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2024.09.28
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カテゴリ: 探訪
   これは チケットの半券 です。
今日、 「第49回 京の夏の旅」の一環で特別公開されている「大雲院 祇園閣」 を公開期間期間最終ぎりぎりのところで拝見に行ってきました。

大雲院の傍を幾度か通るたびに、祇園閣の内部の拝見と最上階から京都市内を展望してみたいなと思っていました。 8月11日の朝日新聞の京都版で、”「山鉾」から京の街一望」 祇園閣 来月まで特別公開”という記事 を読み、行こうと決めながら諸般の事情で遅くなってしまいました。

「龍池山」と号する「大雲院」は、八坂神社の南東方向で、東大谷廟参道の少し南側、円山音楽度とは道路を挟んで西側に位置します。


円山音楽堂側から眺めますと、 大雲院の南東角 は角きりされていて凹地になっています。
ブロンズ製の地蔵菩薩像 が祀られています。

地蔵尊像の北側に 大雲院の総門 があります。総門の前に立ちますと、正面の西方向に本堂が見え、本堂の屋根の背後に祇園閣の屋根が見えます。

南門 の前に​ 設置されていました。
境内には南門から入り、順路表示があり、拝観順路が設けてありました。

南門の前の南方向の道路は通称「ねねの道」 です。
「ねねの道」の東側には「高台寺」、西側には「円徳院」があります。


南門を入ると、順路指示に従い、 右折して東に 進みます。 南辺の築地塀沿いに庭 が見えます。
地蔵尊像
双体仏



境内の南東側に鐘楼 があります。

この鐘楼には興味深い来歴があります。 元は豊臣秀頼が北野神社に寄進した鐘楼 梵鐘には室町時代延徳2年(1490)年の銘があり、元は祇園感神院(現・八坂神社)にあった そうです。 (資料1)
明治維新で 神仏分離令 が発令され、両社にとって、鐘楼と梵鐘は無用の長物になります。
それらを、「 明治3年、島津家(宮崎県)が佐土原藩士の菩提を弔うために大雲院に寄進した もの」 (資料1) なのだとか。


鐘楼のすぐ西側に 見えるのが、 「佐土原藩戦没招魂塚」 です。


その西側には、この碑が建立されています。私には判読できません。

東側からの眺め

鐘楼傍で左折しますと、


        東面する形で 「平和観音」 が建立されています。


近くに、 「仏足跡」 が置かれています。


総門側から眺めた「本堂」

大雲院は、「天正15年(1587)正親町天皇の勅命により織田信長・信忠の菩提を弔うため、開山貞安上人に御池御所(烏丸二条南)を賜り、信忠公の法名大雲院殿三品羽林仙巖大居士に因んで、大雲院と名づけ、織田父子の碑を建て追善供養した」のが起源だそうです。 ​(資料1)​
豊臣秀吉の命で、同18年(1590)に、寺町四条に移転し、寺地も拡大し伽藍が築かれたのですが、その後この地の周辺は商業の中心となっていきます。そこで 現在地に移転し、昭和48年4月にこの本堂が落成 しました。現在の本堂は、 平安・鎌倉の折衷様式二階建本瓦葺 の鉄筋コンクリート造りです。  (資料1)



     本堂から右(北)に目を転じると、 書院・庫裏と庭に向かう入口 が見えます。



本堂正面の左(南)側 には、 大理石製の釈迦涅槃像 が安置されています。




順路表示に導かれ、 本堂二階 を拝観しました。本堂二階の中央に、 丈六の阿弥陀如来坐像 が安置されています。この本尊の阿弥陀所如来の 体内には、別の阿弥陀如来立像が収められていて 、それが大雲院創建当時の本尊とも考えられているといいます。
本堂には、掛幅の 五百羅漢図」 が展示されていました。

二階の外縁を回って、 本堂の背後(西側)の「祇園閣」に向かいます
本堂のちょうど裏側に回り込みますと、目の前の 石段の両脇に



一対の狛犬像というよりも、 獅子像 が配置されています。

 正面に 「祇園閣」の入口
扉の上部 には 「祇園閣」と陽刻 されています。




ブロンズ製と思える 扉の内面には、鶴がレリーフされています。



大雲院が移転してくる前、 この地は大倉喜八郎(1837~1928)の別荘だった そうです。
サッポロビールや大成建設の創設に携わった明治・大正期の実業家です。無類の祇園祭好きだったと言います。 (資料2)

  2021年7月撮影
これは 祇園祭の薙刀鉾の正面 を撮りました。

大倉喜八郎は、「昭和3年御大典記念に 祇園祭の壮観を常に披露したいと希って 山鉾を模した祇園閣を建てたといわれている」 (資料1) そうです。昭和2年(1927)に落成した楼閣建築。平安神宮や明治神宮を手がけた 建築家・伊東忠太氏の設計 で、国登録有形文化財になっています。 (資料2)


長刀鉾は、真木の上の鉾頭に長刀が掲げてあります。祇園閣の鉾先には 金鶴 が飾られています。
祇園閣は鉄筋コンクリート造三階建で、高さ百二十尺(36m) 、地下の基礎も深さ百尺に及ぶそうです。 (資料1)

祇園閣の入口から中は撮影禁止 です。三階から展望できる外の景色も、周辺の人々のプライバシーを考慮し、外の撮影も禁止でした。写真でご紹介できないのは残念です。

*入口を入りますと、一階正面には、 阿弥陀如来像 が安置されています。
 これは 昭和48年のこの地への移転を機に 安置されたとのこと。
*楼閣の内部は一階から三階への昇降のための 階段 が設けられています。
*各階段にはアーチ形の内部壁面があります。この 内部壁面に敦煌石窟の壁画が模写されています
 これは、「 昭和63年秋開創400年記念 として、 葛新民 (中国安徽省・巣胡書画研究会副会長)の筆による」模写だそうです。 (資料1)
 それぞれの模写には、どこの石窟の壁画かについての説明プレートが掲示してあります。
観無量寿経変相図、釈迦説法図、千手観音図等 が描かれています。 (資料1)

*高覧付きの外縁が設けてありますので、三階から外に出て、四周を巡りながら、京都盆地を一望することができます。東は東山の山並みがすぐ近くに見え、北・西・南を遠望できて、京都市内が360度眺望できて、まさに絶景です。

祇園閣を出た後、南門側に向かい、右折して西側に歩むと、 墓地入口の門 があります。

門の少し手前、参道の両側にこの 石灯籠 が設けてあります。

南側には、 梵字が刻された石碑 がありますが、悲しいかな判読できません。
 石灯籠の西側には、 三重石塔


北側の石灯籠の西隣り には、 地蔵菩薩石像 が安置されています。

墓地への入口である門から先は立入禁止になっていました。

門の南側 には、この 2つの石標 が建っています。

いただいたリーフレットに掲載の 境内略図 によりますと、墓地域の中で、 祇園閣の北側にあたる位置 「石川五右衛門墓」 があるそうです。


門の前から真っすぐ西方向に、 「織田信長・信忠碑」 が位置していますので、この石扉と石柵で囲まれた一角が、それに該当するものと思いました。

これで、今回特別公開された範囲を一巡してきたことになります。

ご覧いただきありがとうごさいます。

参照資料
1)「大雲院」リーフレット   拝観手続きの折にいただいた資料
2)「山鉾」から京の街一望  日比野容子記 朝日新聞朝刊 2024.8.11 京都13版


補遺
大倉喜八郎 ​   :ウィキペディア
祇園閣/京都・祇園に聳え立つ異形の望楼の正体とは【伊東忠太の奇想建築】 ​:「サライ」
伊東忠太 ​    :ウィキペディア
莫高窟 ​     :ウィキペディア
佐土原藩 ​   :ウィキペディア
日向国 佐土原藩 ​   :「全国史跡巡りと地形地図」
佐土原藩隊長・樺山舎人の肩章 ​  :「飯能市」

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Last updated  2024.09.29 10:50:30
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Re:スポット探訪  京都・東山  龍池山大雲院・祇園閣(09/28)  
Jobim さん
京都東山にこのような建物があることを知りませんでした
眺望が良さそうですね
その分、どこからでも目立ちそうなものですが・・・
京都には知らないところがたくさんあります (2024.09.29 19:39:27)

Re[1]:スポット探訪  京都・東山  龍池山大雲院・祇園閣(09/28)  
茲愉有人  さん
Jobimさんへ

眺望は素晴らしいです。
ぐるりと回って、まさに360度の景観を見られる場所ですので。

祇園閣自体は、意外と見えにくいと思います。
東大路通りや下河原通りからは、通りに面した建物で視界はふさがれれます。ねねの道も、大雲院の近くまで行かないと祇園閣は見づらいです。

京都は知らないところが多いというか、知っている部分が少し・・・と未だに思います。 (2024.09.29 21:27:53)

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