからこそ。彼の直感だからこそ。

「クローバーなんだ、私。良かったね。」
「え?」
「これで幸せになれるよ」

その後私達は付き合い始めた。
私は彼のクローバーとして、彼を幸せにしたかった。出来ると思った、何となく。

でもそんなの最初だけ。永遠のクローバーではいられなかったわけだ。




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