真幌羽の郷

真幌羽の郷

1、オープニング、球界再編~新球団参入


   朝から生テレビ  激論  どうなるプロ野球
司会 清水貴之  関根友実

一、 オープニング

清水アナ 「さあ、今日はですね、おはようコール、祝日と云う事で、ちょっと、
      ちょっとと言いますか、ガラっとですね・・」

関根アナ 「はい・・」

清水 「雰囲気を変えまして、特別バージョンで・・」

関根 「ここに半分に切られた大きなボールがあるように、
    今日は祝日スペシャルと云う事で、球界再編について、激論バトルを
    行なっていきたいと思います。」

清水 「ねえ、昨日ようやくきまりましたよねぇ。」

関根 「はい、ようやく、50年振りに、新規球団が参入が決定、
    それも楽天という、ね、もう下馬評通りといった結果になりました。
    これが、今年、70年間のプロ野球を動かし続けた、球界再編の決着で
    あるはずがないと、私は思ってるんですよ。」

清水 「そう!その辺で、やっぱり言いたい事ある人、いっぱい居ると
    思うんです。」

関根 「そうなんです!あの選手会が行なったストライキは、何だったのか!?
    そこの所も、今日はもう、コールの選りすぐりの、ね!」

清水 「はい!ニッカンスポーツのコメンテーター!この3人が揃う事はね、
    ニッカンスポーツの社内でも、まず無いと思います!」

関根 「先ず、コールの忘年会くらいでしか無いという3人の方と、あとは
    ヤマケンさん(山本健治氏)に加わって頂いて、とことんまで激論を
    繰り広げて頂きたいと思います。」

清水 「なかなかね、5時20分からこれだけ激しい激論は無いだろう、
    という位、ね!?」

関根 「そう、もう関西ローカルならでは、と思います。球界にさざ波を送って
     頂きたいと思います。」

清水 「台本はあるんですけれど、我々もどうなって行くか、全く判らない、
    という・・」

関根 「全く判りません。あの、プロデューサーのクビも、危ない!という
    噂があります。」

清水 「えー、と云う事でご期待ください!」

     <今朝の主なニュース> <正木さんの天気予報>

清水 「それでは、お待たせ致しました。“球界再編 朝から生テレビ”
    スタートです!」

   ♪~、チャーン、チャン、チャ、チャ、チャ、チャーン
       (テレ朝の「朝まで生テレビ」のBGM)
清水「 ハ、ハ、ハ、・・・・・」

関根 「さあ、先ずはこの方から!」

<ニッカンスポーツ寺尾博和氏、机上に置く三角ネームプレートを持ち入場>
   「人生の全てを賭けて取材してきた“球界再編”!おかげで婚期が遅
    れましたが、今年はまさに当たり年!球界再編の申し子、寺尾博和。」

  <続いて、ニッカンの川崎恒次郎氏、同様にネームプレートを持ち入場>
   「続いては、べらんめえの“恒節”で、球界の未来を大胆予測!
    人呼んで、スポーツ界の細木和子!さあ!今朝は、どんな予言が
    飛び出すのか!川崎恒次郎。」

  <続いて、ニッカンの井関 真氏、ネームプレートを持って入場>
   「野球界の重鎮達とは、独自路線で強固な人脈を築き上げてきました、
    ニッカンスポーツ3人衆の長老は、原稿1行の重みも単価も違う、
    歩く球界辞典です。井関 真。」

  <続いて、フリーライター 山本健治氏、ネームプレートを持ち、入場>
   「そして!命を削り、エネルギーの全てを怒りに捧げてきた男!
    もちろんごうまんオーナーをも、容赦なく地獄に突き落とす。
    さあ、気になる、あの元・オーナーは、何地獄に落ちるのか!?
    今朝は欺瞞に満ちた日本のプロ野球界をバッサリ斬り捨てて下さいね!
    ヤマケンさん!」

山本 「あの、オーナーだけやなくてね、新しいねぇ、三木谷社長ねぇ、
      <突然、手を振り上げて、カメラにむかって激昂>
    あいつ元気なさすぎんねん!!プロ野球再編とか言うとるやろ!
    違うんや!プロ野球革命をせなアカンねや!!元気が無さ過ぎるぞ!!」
  <いきなり、フルスロットルのヤマケンさんに、皆ひっくり返り、笑う。>

関根 「すでに新オーナーを、“あいつ”呼ばわりです!
    今日は何が起こるか判りません!」

清水 「3人も負けずに、どんどん言ってくださいね!先ずはCMです。」

関根 「CMの後は、新球団決定の真相を探ります!」

     ♪~、チャーン、チャン、チャ、チャ、チャ、チャーン
        (テレ朝の「朝まで生テレビ」のBGM)
        <  CM   >

     ♪~、チャーン、チャン、チャ、チャ、チャ、チャーン
        (テレ朝の「朝まで生テレビ」のBGM)
清水 「さあ!音楽もそれっぽい、というか、そのまんまでございますが、・・」

関根 「テレビ朝日さんから、お借りして参りました。」

清水 「今日のおはようコールは、祝日特別バージョン。
    球界再編 朝から生テレビをお送りします。」

関根 「さて、昨日はオーナー会議が行なわれまして、50年ぶりの
    新規参入球団が、楽天と決まりました。昨日のドキュメント!
    先ずはご覧下さい!」

<ニュース映像、ライブドア・堀江社長と楽天・三木谷社長の朝からの様子、
続いて、委員会の会見発表。三木谷社長・堀江社長の会見が流れる。>

関根 「という訳でですね、ま、そもそも楽天とライブドアがガチンコに
    なってからは、40日位しか経ってないんですけども、
    振り返ってみれば、球界再編騒動は、6月13日の近鉄が消滅する、
    という、オリックスが合併するという、そのニュースから始まった訳なんです。」

清水 「そうですね。衝撃でしたね。」
         <モニター表示>
      楽天    vs    ライブドア
    近鉄・オリックス 合併発表
     →ライブドアが近鉄買収を希望
       買収は出来ず、新球団設立へ
9月16日 ライブドア新規参入を表明
   22日 楽天も参入へ
10月 6日 第1回公開ヒアリング
   14日 第2回公開ヒアリング
11月 2日 オーナー会議 → 新球団発表


関根 「はい、そしてライブドアがすぐさまね、近鉄を買収したいと手を挙げたんですが」

清水 「最初、動き出したのはライブドアなんですよね。」

関根 「鼻にも掛からなかった、ということで、買収は出来ずに、新球団設立へと
向かっていった訳です。
    で、まあストライキなどもありました。
    で、9月16日に、ライブドア、正式に新球団参入を決定致しました。
    表明致しました。そのあとですね、9月22日に、楽天が参入しました。
    そして、仙台を本拠地とする、とライブドアが最初に言ったんですが、
    その後楽天が追った。で、“公開”と名目上言われるような
    ヒアリングも、2回行なわれまして、結局昨日、オーナー会議で全てが
    決定した訳です。
     しかも!全会一致での決定となりました!さあ、皆さん。聞きたいのが
    楽天の決め手と云う事なんですが、
    先ず寺尾さんは昨日のオーナー会議に実際に
行かれていたという事なんですね。」

寺尾 「はい、はい、そうですね!」

関根 「どんな雰囲気だったんですか?」

寺尾 「まぁ、そのー、最初、オーナー会議が2時間程度で終わる、と云う事
    だったんですけど、1時間位延長、延びまして、えー、ちょっとヤキモキ
    しましたけど、あのー、それも規定路線である事を隠すかのような、
    1時間延長かな?という感じがしましたよ。」

関根 「規定路線である事を隠すかのような?記者さんには、何か説明は
    されたんですか?」

寺尾 「いや、無かったです。それと、やはりその、事前にはなかったですけど、
    先程、滝鼻オーナーが会見した、僕、2番目に座ってまして、
    何回か質問をぶつけましたけれども、えー、その後、
    各社に配られた資料はですね、新規参入の審査小委員会から、
    いわゆる株価に連動するような資料に似た厚さ僕測ったんですが、
    4.5センチくらいの・・」

清水 「ムッチャクチャ、厚いですね。」

寺尾 「そうですね。その選択の理由の書かれた書類を、
    僕らに配られましたけれどもね。」

清水 「はぁ~!ズバリ、何なんですか、その決め手は?」

寺尾 「やはり、その~、経営力というか、6項目ありまして、
    ・経営の継続性、
    ・親会社と球団の経営体力、
    この2点が決め手になったとされてます。」

山本 「それが間違いや、ちゅうねん!な?それしか、銭金勘定しか、
    してないっちゅうのが問題や!
    そんなもん600頁か何百頁あったって、あくかいや!そんなもん
    例えばな、企業なんてもんはな、最初に起こす時にな、
    これからどうするってな、金がある、ない違うんや!
    どんな新製品をもってるか!どんな新しい技術を持ってるかや!
    それがどんなけ市場で売れるかや!
     そんなもんが無いのにな、ただの数字寄せ集めてな、
    銭金勘定しとるさかいに、今のプロ野球があかんっちゅう事
    判っとらへんのや!!何、言うとるんや!!!」

関根 「確かに、井関さん、そもそもライブドアの方が、先に手を
    挙げてますし、・・」

山本 「あいつが言うたからこそ、この流れが出来たんや!」

関根 「堀江さんですよね!」

井関 「そ、そう!そう云う事!ヤマケンさんの言われる通りなんですよ。
    ライブドアが、こう、手ぇ挙げてくれたから、参入の企業が増えてきた、    えー、訳ですよね。
     只、この決め手はね、赤字に耐え得る体質を企業が
    持ってるかどうかでしょ?
    これが非常に情けないと思うんですよ。
    赤字を前提にしている、と云う事は、
    もう産業として成り立っていってないんですからね。
     そういう意味では、非常に情けない、
    その、参入の、主たる理由ですよね、これ。」

清水 「まあ、体力は違うかもしれませんけども、楽天もライブドアも、
    どっちも黒字にする自信があるって言ってたじゃないですか?
    だから僕は、同じレベルでの争いだと思ってたんですが・・・・」

寺尾 「簡単に言えば、計上利益がですね、楽天の場合は145億円で、
    ライブドア側が約50億円だと、いうところで決まった、
    というような事ですけどもね。」

山本 「それは、今までの数字や!問題はな?堀江社長が言うてたやな、
    新しいビジネスモデルをどう持ってるかどうかやねん!
    これから出来ていくチーム、プロ野球全体をどれだけ盛り上げられる
    アイデアを持ってるかや!それがなかったらあかん!
    それを審査せなアカンねやん!」

関根 「まあ、盛り上げで言えば、ファンの指示もあると思いますが、         仙台市民は、相変わらずずっとライブドアを応援し続けた、というのも、
    まあ統計で出てまして、昨日は一応仙台に球団が来ると云う事で、
    仙台市内非常に盛り上って、まあスズメ踊りみたいなのも
    あった訳なんですが、そもそもですね、先程言いました規定路線を
    隠す為と言いました。恒さん!」

川崎 「ふむ!」

関根 「このね?楽天!最初からね、」決まってたんじゃないですか?」

川崎 「もう決まってました!こんなのは茶番劇ですよ!はい!
    こんな審査委員会なんて云うのは名目だけ!
    初めから楽天と云う事で、渡邊・前オーナーは、決めておった
    訳なんですよ!そして、その規定路線に沿って進んだ、と。
    あのー、後出しジャンケンって言われてますよね?
    ほんで、楽天が勝った、と。
    もう読み切った路線なんですよね。だからね、あのーこれ、
    又後でお話ししますけれども、楽天も、これ腰掛けですよ!」

清水 「え?ずーっと長いこと持って・・・」

川崎 「いやいや!そんな事は考えてません!」

関根 「その為の、経営基盤じゃないんですか?」

川崎 「あの、各地方都市に、チームを置いて、というビジョンは
    あるでしょうが、その中で淘汰されるっていうもんも前提で
    考えてますよ。
     だから、今のそのインターネット産業というのが、10年後、
    どういう展開を迎えているのかっちゅうのがさっぱり見えませんから、
    今は良いですが、一反ハマッたら、98年の時に、
    ITバブル崩壊っちゅうことがありましたけれども、そういう事だって
    十分あり得る訳なんですよね。だからどういう展開を迎えるか判らないと
    いうのは、渡邊オーナー以下、十分承知の上ですから、来期もう一回
    同じ話を蒸し返しで、1からやる事になる、と私は思ってますから、」

関根・清水  「そうなんですか!」

山本 「だからこれまでのね、古狸連中がね、考えているプロ野球をね、
    ぶち破って全く新しいうねりを作り出すっちゅうのが、
    この出発点でなかったらあかんねん!
     一番最初にな、あの三木谷社長が元気ないっちゅうたんは、それや!
    それを本当にぶっ潰して、10年、20年先、プロ野球を新しく
    リニューアルしてやな、全く新しいスポーツとして
    国民に支持されるようなもん、作るような、ね?
    そういう勢いがあるかどうかや!そういうやる気があるかどうかや!」

関根 「せっかくファンと選手がね・・・!」

山本 「とりあえず2,3年の話、違ーうんや!」

関根 「ファンと選手の想いが一致して、ストライキを討って、
    12球団維持が決まったんですよね?井関さん!?」

井関 「そういう事ですね。只ね、12球団を維持する事がね、
    選手にとっては非常に重要ですよね?雇用を確保する訳です。
     しかし、日本のプロ野球にとって何が重要かというのは、
    別に12球団を常に、こう、持続する事が重要なのかどうかという事とは、
    全然違いますよね。あの、日本のプロ野球が発展するには、
    明るいあしたを迎えるには何をすればいいのか、という事と、
    12球団制を維持する事は、全然関係ない。」

川崎 「あのね!オーナー連中はね、別にプロ野球の発展とかっていうのは、
    全然考えてないのよ。」

山本 「それが一番問題や!全然そんな気ないんやないけ!」

川崎 「金儲けの手段なんですわ!」

山本 「それが間違いや!」

清水 「それやったら、赤字やないですか?」

川崎 「赤字は、広告費として計上なんですよ、彼らは!」

山本 「努力せなんださかいに、赤字になっとんねやないか!なあ、
    そんなもん企業やったら赤字を黒字にするように努力せんかい!
    それが社長やないかい!」

関根 「そもそも、そんな人達が審査するのが、間違いなんですよ!」

川崎 「だから、茶番劇なんですよ。」

関根 「さあ、皆さん、CMの後はね、爽やかな話題に参りましょう。
    しかし悲しい話題でもあります。近鉄を振り返ります。」

♪~、チャーン、チャン、チャ、チャ、チャ、チャーン、チャチャン!
              (テレ朝の「朝まで生テレビ」のBGM)

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