ある女性銀行員の日記-退職後ステップアップ編

ある女性銀行員の日記-退職後ステップアップ編

盗難通帳での払い出し(9月1日日記より)


この問題、私の支店で今年の3月に一件あっただけに耳が痛い。

この記事でも出ていたのだが、私の支店の場合も、「副印鑑紙から印鑑を偽造した」ものだった。
私の銀行では、昨年の時点で副印鑑紙は廃止されているのだが、それでもまだ半分以上は、副印鑑紙が貼られたままだと思う。
私の支店の時も、印鑑が怪しいと思い、通帳自体が他の支店のものだったので、その支店にも問い合わせて本人確認したのだが、答えた生年月日も正しく、筆跡もきわめて似ていたため、最後に払い出してしまったのだ。
(このかたは、通帳だけでなく、いろいろな書類なども一緒に盗まれていたそうです)

その問題は、すでに弁護士に間に入ってもらい解決したのだが、それ以来、私の支店では、他店の払い出しは、免許証などの提示をして頂いている。

銀行の約款では「印影があっていれば、本人以外が払い出しても免責される」となっているため、偽造印鑑でも印影があっていれば、銀行の責任は問われないのだ。
でも、この約款が作られたのは、スキャナーで印鑑の偽造ができない時代に作られたもの。見直しの時期がきているのかもしれない。

お客様の側からすれば、「本人確認ちゃんとしていれば、払い出しもされなかったのに」と思うのは、ごく当然なことだと思う。
特に最近車上あらしも多く、盗難されることも多くなった。
今後、このような提訴をお客様がしなくてもいいように、銀行側が細心の注意を払い、最善の対策をつくす(銀行では善管注意義務を果たすと言います)必要があるのではないか?と思う今日この頃だ。


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