CUT IN APASH

CUT IN APASH

「ぶううぅ~っ」



何の音かおわかりだろうか?

そう、屁である。

音がしたのだから、疑うのは目ではなく耳だろうと思われるかもしれないが、

僕は、その音の主であるミカのしぐさを一部始終目撃したのである。

当時、2歳になる娘を連れて我が家を訪れていたミカは、たいへん立派な体格の持ち

主であり、性格も開けっぴろげな面が大部分を占め、その反面神経質な面も時折の

ぞかせる事がある。よく言えば憎めない奴である。

僕と女房とミカの3人で座卓を囲み、何気ない会話を交わしていたときであった。

あぐらを組んでいたミカが突然、大きな尻を片方浮かせ、家中に響き渡るほどの大

きな音の屁を放ってのけた。

僕は人前で屁をこく人をとがめるつもりはないが、目の前で女性にこんな行為を見

せ付けられたのは、生まれて初めてである。

あぜんとする僕に向かってミカは、「ごめえぇ~ん、屁ぇしちゃったぁ~…」と言っ

たが、そんなことは言われなくても分かっている。僕も人前で平気で屁を放つし、

いちいち「ごめえぇ~ん…」などと誤ったりしない。

しかし、ミカは女性である。なにも尻を上げてまで屁を放つ必要はなかったのでは

ないか?

臭いがしなかったのがせめてもの救いであった…。


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