アロマ姉さん繁盛記from南房総

アロマ姉さん繁盛記from南房総

うらみます!



三年近く働いてもらった人でした。



美容師は極端な冷え性で、手がぼろぼろに荒れてしまう自分には合わない。

ここでアロマを受けて「これだ!」と思った。是非働かせて欲しい。との熱い申し出。子供がまだ小学生で、夜や土日の労働が難しいとの話に、それではこちらの雇用条件に合わないと一度断りましたが、子供は姑に見てもらうし、土日のどちらか一日休めれば問題はないので、是非働きたいとの熱意でした。



そうだね、そこまで意欲があるのなら、子育てをしながら自分を育てていくのもいいかもしれない。子供が成長してから自分の何かをつかみたいと思っても、すぐには一人前にはなれないものね。



まずはじめのアロマ講習会。目を輝かせて必死になって技術と知識を習得しようとしていました。ただ、ひとつ気になったことがありました。前職の雇用主の悪口を言い続けるのです。前、前職の経営者のことも。最初は面白おかしく聞いていました。しかし、すぐにうんざりしました。そして、これは目をつぶってはいられないと考えました。



「ねえ、宿題をだすよ。今までにあなたが働いた職場で学んだこと、成長の糧になったこと、今になればよかったなと思えることを10個以上紙に書いてきて。」

え~、むつかしいなあ。といいながら必死に考えてきたようです。しかし、提出されたメモにはなぜ、この宿題が出されたのかを考えようともしなかったことがありありとわかりました。全ての主語は「私が・・・」になっていたのです。

私がどんなに一生懸命やってきたのかや、とてもとんちんかんなことが取りあえず指定の数だけ書いてありました。



これはストレートに言わなければわからないんだ。

「ねえ、なぜ この宿題が出たかわかる?わからないよね。うん、わからなくてもいい。でも、今後一切、今まで自分が働いてきた職場の悪口や非難をこのアロマルームの中で言ってはいけない!あなたから出るマイナス感情はこのアロマルームに負の感情を引き込んでしまう。それだけは守って。いずれなぜこの宿題が出たのか気づける日がきたら聞かせて。」



それから前職の悪口を私の前で口にすることはなくなりました。

それでも、マイナス感情、「○○のせいで・・・」「私がこんなに一生懸命にやっているのに・・・」「私が、ワタシガ・・・」は一向に減りませんでした。

このタイプはバッチフラワーでいえば ”ヘザー”話好きで自分の事ばかりしゃべってしまうタイプです。そして、ヘザーが「さみしさ」に分類されることを知ったときはちょっと衝撃的でした。”私のほうを見て、ねえ私の声を聞いて、私はここにいるのよ。”そんな心の裏返しだと。でも、ひとは自分の事ばかり永遠と話すヘザータイプにはうんざりとして距離を置いてしまいます。さらに残るのは孤独感と寂しさですね。



このタイプが友人であったり、近所のおばさんならばそっと距離を置けば解決されます。しかし、自分の大切な仕事を任せる従業員であったなら、どうしたらよいのでしょうか?人を雇用するということに本当に新米の私は、彼女の存在に苦しみ続けました。わからなかったのです。人を雇用し続けている人たちであれば多分、答えは簡単ですよね。でも私には本当にわからなかったのです。



何がわからなかったのかというと、最初からすばらしい人はいないのだから、成長を見守り、信じて待つことが財産になってくれるのか、それとも早期に判断して辞めてもらうのか。本当に答えが見えず、苦しみのひとつでした。



初心者のころは「はいはい」と何でも経営側の意向を聞こうとします。しかし、少しなれてくると、こちらがどのような商売をしたいのか、アロマを通して何をお客様に提供したいのかに耳を傾けなくなってくると、違うアロマをされてしまうのです。わが店の看板の下で。「マッサージのリズムが速い。それは指圧マッサージのリズムだよ。」「ばたばた歩いてはいけない。忙しくても忙しくない演技をお客様の前ではして。」こんな言葉賭けにも顔を膨れて、横を向いてしまいます。



私も言葉をかけなくなりました。何を彼女に言っても聞く耳を持たないだろうと思ったのです。しかし、一人で接客させるときちんと売り上げを上げるのです。「やりたいようにやらせておけばいいのかもしれない。それでも売り上げてくれるのだから。」次第に彼女との距離を置くようになるのに時間はかかりませんでした。時々、古い顧客様から「彼女のは、あれ、アロマじゃないね。スポーツマッサージだと思って我慢して受けたけど、もういかないよ。」こんな言葉も耳にしました。「ごめんなさい、あれが今のわがアロマルームの現状です。申し訳ない。」こんな風に頭を下げるしかない経営者でした。私は本当に未熟者ですね。

ただ、いつやめてもらおうか、そんな思いが自分の中でふくらみ続けていたことも事実です。彼女はもう私には育てられない。彼女が私から学ぶことはないだろう。独立して身をもって一つづつ学んでいくか、もっと力のある経営者の下で学ぶか、どちらかを選んだほうが彼女のためになる。



そんな中、先日彼女から「話したいことがあるので時間を取って欲しい。」との申し出がありました。私も、今の思いを伝えるいい機会だと思いました。



あなたの話はなんですか?そう問いかけると

「○月いっぱいで退職したいです。」

「え、なぜ?」

「いろいろ言いたいことはありますが、私もこの後お客様をやらなければならないので今、心を乱したくありません。話すことは何もありません。ただやめるということだけです。」

「では、やめた後のことは決まっているの。何をするの」

「独立します。」

「そうなんだ、私もそれがいいかもしれないとは思っていたけど、なにか考えはあるの?」

「関係ないでしょ !言いたくありません。わたしはあなたから教わったことは何もないし、自分の力でここまでやってきました。憎しみは残っていますけど!」

「そなんだ、何も言いたくないし、うらんでいるとまで言われては何も話し合うことはできないね。」

「いまさら、もう遅いです。話し合うというならもっと早くにして欲しかった。今、何も言うことはありません。じゃあ、仕事がありますから。」



ただただ、呆然としてしまいました。

やはり自分の決断が遅かったのだと思いました。人を見て、自分の観を信じて決断する勇気を引き伸ばさずに持たなければならないのだと。

でも、彼女から辞めたいといってくれたのは良かったのかもしれない。

「やめてください。」ということは「辞めます」といわれるより辛い。

いやいや、違うな、以前大切に思っていた人から「辞めます」といわれ、そのショックから立ち直るのに何年もかかったしな。



こんなことを一人悶々と考えながら過ごしていると、ある日ハッと気が付いた。



「もっと早くに、話し合おうといって欲しかった。」

彼女の言葉を思い出しました。ヘザーで寂しがり屋で、自分に本当の自信がないから「自分には自信がある。何でもできる。私は、私が・・・」とまくし立てる。

その奥にある寂しさと自信のなさ。可愛そうなことをしてしまった......



私は、苦手なタイプにタジロギ、距離を置く楽な道を選んできました。

そのしっぺ返しは他の形でも受けました。しかし、それ以上に十分に学ばせてもらいました。そして、自分の未熟さをまたまた確認しちゃった。



暑い、暑い夏ですね。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

編集後記

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

最近、みなさんから興味深いメールをいただく事がよくあります。

次回は是非ご紹介したいと考えています。

「あ~、メルマガだしたいなあ。」むしょうにそう思うときがあります。

それはどんなときかと考えると、読んでくださった方からのメールが欲しいときです。感想でも、近況報告でも、疑問でも、くだらないことでも、メールを読んで誰かと話したいなあ!と思う深夜かな?人は皆、寂しがり屋なのですね!!


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: