arisize room

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石コロ +3



            私は石コロにけつまづいた

            たいして大きくもないのに

            私は石コロにけつまづいて

            こけてしまった


            なんとも恥ずかしい気持ちがこみあげてきたが

            石コロに罪はないと思った


            そこを歩いていた私が悪い

            石コロにけつまずいてしまった私がいけない

            石コロが先にこの場所にいて

            石コロに私がけつまづきに行ったのだから

            そこに歩いていった私が悪い


            怪我をしたわけじゃないし

            ただちょっと

            具合の悪い思いをしただけだ


            何事もなかったように

            また立ち上がって歩き始めれば

            いつもの私なのだ


            さぁ、立ち上がろう

            付いた汚れは叩けばいいさ






            『振動』


            テーブルの上のスプーン

            私がテーブルに少し当たっただけで
            スプーンは騒ぎ出した

            いつまでも
            スプーンは震えていた

            まだ、怖いの?
            怖くないって知ってるのに
            まだ、怖いフリをするの?

            いつまでも
            スプーンは震えて
            その音は部屋に響いていた

            むなしさだけが残って
            いつまにか
            スプーンの震えは止まっていた
            そして、
            私の心はかき乱されていた






             『チョコレート』


             甘いのが好き。


             でもね、

             甘いのばっかりだと

             飽きちゃうよね?


             たまには、苦いのを食べて

             甘いって事を確認しなくちゃ

             甘いって事を忘れちゃうから


             どんなに甘いのが好きでも

             ビターチョコレートは、必要なの。


             でもね、

             やっぱり

             甘いのが1番好き。






             『声』


             何を伝えたいの?
             何て言ってるの?
             ちっとも聴こえない。

             そんなに離れていては
             どんなに大きな声でも
             どんなに叫んでも
             ちっとも聴こえない。

             なんなら、一歩でも近寄ってよ。

             何が言いたいのか?
             何て伝えたいのか?
             声に出さなくては
             隣にいても
             私の耳には届かない。

             なんなら、耳元で囁いてよ。

             あなたの声を聴かせてよ。

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