お座敷ばんび・PIYO

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君のぬくもり・9



君のぬくもり

2008-04-18 22:56:36



「 Believe In Me・・・」




久しぶりに君と公園に出向いてみた。

夏が終わろうとしている今時期の風が今年も心地よい。



この公園に君と初めて来たのは冬だった。

色あせた自然に比べ、今は鮮やかな色合いの木々や花が咲いている。

それなのに君はこの頃、表情が重く口数か少ない。

時間に追われ疲れているのだろうか。

いつもはいくら疲れていても、会話を絶やすのが嫌いなほうであった。

どうしたのか と聞いてとしても、君はきっと本当のことを話すことは無いだろう。

そして私はそんな君に今まで「どうかした?大丈夫か?」と聞いた事が無い。




しばらくすると、何かで吹っ切れたように君は元気を取り戻す。

誰かに相談をしたのか。解決ができたのか。

一人で何かに諦めをつけたのか。それとも、まだ辛いのか。



何があったのかわからないまま、少しずつ活気を取り戻していく

君を見ながら私は過ごしている。



公園の近隣には最近マンションが競って建ち並ぶ様になった。

元々そこに何があったのかも分からないくらい景色が変化している。

うつむきながら静かに歩いている君に言葉をかけた。


「どこか部屋を見に行ってみないか?」


君はすばやく顔を上げ、両眼の瞬きを停止し私を見た。

よく意味が分からなでいるようだ。



「好きな場所で暮らせば、気分がいいだろう。」

「・・・・・。」


君が心の中で はっとしているのが分かった。

やはりそうなのか。


だが、君はまたうつむき首を横に振った。

そして再び顔を上げたとき、君は穏やかな表情になって私に言った。

「大丈夫。」


決して笑顔ではない。自分でなんとかする気でいる姿だった。

今、安らぐ場所においてやらないと君は消えてしまうだろう。

君は今、自分の弱さと向き合っているのだ。


それだけは私にも分かっている。


何かに傷つき泣き崩れながも、時間とともに元気になった君。

そんな君をもう見る事は無いのだろうか。



いつもの様に泣いてしまえばいい。

詳しくを話せないならば、いつもの様に話さなくてもいいのだ。



それからしばらく公園を君と歩いた。

君の影すら私に触れようとしない。


君はいったいどこへ行く気なのだろう・・・・。












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