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2005/08/13
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カテゴリ: 株式投資
投下資本利益率:Return on Invested Capital。

どれだけ効率的に利益を上げているか。

投下資本利益率(ROIC)は、みなし税引き後利益÷投下資本、
[営業利益×(1-税率)/(株主資本+有利子負債)]で算出。
税率は面倒なので一律42%とします。

保有銘柄の中から適当にピックアップした企業のROICを見てみます。
(直近の本決算の数値を使用)
投下資本利益率(ROIC) 前期実績 前々期実績
フージャースコーポレーション(不動産)
11.04% 10.73%
日本エスリード(不動産)
 8.15%  7.25%
アセット・マネジャーズ(サービス)
 7.30% 10.05%
ダヴィンチ・アドバイザーズ(サービス)
 7.27%  7.43%
日産自動車(輸送機)
 7.40%  8.82%
トヨタ自動車(輸送機)
 3.99%  4.45%
エイジス(サービス)
12.82% 13.25%
JFEホールディングス(鉄鋼)
 8.12%  4.12%
武田薬品工業(医薬品)
 8.05%  8.73%
三菱商事(商社)※
 7.48%  5.64%
信越化学工業(化学)
 6.23%  4.96%
KDDI(通信)
 6.14%  5.61%
日東工器(機械)
 6.01%  4.68%
ダイセキ(サービス)
 5.60%  5.48%
小松ウオール工業(その他製品)
 4.81%  4.73%
ニチダイ(機械)
 4.12%  3.17%
カゴメ(食品)
 4.07%  3.08%
関西電力(電力)
 3.16%  2.66%
タカセ(陸運)
 2.54%  2.30%
日本風力開発(卸売)
 1.62%  1.36%
イズミヤ(小売)
 1.05%  1.22%
※三菱商事は収益構造が特異なので、営業利益の変わりに基礎収益を使用
総合商社

設備投資などで債務が多い企業は、ROICが低くなる傾向があります。
固定比率が高い企業は、それに見合うだけの収益力を持たないと、
当然ROICは低くなるからです。
反対に人件費が主なコストという費用構造を持つ企業などは、
バランスシートが軽いため、ROICを高くすることが比較的容易ですが、
その分参入障壁が低いため、差別化をしないと収益力を維持できません。

ROICは、利益の幅×回転率から成ります。
利益の幅とは営業利益率(本業の儲け率)、
回転率とは資産の回転率を意味します。
他社に比べ高い営業利益率を確保し、
いかに効率的に保有資産を活用しているか、

ROICが高い企業とは、利益の幅×回転率が高い企業という事です。

不動産デベロッパーは、有利子負債が多く、株主資本比率が低いですが、
フージャースを見てみると、ROICは11%を超えています。
これは営業利益率が13.8%と極端に高い数値ではないものの、
投下資本回転率が190%を超えており、高ROICになっています。

営業利益率が15.7%とフージャースより高いものの、
投下資本回転率が123%と劣っているため、ROICに差が出ています。
(この辺りは okenzumoさん が比較分析されています)

不動産流動化銘柄は、営業利益率は高いものの、
投下資本回転率が低い傾向があります。
また最近は預り資産を拡大させるため、
物件取得などの先行投資で投下資本が急増しているため、
ROICが低下していると思われます。

自動車メーカーを見てみると、
トヨタよりも日産の方がROICが高いです。
これは営業利益率においても、投下資本回転率においても、
日産の方が上回っているからです。

この中で一番ROICが高いエイジスは、店舗向け棚卸代行業の企業ですが、
営業利益率が10%であるものの、バランスシートが小さいため、
投下資本回転率が300%を超えており、これが高ROICにつながっています。

一方、カゴメは投下資本回転率は200%を超えていますが、
営業利益率が4.7%と低いため、ROICは高くなっていません。
(ただ営業利益率は3.0%→4.7%と改善しています)

ROICが大きく上昇したJFE-HDは、営業利益率が10.3%→16.7%、
投下資本回転率が88.2%→116.1%と共に改善したためです。

こういった具合に分解して見てみると、
どこに強みや課題があるのか、分かりやすいと思います。

しかしより大切な事は、一時的に高ROICを達成することよりも、
高ROICを長期間維持できるかどうかです。
少ない投資で事業を拡大できたり、
競合が少ないというような事業環境を維持できるか。

このような企業を探すには数字だけを見ても分かりません。
やはりビジネスモデルに着目する必要があります。
コカ・コーラやディズニーのビジネスモデルなどは、
こういった企業に該当するんでしょうね。

そして、このROICからWACC(Weight Average Cost of Capital
=加重平均資本コスト)を差し引いた「差」が重要になります。

企業が、有利子負債や株式によって調達した資本のコスト(WACC)を上回る
事業の利回り(ROIC)を達成できなければ、当然、企業価値は減衰します。
(理論的な企業価値は、「その企業が生み出すであろう
 将来キャッシュフローの割引現在価値の総和」です。
 ここにPERやPBRといった単年度指標の概念は存在しません。
長期投資における企業価値(1)
当たり前ですが、企業のステークホルダーは誰でも、
その企業のROIC以上に稼ぐことはできません。

儲けるためには、
「自分の資金を、どこに、どれくらいの期間、置いておくか」が重要で、
その置くべき場所は、
「リスクに対するROICの最も高いところ(証券以外も含む)」
というのが答えとなります。
(少なくとも、長期における投資理論では。
 最近、脳みそが沸騰しているので、誤りがあるかもしれません・・・)







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最終更新日  2012/04/19 05:46:34 AM
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