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その21 ~ 擬似精霊4 ~



「何かがおかしい?」

さっきから妙な感じがする。ピーチェからの手ごたえがない…。

もちろんピーチェにどんな力が存在するかは当然レンピカも知らないはずはない。
また異種同位体が本体であるレンピカでさえ使えない魔法を使ったことはおかしい。


「魔法を使えば多少なりともリバウンドが本体にあるものなのですが…。」


不意に両手で持っていた庭師の鎌を左手に持ち替え、右手を見る。

何も変わらない。
力が通った感触も、失われるような感覚もない。



レンピカは攻撃する手を止め、ただ襲い掛かる生命樹の群れを交わし続けた。


何かがおかしい。何かがおかしい。何かがおかしい…。

レンピカの頭の中でその言葉だけが駆け巡る。

恐る恐るもう一度ピーチェを見ようとして振り返ると、ピーチェは右手を構えていた。

小さな右腕をまっすぐ伸ばして、不ぞろいの大きな左手を添えて立っている。

幸いにも周囲を焼き払った影響で攻撃にさらされる危険はないみたいだった。

その延ばした右腕の先には翠星石がいた。


間違いなくピーチェは翠星石を狙っている。そうレンピカは確信した。


「あの子…。本気!? ローゼンメイデンをそんな方法で倒す気なの?
 お待ちなさい、ピーチェ。それだけはなりません!
 いくらシスターをお守りするのが我等が使命とはいえ、無茶過ぎます。



ピーチェは先ほど放ったのと同じように右手の指を開いたり閉じたりした。 

再び魔法陣が今度は6つ、ピーチェの右手の周りに浮かび上がる。
それが高速に右手の周囲を回転し始めた。回るごとに光を増しながら輝きだす。

「やめなさい! ピーチェ!」

レンピカノの願いも空しくそれは放たれた。





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最終更新日  2006/12/03 05:42:51 AM
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