2005.10.27
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朝から落ち着かない
何をされるわけでもなく、いつもの治療なんだけれどね
予約の時間が近づくにつれて、緊張感が高まっていく
気の重さが歩みを遅らせて、若干遅刻ーー:
受付に診察券を出してすぐに、診察室に呼ばれ
諦めて渋々・・・

どういう仕組みなのかは知らないけれど、歯を削る時にお水が霧状に出ているらしい
それをバキュームしながら削っていくのだけれど

それが、その霧状に放出されるお水で潤っていって、心地よい
そこで、ふと思い出したことがあった

ずいぶん以前のこと、今は亡き父が腸捻転を起こして手術をした事があった
急なことで、私が駆けつけた時にはすでに術後
まだ麻酔から覚めていなくて、ただ無意識のうちにうなるだけ
覚めてからの状態や対処の仕方をナースに指示されてから
麻酔から覚めるのを待って、ずっと付き添っていた母を自宅に帰し
私が一晩寝ずの番をする事にした

次第に意識がはっきりとしてきた父は、ナースの指示にあった通りの反応をしだした
まずは、よくしゃべる
半分朦朧とした意識で、ろれつもよく回らない

私の知らない父の若い頃のお話しは面白かった
そして、母に対する想いも・・・
普段は喧嘩を楽しんでいるのではないかというほど、よく喧嘩をする
感謝の言葉など口にしたことはないような父が、この時ばかりは
こんなにも心の中に秘めていたのかと、驚くほどの感謝の気持ちがあった

事細かく、記憶のひとつひとつに
人の記憶の凄さを感じた

しゃべると喉が渇く
それでなくても麻酔が切れてきて、喉の渇きを訴える
けれど、腸を開いているわけだから、お水を飲ませるわけにはいかない
そこで、ナースに指示されたように、ガーゼを絞ってお口の中を拭いてあげる
父はそれを目を細めながら、まるで幼子がお乳を貪るように
舌を鳴らしながら美味しそうに味わっていた
湿っただけの、水分など感じられないガーゼ
それだけでも、潤っていく感触

治療台に座って大口を開いて、そんなことを思い出していた






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最終更新日  2005.10.27 19:05:12 コメントを書く


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