Apple Bear

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「STAR」2話~幽霊の星ゴーストフィ~


俺の名前はスーミラン。あの偉大な《アーラース》の一員だ。
アーラースは「STAR」の英雄「アーラーシャマード」を探す政府公認の特殊機関で皆の憧れ。で、俺はこないだはれて《アーラース》の一員になった訳。素敵なペアと不思議な星にいくはずだったんだ!それがっ!
「スーたろーもっと早く!お化けがくるぜ~」
「ひぃっ!」
なんでハイテンションな男と大嫌いなお化けの国にいかなきゃなんねーんだっ!
「今俺ここにいなくてもランス1人でなんとかなるんじゃないっすか?」
「いいよ。にげても。確実にクビだろーけどっ♪」
「鬼っ!」
ランスは何か言おうとしたが口をつぐみ荷物をかついだ。
「お、おい!お前まさかっ!」
「じゃっ♪」
そしてランスは一目散に走った。
「ランスっ!」
言うとランスは1回立ち止まり振り返る。
「分かれて探した方が早いしぃー。ね、スーたろう☆」
そしてすでにみえなくなった。
スーが走らなかったのは追いつけないと知ってたからだ。
ランスはこの星で1番足が速く身体能力が抜群だ。それで多少バカでも《アーラース》になれた。
人並みの速さのスーが追いつける訳もない。
勿論分かれた方が良いとは思うけどっ…。
お化け嫌いのスーにとって1人でここを歩くのは恐怖以外の何者でもなかった。
しばらく歩くが周りには墓墓墓。
スーにとってはまさに地獄だ。
「はぁ…」スーが本日20回目のため息をついた時。
「あれ?お客?めずらしいっ。」
「うわっ!!」
声のした方を向くとそこにはかぼちゃをかぶった子供くらいの背丈の不恰好なやつがいた。
「おどろくなって。シャマードの客だろ?」
スーは恐くて首を縦にふる。
「やっぱり!きなよ。案内する」
そうしてかぼちゃ頭の男は歩き始める。
よく見たらあんま恐くないかも。ハロウィンの時の変装みたいだ。
かぼちゃ頭の男は歩くたびに体をゆらす。
俺は恐る恐るかぼちゃ頭の男に聞く。
「えっと。おっさん、ここってどこ?」
「おっさんはねーだろう。オイラはパンプキンっていう。パンでいいぜ」
スーは思わず笑いそうになる。かぼちゃ頭で名前がパンプキン?そのままじゃん!
「パン、ここはどこで、シャマードってのは誰な訳?」
「知らねーできたのか!?おいまてさっきシャマードに会いにきたって!」
「いやテキトーにこたえただけ。ほんとは…」
スーは「アーラーシャマード」の話をした。
「なるほどな。ん?シャマードって偶然だな。ここにいるのもシャマードだろ?」
「あ!じゃ、もしかして!」
たしか「アーラーシャマード」のリーダーの名前がシャマードだったはずだ。
「ラッキー☆いきなりリーダー発見っ!」
「でも同姓同名だったら?」
「そん時はそん時っ!パン、まずそいつの家に案内してくれ。」
「だから案内してる途中じゃんか」
「そーいやそーだっけ」
そして歩き始めてからずい分たった。
「まだっすかー」
「もうすぐだぜ」
「あ、そういやそのシャマードってどんな奴?男?女?」
スーが聞くとパンは自慢気に話す。
「シャマード?あいつは立派な名医だぜ。俺らは幽霊だけどケガすると痛いし病気だと苦しい。あいつはちょっと前にここにきてから薬も使わずに俺らの病気やケガを治してくれる。ここの評判聞きつけてほかの星からシャマード目当てでくるやつもいるくらいだぜ?すげーだろ」
「だから俺をそのシャマードに病気を治してほしくてきたやつと勘違いしたってこと?うひゃ~すげーな。やっぱ「アーラーシャマード」かもしんないっ!」
「そうか。お、町についたぞ。」
見ると目の前には暗く骸骨でできた家が並ぶ町があった。
「うっわー。お化けでそう。」
「いるじゃねぇか、さっきから。」
「あ、そっか。」
お化けって事忘れてた。だってかぼちゃだし。(オイ!
町の入り口には2人(人じゃないが)の門番がいた。全身白い布でつつみ目と口のとこだけ穴があいている。パンより不思議なお化けが2人。
そこでパンは黒い小さな肩にかかったバッグから魔女のつける様な黒いとんがり帽子を2つとりだす。
「これをかぶれ」
パンはそう言いスーが帽子を受け取ると自分はすぐに帽子をかぶる。
帽子をかぶるとパンはほんとに魔法の世界の住人みたいだ。
「なにこれ」
「コレがないと町に入れん。俺の予備があってラッキーだったな」
スーもすぐに帽子をかぶる。ふとこれに黒いローブでもきてりゃ魔法使いだな、と思う。しかし目の前にあるのはお化けの町。
「じゃ、いくか。」
「ところでまだ聞いてなかったけどこの星の名前って何だっけ?」
「ああ。『幽霊の星ゴーストフィ』だ。」
幽霊の星…恐いな、やっぱ。あらためて思いスーは帽子をふかくかぶる。
なんか忘れてる気もするが…ま、いっか。
そうして町の入り口まで来た。
その頃ー。ゴーストフィを走りまくる男が一人。
「スーたろーーー俺迷子かもーーーー」
しかし当然その声はスーには届かない。

第二話終わり。

えー一話からずい分たちましたが二話完成っ!
ここまでお付き合いいただきありがとうございます♪
今回はちょっと長いですね。えーゴーストフィ編続きます。
では感想等お待ちしてまーす☆
三話は「賢者シャマード」です。遅くなるとおもいますがまた見てください。



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