本の虫の読書ノート

本の虫の読書ノート

2024.11.09
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カテゴリ: 時代小説
庭で育てている食用菊「かきのもと」が少しだけ収穫できました。






酢の物にして食べました。
シャキシャキして美味しかったです。


かきのもと(食用菊 柿の素)1kg入り




澤田瞳子さんの江戸時代に実在した画家「若沖」を読みました。
京の青物問屋枡源の主・源左衛門…伊藤若沖を書いた作品です。



妻を亡くしてから家業に身が入らず、ひたすら絵に打ち込んでいた源左衛門、
先代の妾の子だったお志乃は、腹違いの兄・若沖の描く絵の雑用をしていた。

源左衛門の妻の兄は、嫁いだ妹が自ら命を絶ったことで、義兄を恨んでいた。
その兄の弁蔵に秘かに恋心を抱いていたお志乃だが、遠くで見守るだけだった。

やがて家業を弟に譲って、絵にひたすら打ち込み、独自の境地を極めた若沖、
その名声にますます若沖を憎しみ、彼の贋作を作るようになった弁蔵。

若沖を陰で支え、生涯兄の傍にいたお志乃の視点から描かれた作品です。

2016年、若竹の生誕300年だったそうで、現代でも人気の画家なんですね。
若沖は終生未婚だったそうだが、この作品の中では妻を娶り、自死した。

絵を描くエネルギーのもとが若い妻を死なせてしまった自分を責めていた、
決して嫌っていた訳でないのに…妻の孤独を気付いてあげなかった自分。

若沖の苦悩、それを思いやるお志乃の息遣い、聞こえてくるようでした。
多少重いけれど、読みごたえがあり、最後が爽やかに終わるのがいいです。

若冲 (文春文庫) [ 澤田 瞳子 ]









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Last updated  2024.11.09 06:33:12
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