ぽかぽか亭

ぽかぽか亭

『千の言葉』



日下部 隼人(くさかべ はやと)♂
左手の平に恨みの念のこもった傷があり
左手に手袋をしている。
心臓病を患っている。
通称中尉だが隊長からは隼人と呼び捨て。
戦の天才飛行機乗り
プロのマテリアル使い

水無月 千郷(みなづき ちさと)♀
隼人のお姉さん的存在で
隼人が好き

林隊長♂
隼人の隊長
通称隊長

鳴神(なるがみ)♂
隼人の部下
申橋と密かに思いを
寄せている

申橋(さるはし)♀
隼人の部下
鳴神と密かに思いを
寄せている

敵兵1♂
憲兵養成学校で
出会いそして
憲兵養成学校卒業後
正式に結婚した。
敵兵2の夫
通称あんた

敵兵2♀
敵兵1と同じく(以下省略)
敵兵1の妻
通称鶫(つぐみ)

敵司令官厄魔(やくま)♂
林隊長の戦友だったが
ある出来事を境に姿を消す

ナレ不問


隼人♂:

千郷♀:

林隊長♂:

鳴神♂:

申橋♀:

敵兵1♂:

敵兵2♀:

司令官厄魔♂:

ナレ不問

N:第三次世界大戦勃発
進化した科学で自然の力を人工で創り出す
新科学が誕生する。
それはマテリアルとも呼ばれている。
人一人が雷を自在に操り創り出す事すら出来る。
マテリアルが誕生したと同時に
アンダーグラウンドも急成長し出した。
3045年12月20日戦闘開始
誰もが楽しみにしていたクリスマスが
真紅の血で染まる
ブラッドクリスマスが幕を開けた。
街には屍の山にクリスマスソングが流れる。
そして、10年後血で血を洗う残酷な世界が
そこに広がっている。
そこは正に地獄絵図と化していた。

『千の言葉』

N:戦場最前線。
無線で隊長が隼人に指示を出す。

林隊長:・・・。隼人聞こえるか?

隼人:はいはいなんですか?隊長

N:余裕の隼人。

隊長:隼人マテリアル装着準備!!

隼人:マテリアル装着完了

隊長:パワー充填(じゅうてん)!!起動確認!!

隼人:パワーマックス起動確認・・オールグリーン!!

鳴神:こちらもオールグリーン!!・・

申橋:快調です

隊長M:我々は残された戦士だ。退くな!!
ここで退けば我々は全滅する。

隼人:・・・いくぞ!!

N:敵兵を閃光が飲み込んで行く。
だがそこに新型の戦闘機が2機突入して来る。

隼人:隊長!!新型です!!

隊長:なに?!厄魔ぁぁ!!

敵兵1:新型マテリアル装着完了・・・オールグリーン

敵兵2:あんた行くよ!!

敵兵1:司令官・・突入します。

N:鳴神と申橋を閃光が包み込んで行く。

鳴神:うわわわわ・・うわぁぁー

申橋:落ちる!!きゃぁぁぁああぁぁあ

隊長:ぐ・・補給部隊ただちに現場に急行!!
死ぬ気で鳴神達を助けろ!!

隼人:仲間がやられました・・・

隊長:隼人!!ただちに撤退!!

隼人:嫌だ・・敵前逃亡など俺の辞書には無い!!
天空なる神ケッツクァルト裁きの雷(いかずち)よ!!

隊長:やめろぉぉお!!

隼人:うぉぉぉお!!

敵兵1:フッ・・・我来たりて降臨せよ・・ヴィーユ!!

N:隼人の放った雷が吸収されて行く。

隼人:な・・なに?!俺の閃光が・・・

敵兵1:チャージ・・完了・・・行け!!サンドストーム!!

隼人:うわぁああぁぁ!!

隊長:隼人ぉぉおぉおお!!

隼人M:右翼大破・・左翼大破・・・1号機サンダから離脱。

隼人:改良に改良を重ねた俺の天才の意地見せてやる!!
(ゼロ)零号機発進!!

敵兵2:え?!機体が・・・分裂した・・?
そんな馬鹿な!!

敵兵1:ほう・・面白い機体だ・・・

隼人:うぉぉおおぉお

N:隼人の機体が2つに分れ小型戦闘機となった。

敵兵2:あんた!!

敵兵1:鶫、取り乱すな!!行くぞ・・我々の敵ではない

司令官:シールド発動マテリアル切り替え

敵兵1&2(1で):了解・・

司令官:凄いエネルギー反応だ・・避けろ

敵兵2:了解

敵兵1:くっ・・避けきれない・・・

N:隼人の放った閃光が辺り一帯を焼き尽くす。

敵兵1:右翼大破・・帰還します。
鶫も帰還します。

敵兵2:私はまだ・・・

敵兵1:俺無しでは戦闘がきついぞ・・
こんな所で命を粗末にするな・・・

敵兵2:ちっ・・分ったよ・・・りょーかい

隼人:敵前逃亡か?!
くっ・・燃料切れだ・・・帰還します。
げほっがはっ・・・くそっ心臓が・・

N:帰還した直後隼人倒れる。

隊長:馬鹿もん!!だから撤退しろと言っただろ!!
救護隊隼人を病院に急送しろ!!

N:千郷が隼人の居る病院の一室に駆け込む。

千郷:隼人・・・

N:隼人は眠ったままだ。

千郷(少し泣きながら):隼人・・どうしてこんな・・・

隼人:・・・ち・・さ・・・と・・す・・・ぐ・・に・・・いく・・から・・・

千郷(小声で):え?隼人気付いたの?

隼人:スゥースゥー・・・

千郷:寝言か・・・

N:隼人3日後に気が付く。

隼人:ち・・さ・・・と

N:隼人がゆっくり目を開けるとそこには
泣き疲れて眠っている千郷が居た。

隼人:千郷・・俺が不甲斐無いばっかりに
心配掛けちまったな・・・

千郷:ん・・ぅ・・・

隼人:千郷・・・ありがとな

千郷:隼人気が付いたの?!
先生呼んで来るね!!
あ・・逃げちゃダメよ?

隼人:うっ・・うん!!

隼人M:バレてる・・・

N:千郷が先生を呼びに行った。

隼人:今のうちにっと・・・

N:隼人身支度を済ませる。
そして窓にシーツとピアノ線を絡ませた自作ロープを投げる。

隼人:ささっと出ないと見付かっちまう。

N:千郷、先生と病室に戻る。
そこには窓の開いた誰も居ない病室が広がっていた。

千郷:また逃げられた!!
あいつめぇ・・・

千郷M:あたしがどんなに心配したと思ってるのよ・・・。

隼人:隊長今戻りました!!

隊長:もう大丈夫なのか?

隼人:完璧です!!(。'(エ)'。)ゞ

鳴神:よう・・隼人3日ぶり!!

申橋:あんただって丸2日寝てたじゃん

鳴神:ナハ・・ナハハハハ(汗

隊長:次の指令だ!!

鳴神:はいよ

申橋:出撃ですか?

隼人:俺の機体ドックに改造よろしくって言っといて下さい。

隊長:いや必要無い・・・
今からお前等全員特訓だ

隼人:ぇえー・・

申橋:了解・・です

鳴神:でも!!敵機(てっき)は・・

N:隊長が鳴神を制す。

隊長:我々は残された戦士だ。
ここで死ぬわけにはいかない。
前の様な状態では、
100歩譲って勝てたとしても
生き残る可能性は無いに等しい
勝つならば生き残らなければならない。
その為の特訓だ・・・。

鳴神:分りました・・・

N:隼人に続いて隊長の部屋を出て行く。

申橋:中尉!!

隼人:なんだ?

鳴神:このままで良いんですか?

隼人:俺達が死ねば、もう戦士など居なくなる・・・。
俺達で戦争を終わらせよう。
もう誰も死んじゃいけない。

隼人M:死ぬのは俺だけで充分だ。
俺が戦争を終わらせる。

隼人:お喋りはここまでだ。
始めるぞ。

隼人:マテリアル装着!!精神力を最大限に上げろ!!

鳴神:うぉぉぉ

申橋:はぁぁああ

隼人:まだ足りない!!もっと上げろ!!

N:特訓は1週間寝ずの状態で行われた。

隼人:ゼー・・・ゼー・・
まだだ!!もっと上げろ!!

鳴神:はぁ・・はぁ・・・

N:申橋倒れ込む。
続いて鳴神も倒れる。

隼人:なんだ?!
残ったのは俺だけか?!

N:隼人は2人をテントに運んだ。
そして、隼人は続けて瞑想に移った。
3日後鳴神と申橋が目を覚ます。
そして、特訓に戻った。
5日後、鳴神と申橋と隼人が
敵同士になり戦闘を繰り広げている。

隼人:遅い!!
もらったぁー!!

鳴神:中尉の動き見切れてますよ。

申橋:天空よ来たりて我に従え・・セイレス!!

N:3人共戦闘が終わり倒れ込む。

隼人:明日・・出撃だ・・・

鳴神&申橋(申橋で):了解・・ゼー・・・ゼー・・

N:1月15日この国最後の戦士が再び戦場に戻る。

隊長:お前等の機体を改良して新型にしておいた。
マテリアル装着後そのままマテリアルを
変換出来る様になっている。
それに付け加えて戦闘機型から
戦闘型ヴァンツァーに変えれる様にしておいた。
マテリアルを召喚した際に武器に転換出来る様にした。
これで思う存分戦って来い!!

隼人:出撃します!!

鳴神:了解

申橋:了解です!!

千郷:隊長さん?隼人は?

隊長:君は・・隼人は戻ったよ・・・

千郷:なぜ止めてくれなかったんですか!!
隼人はもう長く無いんです!!

隊長:・・・あの男から戦場を奪ったら何が残る?

千郷:貴方・・最低ですね・・・

隊長:ここで戦士を減らすわけにはいかない
解ってくれ・・・

千郷M:理解出来るわけないじゃない?
隼人はもう長くないんだよ?
それなのにそんな・・・

N:戦場最前線を行く3体の機体。

隼人:後方前方左右確認!!
マテリアル装着準備・起動ならびにパワー確認!!

鳴神:装着完了!!起動オールグリーン・・これは?!
力がみなぎってくる!!

申橋:装着完了です
起動オールグリーン特訓の成果が出ています!!

隼人:俺もオールグリーン・・行くぞ!!
突入開始!!

鳴神&申橋(さるばしで):了解!!

敵兵1:ん?!なんだこのエネルギー反応は・・・

敵兵2:変わった機体だ・・・

司令官:敵機(てっき)撃退体制に入れ

敵兵1&2(1で):了解

隼人:天空よ叫べ汝我に従わん・・来たれ風雷神!!
サンダーストーム!!

隼人:今だ!!申橋、鳴神一斉射撃!!

敵兵1:シールド!!

敵兵2:マテリアル装着完了!!シールド発動!!

隼人:ちっ・・・

敵兵1:ぐっ・・・鶫・・漆黒の機体以外の二匹を落とせ・・・

敵兵2:りょーかい・・

敵兵2:うらうらぁ!!

鳴神:くっ・・・中尉・・

N:猛烈な戦闘を繰り広げたが鳴神死去
機体が爆発炎上・・・
敵機(てっき)も無事では済まなかった。

隊長:見ていられん。わしも出撃する!!
もう使うまいと思ったがこの機体をまた使うとはな・・・

N:そこには真紅の機体が在った。

隼人:鳴神ぃぃぃいい!!

申橋(小声で):よくも・・・

申橋:よくもぉぉお!!生かせはせぬ!!
貴様ぁぁああ!!

隼人:申橋よせ!!やめろぉぉお!!

敵兵2:なに?!つ・・突っ込んでくる?!

申橋M:鳴神・・私・・・貴方無しでどうやって生きて行くの?
私もすぐ逝くからね・・・待っててね・・

敵兵2:きゃぁぁあ!!

敵兵1:鶫ぃぃぃ!!
貴様よくも鶫を・・・許さん・・コロス・・・

隼人:来い・・

N:2人の激しい戦闘が始まった。

隼人:ヴァンツァーロック解除起動!!

N:戦闘機が戦闘型のヴァンツァーに変形する。

隼人:天空よ来たりて我に従え!!
ケッツクァルトよ・・その閃光、刃に変えんとする・・・。
出でよ閃槍・・ケッツランス!!

敵兵1:地上戦闘型ロック解除
いくぞ・・・

敵兵1:大地よ唸れ・・・出でよ地獄の番犬・・
我・・千刃となり・・・我に従わん・・
来いベロッサ・・・

N:双方の機体の手の平から
光と共に光った槍と光った剣が出た。

隊長:・・・すまん!!鳴神・・申橋・・・
わしがもっと早くに来ていれば死なずに済んだ。
ケリはわしが付ける。
これで戦争を終わりにしなければならない。
厄魔ぁ!!お前はわしが止める・・

N:3日3晩の戦闘。
隼人の閃槍と敵の剣が砕ける。

隼人:くっ・・なぜ・・・人を殺し続ける・・?

敵兵1:目障りだからだ・・

隼人:貴様も人だろうが・・!!

敵兵1:目障りだから消す・・

隼人:くっ・・貴様には心がねーのか?!

敵兵1:人がいるから戦争が起こる・・
みんな消えれば、戦争は無くなる・・・

隼人:あぁ・・そうだな・・・
その通りかも知れないが
そうしたら一人一人の小さな
希望も願いも無くなるって事じゃないのか?!

隼人:それを俺は止めに来た!!
もう誰も死なせねぇ・・
戦争は今日で終わりだ・・・


敵兵1:まだ終わりではない・・
まだ他に死にきれてない・・・
世界の民を殺して俺も死ぬ・・

隼人:させねぇって言ってんだろ!!

敵兵1:邪魔をするなら死ね・・

隼人:させねぇー!!
出でよ・・ヴィーユ!!
汝我の双剣と成せ!!
双剣・・げほっ・・・くっ・・
双剣ウインディ!!

敵兵1:汝来たりて我に従え!!
この手に宿れ!!
闇の双剣
ダークナイト・・・

隼人:うぉぉぉ!!

敵兵1:ぬぉぉぉ!!

N:漆黒の機体に光の剣と銀の機体に漆黒の剣
ガキィィンと音が鳴り響いた。
そして漆黒の剣は漆黒の機体を貫き
光の剣は銀の機体を貫いた。

N:隼人回想

千郷:隼人もう戦いなんてやめて・・・
お願いだから・・

隼人:そうはいかない・・
俺が今逃げればこの国は終わり、
より沢山の人が死ぬ。
今ここで戦わなければ・・・

千郷:戦う事になんの意味があるの?
もう戦いなんて馬鹿な事はやめて・・・
隼人は平和の意味を分かってないよ・・

隼人:分ってるさ・・
俺がみんなを護ってみせるよ
俺の命を引き換えてでも・・・

千郷:分かってないよ!!
あんたが死んだら
悲しむ人沢山いるよ?
私だって・・・

隼人:・・・。

N:その時警報が鳴る

隼人:出撃指令だ!!

N:隊長が無線で呼び掛ける。

隊長:隼人出撃だ!!今回は敵機数が多いぞ
肝に命じておけ!!

隼人:了解・・・
千郷話はまた今度だ・・

千郷:・・・・。

隼人:心配するな・・俺は生きて戻る・・・

N:千郷が隼人の背中に寄り添って
背後から抱き付く。

千郷:ホントだね・・・?
約束したよ・・?

隼人:分ってる・・・

隊長:隼人早くしろ!!

隼人:了解!!

千郷(小声で):約束したから・・・ね・・

N:隼人回想終了

隼人:俺はまだここで死ぬわけにはいかない!!

N:敵兵1回想

敵兵1:鶫・・産まれた場所は違えど・・・
死ぬ時は一緒だ・・

敵兵2:あんた・・・

N:鶫は夫の背中に寄り添って
涙を流しながら言った。

敵兵2:あんた・・愛してるよ・・・
ずっと一緒にいてよね・・?

敵兵1:大丈夫だ・・俺達はずっと一緒・・・
離れはしない・・寂しい思いもさせん・・・
独りにはせぬ・・

N:敵兵1回想終了

敵兵1M:そう独りにはさせぬ・・・
鶫・・今そっちに逝くぞ・・

敵兵1:青年よ・・・暁の戦士に相応(ふさわ)しい
とどめを刺すが良い・・
この戦場でそなたの最後の一撃を・・・
俺は貴方の最後の一撃で鶫の元へ逝きたい・・

隼人:くっ・・・うぉぉぉぉ!!
くそっ・・出来ない・・・
俺はあんたを殺す事等出来ない!!

敵兵1:た・・頼む・・・
と・・ど・・・め・・を・・・

隼人:うわぁぁぁぁああ!!

敵兵1M:ありがとうよ・・・青年・・

隼人(苦しそうに):終わった・・んだ・・・
もう・・これ以上・・・誰も死なせや・・しない・・・

N:敵兵1の機体が隼人の渾身の一撃で消滅する。

隼人:千郷・・・待ってろよ・・
げほっがはっぐごっぐっ・・・
もう俺死ぬの・・か・・・な・・?
へへへ・・・

N:隼人は機体を降りてゆっくりとよろ付きながら
歩き始めた。

隊長:厄魔ぁぁ!!

司令官:射撃用意!!
撃てぇ!!

司令官:はっはっはっはっははぁー!!
自爆しろ!!

隊長:お前も道連れでなぁ!!
ぐぶっがはっ・・
行くぞ!!
シールド解除!!
マテリアル発動!!
シヴァ!!

司令官:?!
正気か?!
林ぃぃ!!
全員退避!!
基地自動爆破起動!!
私も退避する!!

隊長:逃がすかぁ!!
ウイルス起動!!
回避システム・・・解除・・
ぐがっげほっげほっ・・

司令官:ウイルス検知・・
何?!排除出来んだと?!
こ・・・こいつは?!
退避用シャッターが?!
うわぁぁぁ・・・

N:隊長が最終基地に真紅の機体と一緒に
突っ込んだ瞬間眩しい閃光と共に
地上から跡形も無く消え去った。

隊長M:隼人よくやった・・・
わしはこれで逝く・・
あ・・・た・・らし・・・い・・
せか・・・い・・を・・・
きず・・け・・・

隼人(苦しそうに):千郷ぉ・・・ぐっ・・
はぁ・・・はぁ・・

N:常人なら倒れてもおかしくない血を吐きながらも
歩いて千郷の待つ家まで向かった。

隼人:やっ・・と・・・着いた・・

千郷:隼人・・?!隼人!!

N:そして千郷は隼人を抱き締めて
千郷より倍大きい隼人を引きずって
丘の下に・・・。
青桜の下でこう呟く。

千郷:隼人・・少し疲れちゃったね・・・

隼人:・・・。

N:もう隼人は死んでいるが、
それを受け止め切れない千郷

千郷:隼人・・・3月になったら結婚しようね・・

隼人:・・・。

N:千郷が隼人の手袋を外す。

千郷:傷・・・綺麗に消えたね・・

千郷:ねぇ、隼人・・結婚したら・・・
一緒にご飯食べようね・・

N:千郷、涙声で語る。

千郷:隼人・・・いっぱい・・
もっといっぱい話そうね・・・

N:隼人のポケットに白い紙が出ている。
なんだか手紙のようだ。

千郷:なんだろう・・これ・・・

手紙の内容
隼人:千郷愛してるよ・・俺の分まで幸せになって
平和な世界を精一杯生きろ・・・
これを読んでる頃は俺はもう死んでいるかも知れない
が、しかし悲しまないでくれ
俺は常にお前の傍(そば)に存在する。
俺はお前とこの国を護った
その代償を受けただけだ・・・

N:ポタっと手紙の上に千郷の涙が零(こぼ)れた

隼人:あ!そうそう
愛してるぜ千郷
by天才飛行機乗り日下部 隼人

千郷(涙声で):ばかぁ・・余計泣いちゃうじゃんかぁ・・・


N:隼人が死んで3年の月日が流れる。

千郷M:隼人が逝ってもう3年経つね・・・

N:千郷はタイプライターの仕事をしている。

千郷:3059年 12月20日
3045年 12月20日この日に
戦闘が始まり
そして、3056年3月4日に戦争終結。

もうあの惨劇を繰り返してはならない日。
もう何も失ってはならない日。
平和の意味をみんなで理解しなければならない日。
戦いを無くさなければならない日。
政府が和解した日。

でも隼人はもう戻って来ない。
私の周りの人達が消えちゃった。
私はまた独りに戻った。

N:千郷、涙を拭きながら

千郷:今の私を隼人が見たらなんて言うのかな・・・
エへへ・・・

千郷(泣きながら):隼人・・・・私隼人の分まで生きていけるかなぁ・・・

N:その夜千郷は不思議な事に遭遇した。
寝ていると夢の中で目の前を閃光が包み込んだ。

N:千郷 夢の中

隼人:何ぐじゅぐじゅ泣いてんだよw
お前に涙は似合わねーぜ?w
笑ってるお前の方が数倍素敵だぜw

千郷M:隼人・・・

N:そして朝。

千郷:隼人!! なぁんだ・・・夢かぁ・・
でも、隼人に逢えた様な気がした。

N:その時誰かが微笑んだ様なくすぐったい気がした千郷。

隼人:くすっ・・・

隼人M:まぁ、心配して見に来たが
千郷なら大丈夫だろうなw
さぁて、神様んとこにでも逝くかw





ED

『1000の言葉』

君の言葉は
夢の優しさかな?

ウソを全部

覆い隠してる

ズルイよね



旅たつ君に

冷めた背中見せて

聞いていたよ

ひとり戦うの?

ズルイよね



「帰ってくるから」

追い越してゆく君の声

意地張って

強いフリ

時を戻して

叫べば良かった?

行かないでと涙こぼしたら?

今はできる

どんなことも



言えなかった

1000の言葉を

遙かな

君の背中におくるよ

翼に変えて



言えなかった

1000の言葉を

傷ついた

君の背中に寄り添い

抱きしめる



夢の続きは

君を思いながら

あの日のこと

忘れたふりして

ズルイよね



「手紙を書くから」

視線そらした君の声

意地張って

強いフリ

時を戻して

怒れば良かった?

待てないよと肩を落としたら?

今はできる

どんなことも



聞こえてる?

1000の言葉を

見えない

君の背中におくるよ

翼に変えて



聞こえてる?

1000の言葉を

つかれた

君の背中に寄り添い

抱きしめる



言えなかった

1000の言葉を

Lalalala...

君の背中におくるよ

翼に変えて



聞こえてる?

1000の言葉を

Lalalala...

君の背中に寄り添い

Lalalalala....

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