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2002年09月16日
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「お世話になりました」
そう言っておまえは頭を下げた。
それはまるで土下座してるかのように見えた。
顔を上げたおまえの目を見た時、俺は全身が凍りついた。

いつもと違う目だった。
感情的でもなく、試しているわけでもない。哀しい、そして真剣な眼差し。
血が指先から心臓へ逆流して、そして一瞬で凍った。

強引には・・・きっと連れ戻せない。
叱っても怒ってもどうにもならない。


・・・どう理屈をこねたところでどうにもできない決意を、その瞳は語っていた。

何なんだ?一体。
さっきまであんなに愛しあったじゃないか。
何度も何度も俺の名前を呼び続けていたじゃないか。
髪を切るというおまえに、もっと長くしろと言ったら嬉しそうに笑ったじゃないか。

わけわからん。
俺は、生まれて初めて言葉を失ったよ。
何も言えないまま唖然としておまえを見送るしかない、そんな自分が信じられなかった。
俺の中で張っていた何かが、音をたてて切れた。

そして今も、馬鹿みたいに口を広げて、ただ茫然としているだけだ。

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最終更新日  2012年04月11日 08時24分23秒
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