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2011年04月02日
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八木澤商店創業200年記念商品年間100本限定醸造十水仕込み醤油八木澤屋 利兵衛の醤


津波で壊滅的被害を受けた岩手県陸前高田市で、200年ののれんを誇る老舗しょうゆ醸造会社「八木沢商店」が1日、営業を再開した。

 ベテラン社員1人を失ったが、新入社員を迎え、社一丸で愛された味の再興を目指す。

 「まずは『生きる』が経営方針。誠心誠意、頑張ろう」。河野通洋社長(37)が従業員全45人のうち出社可能な約30人と新人2人に対し、力のこもった言葉を投げた。

 震災後初の朝礼。海に近い社屋は無残な姿に変わり果て、市内の自動車学校の一角に仮事務所を設けての再出発だった。「この一大事は若い人間の手で」と、前任社長の父和義さん(66)に社長交代を直訴し、この日就任した。

 「食を通して感謝する心を広げる」など、社是を書いた看板が掲げられた。従業員の1人が、社から3キロ以上離れたがれきの中から見つけ出したもの。あふれる涙で見つめた。

 江戸・文化4年(1807年)創業。特産の気仙杉のもろみ樽(だる)で仕込むしょうゆは「香ばしい」と人気で、全国から注文が来た。土蔵は街のシンボルだった。30年働いてきた営業販売課長の佐々木敏行さんが、消防団の任務で湾の水門を閉めに走り、帰らぬ人になったのが何より痛恨だった。

 蔵、樽、大豆も失った。ただ、朗報もある。流された樽の一つが見つかり、もろみが採取できたのだ。もろみには自慢の味を生んできた酵母菌と乳酸菌が生きているはず。

 「菌が培養できれば、数年後、またあのしょうゆができる。うちが元気な姿を見せたら、この地域から『俺も頑張ろう』という会社がきっと出てくる」。父子の願いは同じだ。(水野翔太)

(2011年4月2日02時05分 読売新聞)





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Last updated  2011年04月02日 21時24分47秒
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