鎌倉日記(極上生活のすすめ)

旅について



 鎌倉の人口は約17万人だ。小さな町は便がよい。

 もっとも、過ごしやすい人口の数はどのくらいがいいかと、思うときがある。歩いていける距離に文化的な施設があり、適当なコンサートや美術展が開かれる。会場がやけに混んでいることもない。

 イギリスの友人は日本では「釧路」だという。文化的刺激もある。
 そのうえ、自然もほどよく残り、魚の市場もあり、食い物がとにかくうまい。

 私は外国をぶららついていたころ、どこの国のどの町が一番良かったかと、外国を放浪しているあらゆる国の連中に訊ねていたことがある。

 ネパールの「ポカラ」
 冬のフランスの「ニース」
 ギリシャの「アテネ」
 イタリアの「フィレンツエ」
 タイの「パタヤ」などなど

 その中で「ぜったい、ブータン」と答えたのは辺境地を専門とする旅行会社のツアーガイドだった。そんな彼女とは、飛行機の中で隣りあわせになった。

 ブータンは経済統計的には貧しい国に属する。
 しかし、それは、居住用の家の概念が違うことや、商品流通が、物々交換が日常化しているこなどから、豊かさやが商業的には数値化されないのだ。
 誰もが幸福な暮らしをしているが、それが、表面上現れない国、それがブータンということだ。

 ブータンには行ったことがない。観光地化されるまえに、地上の楽園に行かなくていけない。
 気をつけていないと、資本主義経済という巨大な化け物に飲み込まれてしまう。

 ひと仕事を終えると旅にでたくなる。
 旅に出る時、自分にとっての永住の場所を探していることはないだろうか。自分にとっての楽園。みなさんの地上の楽園はどこ?
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